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第1話

③ エリーの子どもの頃の思い出
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2022/09/02 04:36 更新
ご覧いただきありがとうございます!

作成をする際によくわからず、一話と三話の順番が逆なってしまいました…

タイトルの左にある①などの数字が正しい順番です。

読みにくくて申し訳ありません。




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さっきまでの大騒ぎとは対照的に、静かでゆったりとした空気が包むウィーズリー家のリビングでは、子ども達を寝かせ、誕生日会の片付けを終えた大人4人が、ウイスキーを片手に、くつろぎながら後夜祭をしていた。
エリー
エリー
ほんっと!
さいっこーの1日だったー!!

ケーキのスポンジが膨らまなかった時は頭真っ白になったけど、モリーのお陰で絶品のケーキが作れたし、ほんと良かったな~。
モリー
モリー
子ども達もすごく喜んでくれて、頑張った甲斐があったわね!
アラン
アラン
あの子達が生まれて、もう1年がたつなんて信じられないよ。
アーサー
アーサー
ほんと、楽しい時が過ぎる速さにはいつも驚かされるよ。
魔法史の授業や、つまらない会議の時の時間はあんなにゆっくり進んでたのに、不思議なものだ。
エリー
エリー
あはは!
魔法史は他の授業の10倍は長くかんじたよね~!
ホグワーツ、楽しかったなぁ。
アーサーやモリーとホグワーツで過ごしたことも、小さい頃にアランとひまわりの家で過ごしたことも、ほんとついこの前のことみたいな気がするわ。
その後も、思い出話に花を咲かせ、夜がふける頃、エリーはいつの間にか眠りについていた。


夢の中では、エリーの子どもの頃の思い出が繰り広げられていた。



エリーは物心ついた頃から、孤児院ひまわりの家で暮らしていた。


輝くようなブロンドの髪、ディープブルーで大きな瞳、透き通る白い肌の美少女だった。


同い年のアランもエリーと同様、小さい頃からひまわりの家で暮らしていた。


黒い髪に、切れ長の黒い瞳、高くはないが鼻筋が通った美少年だった。


自分達がなぜここで暮らしているのか、自分のルーツは何なのかは知る術もなかった。

エリー
エリー
アラン!
今日はどんな本読んだの?
お話し聞かせて~!
アラン
アラン
エリー。
今日は女の子が動物達と旅をする話しを読んだよ。

『湿った風が吹き、赤いリボンをつけた少女の長い髪をゆらした。
クローバーが一面に広がる草原に横になり、飛行機雲が真っ直ぐ伸びていくのを眺めていると、ふと視線に気がついた少女は目を横に向けた。
すると……………
……………… 』


アランは本が大好きだ。
記憶力が飛び抜けて良いアランは、本を読むとほとんど暗記することができた。


エリーはそんなアランに、物語を話してもらうのが何よりの楽しみだった。


いつしかアランは、読んだ本だけでなく、自分で創作した物語をエリーに話して聞かせるようになった。
エリー
エリー
ねぇアラン!
魔女のマリーちゃんのお話しの続き早くきかせて!
猫のトトと迷子になってどうなったのか気になって、授業に集中できなかったんだから!
アラン
アラン
ふふ。
エリーはそうじゃなくても、いつも授業中ボーッとしてるような気がするけどね。
エリー
エリー
もう!
そんなことないわよ!
いいから早く!
アラン
アラン
はいはい。

『不安に襲われたマリーは、ふいにトトのしっぽをぎゅっとつかんだ。
そこに……
………………』
2人が暮らすひまわりの家は、イギリス南東部の田舎にある養護施設だ。


入れ替わりは時々あるが、いつも2、30人程の子ども達が、複数の職員に世話をされながら暮らしている。


先生達は交代で勤務をしていたので、お気に入りの先生はいたが、親子のような関係を築くのは難しく、エリーにとって本当に心を許せるのはアランだけだった。



ひまわりの家には、時々里親希望の大人達がやってきて、子ども達の様子を見たり、一緒に遊んだりすることがあった。


美少女のエリーは特に目をひくので、里子候補にあがることも多かった。


しかし、エリーが里子になることは結局なかった。


それには理由があり、エリーの感情が高ぶると、不可思議なことが周りで起きるからだ。


特に負の感情が強い時は、物が倒れたり、壊れたりするので、里子候補として里親の家に行っても、気味悪がられてすぐに施設に帰されてしまうのだ。


そんな事が何度かあり、エリーに興味を持った人が現れても、先生達がうまく誘導して、里子候補にならないようにしていった。

アランも美少年だったので、エリーと同様、里親希望の人の目をひいた。


しかし、アランはエリーの前以外では陰気で近寄りがたい雰囲気があるので、エリー程里子候補にあがることは少なかった。


たとえ候補になったとしても、エリーと離れたくないアランは、里親希望の人に対して最悪の態度を示したので、アランもまた、今まで里子に決まることはなかったのだった。

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