「きみは、希望を抱いた」
たまにこういう感動的というか...っていうの書きたくなる。
・BL
・おぱKUN
・シェアハウス世界とは別です
・主神が人外
世界は今日も輝く。
夜の世界に、俺はまた一人。
誰もいない暗闇で、ただきらきらと光る星を見るだけ。
いつか、俺もそんなふうに輝けたらいいな、と幻想を見る。
暗闇は世界の果てまで広がる。
声は、唯一つだけ...
ふと、空を見上げると、何かが落ちてくる。まるでゲームの星の音みたいなのがした。
次に瞬きをするとき。白く瞬く何かが俺の目の前にいた。
眼の前で輝く彼は、形も何もなくて。ただ、無機物...いや
"星"のようだった。
ふ、と前を見ると、光はふよふよと宙に浮きながら何もない自分の回答を待っている。
初めて、人と話すから、どうやればいいのか分からなかった。
...いや、空とは話してはいるか。と思い直し。彼に向かう。
光は、また強く輝くと
次に目を開けた時、そこには赤い目をした青年がいた。
光は...青年は、「びっくりした?」と俺に問いかける。
思ったとおりのことを話すと、彼は目線を下に落とす。
自分の反応が気に食わなかったのだろうか?と、心配をする。
...が、
そうやって、まるで子供のような無邪気な笑顔で、ゆら、と俺の前に立った。
そういった仕草をすると、彼の無機質な白い服からはきらきらと、輝くものが零れ落ちていく。
別に、名前を聞いたわけではないが...
と思ったが、彼はようやく俺が名前を呼んだことに喜んでいるのか、周辺を飛び回っている。
これについては、話すのをやめよう...取り敢えず彼が何者なのか聞いてみようと
飛び回っているKUNの手を、とった。
KUNは、びっくりしたような目をして俺の目を見る。
もう知っていて話しかけたと感じていたのだろうか。
KUNは、飛び回るのを一度止めた。
「えぇッ」と不思議な声を出す。
このKUNというやつは、俺のことを超能力者だと思っているのか...
うわぁ~_ッまじか
などと独り言を繰り返すKUN。ついに決心がついたのか。俺の方に体を向けた。
...その辺を飛び回るという不可思議なことをしていたことに気づいていなかったのか?
と、彼が心配になる。
が、これが普通なのだろう。
暑苦しい島で過ごしている俺にとっては、また暑いのが出てきたな、と思うだけだった。
...いや、違うな。
俺は、こいつに一目惚れというのをしてしまったらしい。
いつもなら、さっさと還すものをここに留まらせているのだから。
そういって、KUNはまたゆらゆらと周りを飛び始める。
残念そうで、でも勘付いてもらえたのが嬉しそうな表情で
...一つ気になったものがある。それが、なぜこのような何もない場所に来たのか。
本人に聞いたほうが早いだろう、と彼に対して口を開いた。
また、動きを止める。
そして、空中から星のようなものをとりだすと、散り散りに手からばらまいていった。
俺の家に光が灯される。
まるで、ホストに貢ぐ女のようだと思った。
...確かに女のような髪の綺麗さはしているが、まぁ、裏で他人をあざ笑う彼女らとは別と思う。
そう答えると、彼は「へぇ〜ッ!」と感心したような声を出して、
...俺の名前を勘違いした。
俺を、マリオだと勘違いしているのか?
そうすると、彼は顔を赤く染める。
すると、彼の純白な服も赤く染まった。
どうやらKUNの感情によって服の色が変わるらしい。
空は、また白く輝く。
「まだ夜は終わらない。」KUNが、そう呟いた気がした。
家の中では、音楽家の「かんたすけ」のデビュー作「sreepless Dreams」がオルゴールから流れている。
その音楽が気に入ったのだろうか。KUNはオルゴールのそばから離れなかった。
と、オルゴールを持ってテーブルまで近づいてくる。
よほど、この曲が気に入ったのだろうか?
確かに俺もかんたすけの曲は好きだが、こんなに気に入ってもない。
ふわぁ...と、やんわりした笑みが彼の顔から溢れる。
オルゴールは、まだ彼の手の中で音楽を流している。
...よほど気に入ったんだろうな、と自分用のホットミルクを準備しに台所へ向かった。
KUNは、「あち、あち」と言いながらもホットミルクを飲み干す。
というと、彼はほんと!?と目を輝かせて俺の前に体を向け
と子供みたいな声量で言ってきた。
ほんと、子供みたいだなぁw
と思いつつ次のホットミルクを用意しに行った。
朝の3時頃。
そろそろ俺も起きる時間だ、と重くなった体を無理やりにでも起こす。
と、隣で寝ている彼の言ったことを思い出した。
朝の四時くらいというと日がちょうど登り始める時間。
星の精霊である彼にとっては「朝日」は駄目なのだろう...
もうちょっと、彼といても良かったかなと思うが、...
とりあえず彼の目の前にホットミルクを入れた水筒をおいておいた。
さて、そろそろ準備をするか
と自分の体よりも一回り大きいベッドから体を離す。
ふとオルゴールの音楽を聞くと、「MADE BY ME」になっていた。かんたすけの、2つ目に作られた音楽だ。
原曲もまたいいが、オルゴールでしか味わえないものがある。
ふと、KUNのことを思い出した。
台所に立っているときだった。
そうして、俺の分の目玉焼きと、KUNの分の目玉焼きを用意した。とびっきり真っ白な目玉焼きを、青く染まった机の上にことん、と小さな音を出して置く。
いつもより早い「いただきます」。
今日は、眠っている彼も一緒。一人で不安だった夜が、君がいてくれたから幸せだった。
っと、そんなこと言ってる場合じゃないよな。
なんて思いながら、ささっと目玉焼きを食べる。黄色い黄身をご飯に乗せて、黒い醤油を豪快にぶっかける。
これが一番美味しい。
ふらっと宙に浮いて、俺の目の前のクッションに座る。
むぐむぐと効果音が付きそうなぐらいに美味しそうに目玉焼きを食べていた。
と、俺のご飯にかけた目玉焼きが目に止まったのか。
箸を器用に使って白いご飯に目玉焼きをかけ、醤油をぶっかけた。
まだ眠気が覚めていないのか。なんだかふわふわしている。
今にも、空に還りそうで...と、
ふと、時間を見る。そこには「3時50分」と針が示していた。
ゆらゆら、と立ち上がると、俺がおいておいたホットミルクを入れたきれいな水筒を持って窓を開ける。
部屋には、朝のとても涼しい風が入ってきた。
空には、まだ月が灯っている。
俺とKUNの間で沈黙が駆け巡る。
あと、1分。あと1分で今日の猶予がなくなる。
そう思うと、少し悲しくなった。
そう言う彼に、驚きを隠せない。
あって一日の精霊に、告白された。その事実だけが残る。
おろおろと宙を巡るKUNの服は、空の色と同じだった。
太陽が上がる前。
彼が消える前に。
この思いを伝えたい。
...
その、一言を言って今日の彼は空に還っていった。
時計を見ると、4時丁度になっていたようだ。
そして、本当に俺の見間違いじゃなかった。そう思うだけ...だった、のかなw
空の上____
と、星の精霊が回りにいるほかの精霊に話を続ける。
そこにいたのは、海の精霊と、森の精霊。
彼らは、また真剣に星の精霊の話を聞いている。
そう言って、すこしでも話を変えようと海の精霊が誘導するも、また星の精霊がもとに戻す。
その繰り返しをしていた。
一時間以上も。
...こりゃ終わりそうにないな...w
と二人は顔を見合わせる。
しかし、彼がとても嬉しそうだから、と止めるのをやめ無意識になることにした。
そう言って海の精霊が話を切り出す。
あ〜、とまたもや二人は顔を見合わせた。
俺らはなんもないんだよな〜、と
嬉しそうに彼は身を乗り出した。これまた上機嫌で。
...なんてどこからその文字列を生み出したのか、なんとも奇天烈な名前がそこにはすでに出来上がっていた。
あははッ!
と、KUNさんは甲高い声で...中学生くらいの声で笑う。
そろそろ仕事の時間だと、うみにゃとできおこは空から、それぞれ別の場所へ落ちて行った。
...
は〜ッとKUNは息を吐き出す。
人が二人もいなくなった空は、とても寂しい。
先程よりも寒く感じる。
さすさすと少しでも暖かくなるように、手を擦る。
しかしあまり暖まらない。
ふと、最後に彼が言った言葉を思い出す。
また明日...つまり今日の夜だ。
あの時は、普通に足を滑らせて落っこちてしまっただけだが...思わぬ収穫、とでも言うのだろうか。
自分を、あまり目立たない"星"を見ていてくれてた、彼が見えたのだ。
明日が楽しみだなぁ、と俺は鼻を鳴らした。
空の上では、月が登っている。
いまでは下界の方では「あさ」なんだろうなぁ
そうやって、少し背伸びをして自らの寝床へと戻った。
夜。
昨日彼とした約束の5分前。
アラームをつけるのを忘れてしまっていた。と急いで虹の橋を走る。
走るな!なんてポスターがあるけど今はそうゆっくりなんてしてられない。
そうして、俺は「惑星列車」に足を入れた。
なっっっっっっが。
なんこれなっっっっが。
失礼。取り乱しました。こちら、長編にするつもりです。
長いですがお付き合い下さい。主めっちゃ頑張っているので。