「資料間違えてるじゃないか!しっかりしてくれ!」
「まだポスター出来てないの!?明日なんだけど!」
「掃除は?また私怒られさせる気?」
「ノート間違ってんじゃん!授業で恥かいたんだけど」
「セリフ違うよ?台本まだ覚えてないの?」
「委員会なんで行ってくれなかったの?めっちゃ怒られたじゃん!」
「しっかりしてよ!!」
みんなの怒った声が頭の中でこだまする。
寝る時間すら惜しいほど、何も出来ていない。
私が悪い……。
泣きそうな顔になりながら、私は資料をまとめ直した。
あと、ノートも作らなきゃ。
あ、台本も覚えないと……
あぁ___あ____終わらない___
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!