第3話

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2026/03/08 12:40 更新











「ごめんあなた。待ったよね」












「また告白?さすがモテる男は違うね」












「あなた待たせるくらいなら告白なんてされない方がいい。断るのもしんどいし、なにより泣きながら帰っていく女の子見るの苦しいよ」












「それはそうだよね。たっくんは別に悪くないもんね。」












たっくんは優しい。人の気持ちを考えられて、同じ気持ちになってくれる人。












「今日は仕事ないの?」












「うん!今日は休みなの。また明日から放課後忙しくなるけどね」












「そっか。じゃあ今日はうち来てゲームできるね」












「やったー!久しぶりだね」












飛び跳ねながら喜ぶ私を見つめる目が優しくて、その瞳が甘くて吸い込まれてしまいそう。












「また負けた....。たっくん強すぎるんだよ。手加減してよ」












「ふふっ、弱いから悪いんだようだ」












「もう!うざいたっくん。」












「ふははっ、もっと強くならないとね」












そう言って頭を撫でてくる。また可愛がられて、嬉しいけど、同い年なのにずっと私が子供みたいで、いや子供だけど、たっくんが大人みたいで、悔しい。












たっくんとは、対等でいたい。












「なぁなぁ、お前らってやっぱ付き合ってるよな?」












休み時間。クラスでみんなで話してる時、たっくんの隣にいる男子がそう言ってきた。












中学生になるとカップルが増えた。小学生の頃はませてる人が急に付き合いはじめて急に別れる、そんなことばかりだったけれど、中学生になるとその場のノリとかも現れて、一気にカップルが増える。












私はそんな人たちにはなりたくないし、本当に大好きなたっくんと両想いで付き合いたい。叶わないが。












「っ違うよ!付き合ってない!幼馴染だよ」











こんの
「にしては仲良すぎじゃん。今野焦ってんじゃん」












「焦ってないよ、やめてよそういうの」












ただただそういう関係だとからかわれるのが嫌で、ムキになった。












「俺らはそんなもんじゃないの、冷やかされる関係でもないし、そこらへんにいるカップルよりもいい関係だから」












たっくんが隣から口を挟んだ。ざわざわしていた空間だったがみんな黙り込んで、たっくんを見つめる。












落ち着いてて、だれも否定しない。












「みんなが思ってるほど軽いもんじゃないってことよ、ふふっ」












そういうとみんなの笑顔が戻った。












たっくんは魔法使いなのかもしれない。空気を変える力。ただがむしゃらに気持ちを伝える私とは違って、みんなに気持ちを優しく訴える。












どこまでも大人で、追いつけない。












「ねぇあなた。ごめんねさっきは、梶原が。嫌だったでしょ」












どんなに一緒にいても、ごめんとありがとうは忘れない。












「ううん。ただ悔しかっただけ、たっくんと私が冷やかされるの」












「だと思った。俺も、悔しかった」












2人が思う関係は一緒で、2人が想いあっている感情も一緒なのかもしれない。

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