今日は双子とあなたの初めての誕生日。
フレッドとジョージは、小さな足でよちよちとかわいらしく追いかけっこをしている。
まだ歩けないあなたは、ハイハイで2人をおいかけたり、つかまり立ちをしたりしている。
少しだけおしゃべりが上手になったあなたは、愛らしい声で二人に呼び掛けた。
ふと、テーブルの上にある、たくさんの本を目にとめるあなた。
椅子に手をかけ、立ち上がり、手をのばす…
指先が本に届き、うれしそうに笑うが、次の瞬間、バランスを崩し…
よろけたあなたにフレッドとジョージが抱きつき、倒れそうになる3人をジャックとパーシーが抱え込み、落ちてくる本をチャーリーが押さえた。
…が、本が多くて支えきれず、厚い本が1冊、あなたの上に落ちてきそうに…!
パシッ
少し離れた所で、お誕生日会の飾り付け作りをしていたビルが、間一髪で本をキャッチした。
みんなでくっついて、もみくちゃになっていることが楽しいのか、あなたと双子は楽しそうにキャッキャと笑いだした。
そんな3人を見て、4人の兄達も声をあげて笑った。
ビルはウィーズリー家の長男。
1970年11月29日生まれの9歳だ。
賢くしっかり者で、サラサラの赤毛の美少年のビルは、みんなの頼りになるお兄さんだった。
チャーリーはウィーズリー家の次男。
1972年12月12日生まれの7歳だ。
体を動かして遊ぶことと、生き物が大好きな男の子で、特に大好きなドラゴンについては、何でも知っているほどだ。
パーシーはウィーズリー家の三男。
1976年8月22日生まれの3歳だ。
まだ幼いにもかかわらず負けず嫌いで、兄達と一緒に本を読んだり、勉強をすることが大好きな少年だ。
ジャックはガーネット家の長男。
1976年10月6日生まれの3歳だ。
妹のことが大好きで、お世話も進んでやってくれる、優しいお兄ちゃんだ。
母エリー譲りのブロンドのきれいな髪をした、ビルに負けない程の美少年だ。
そんなすてきな兄達に囲まれて、あなたと双子はスクスクのびのびと成長しているのだった。
バースデーケーキ作りに奮闘中のあなたの母エリーは、鼻やおでこにクリームをつけた顔で子ども達の部屋を覗き込んだ。
エリーに続き、モリーもキッチンから顔をだし、微笑みながら子ども達を見つめた。
誕生日会の会場作りをしていたアーサーとアランも顔を出した。
カメラが趣味のあなたの父は、すかさずシャッターを切るのだった。
何とかお誕生会の準備が整い、一番星が空に輝く頃、いよいよパーティが始まった。
ビルが弾くピアノに合わせてみんなで歌ったり踊ったり、魔法で色とりどりの花火が上がったり、アランが撮った、あなた達がお腹にいる頃からの思い出の写真を放映したり、魔法で自分で動くぬいぐるみ達による人形劇をしたりなど、とても賑やかで楽しい時間が過ぎていった。
もちろん料理はモリー特製のものばかりで、ほっぺが落ちるほどおいしく、みんな夢中で頬張っていた。
料理が苦手なエリーは、モリーに大分助けられながら、大きくてカラフルな三段のデコレーションケーキを作った。
ケーキのてっぺんには、ちょこちょこと動き回る、フレッドとジョージとあなたの人形がのっている。
自分の前にケーキが乗ったお皿が置かれると、目を輝かせながら、夢中で手を突っ込み、口に運ぶ3人。
あなたはうっとりとした笑顔で、ほっぺを手でポンポンとやる、『おいしい♪』のポーズを何度もした。
あなたの顔は、口の回りだけでなく、ほっぺまでクリームだらけになっていた。
すると双子は、隣に座るあなたの方に身をのりだし、あなたのほっぺについたクリームをアムアムと舐めだしたのだ。
妹が大好きなジャックは、ガタッっと音を立てて立ち上がり、文句を言う。
モテモテな愛娘の姿を呆然と見ていたアランは、エリーの言葉で慌ててシャッターを切ったのだった。
























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。