〜20年後〜
時すでに。。
あれから20年経った。
高校を卒業し、大学は村を出た。
そして27になった私達は村へ戻った。
私達を村長に推薦した小橋さんは私達が村を出てい
た時期、つまり大学生の時に亡くなったみたいだ。
役場の人から聞いた話だが、おばあちゃんの最後の
言葉は「まさに封印されたSOSね」と言ったそう
だ。どういう意味で言ったのかは小橋さん本人じゃ
ないと分からない。また1つ、伝説が出来た。
私達はまだお互い独身だ。
あまり結婚したいとは思ってない。
だって、結婚したって秘密はある。それを根掘り葉
掘り問い詰めるとまた声の主が現れてしまうかもし
れない。
誰にだって秘密はある。
知りたい、でも自ら知ってはいけない。
小橋さん、言葉お借りします。
「まさに封印されたSOSね」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。