その瞬間私はすぐさま
部屋の片付けをしに行った
もし、あなたの部屋がみたい
なんて言われたら……ッッ
さっさと片付けを済ませ
何食わぬ顔でリビングへと戻る
そして盛大に笑ったお母さん
お母さんと一緒に笑っているお父さん
それがすごく恥ずかしく感じ、
思わず顔が赤くなる
そうして
他愛もない会話をしていると
ガチャっと扉が開き
いつも立っている髪が
ふにゃっと倒れていて
肩にかけているタオルに髪からたれる
雫が染み込む。
いつもと全然雰囲気が違うせいか
ドキドキがさらに加速し
じーっと先生を見ていると
ふと先生がこちらに向き
ん?とでも言いたげに小さく首を傾げた
そして私は小さく首を振り
すぐさま目を逸らした。
それから私もお風呂に入ることにし
お風呂場へ向かう。
いつもより念入りに…………って
何かある訳でもないのに
万が一のために頑張る私…………
さすがに変態すぎる。
先生の体に触れたいって思うし
先生に抱かれたいって思う。
けどこんなの夢にしか過ぎないけど。
そんなことを考えながらいつもより長く
お風呂に入った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。