『あなたへ
あなたのことが好きだから
あなたのことをあきらめる。
絶対に幸せになってね!
最後にひとつ、
貰って欲しいものがあるからいれておくね
あなたが一生幸せものになれますように。。
しょーちゃんより』
その中に入っていたものは
私が欲しかったけど、売り切れてたあの指輪。
あの時、しょーちゃんが買ってくれてたんだね、ごめんね、ありがとう
公園にしょーちゃんはいない…
そうだよね、いるわけないんだよ、笑
学校でまた会えるのに
なんか会えない気がして
余計に焦ってる。
しかも
手紙の内容がお別れみたいになってるし
そりゃ焦っちゃうよね
でも
私にはしょーちゃんがいないと生きてけないよ
なんかわかんないけど
会えてほっとして涙が溢れてきた
私に指をさして笑うしょーちゃん
泣きながら手紙を差し出して訴える私に少し引いてるしょーちゃん
そうだ。
このご時世、スマホというものがあることを忘れていた。
真剣に見つめればしょーちゃんは空気を読んだのか
サッと目を逸らした
そう言いながら私をそっと抱きしめてきた
耳元で囁かれる大好きって言葉は
とても胸に染みていく
結構
微妙な反応
急に大声出して
私をサッと離してきて
びっくりしてるしょーちゃんの顔がなんか面白くてニヤニヤを抑えてた
そんなに言わせたくなかったのか…
しょーちゃんが突然私にキスをしてきた
キスってものに未だに慣れなくて
いや、慣れていいものなのかな?
そう言ってくれたしょーちゃんが
キラキラ輝いて見えて
これが好きって感情なんだって初めて知った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!