綺麗なスーツに身を包んで、
少しだけ髪を整えてもらって。
結婚式の準備は、思っていたよりも早く終わった。
丁寧にお辞儀をして、部屋から出ていった。
元々、結婚式をするつもりはなかった。
適当にスーツを着て、写真を撮るだけでもいいかなって。
お金のこともあるけど、
入籍していないことが大きな理由だった。
双方の両親に挨拶に行くとき、結婚式を挙げないことを伝えると、
絶対に挙げてほしい、という強い希望がどちらの両親からもあった。
意外にも、反対の意見はなくて、
僕はむしろ、勘当される覚悟で挨拶をしに行った。
🚪( ガチャ...
さとみくんは、今日も今日とてかっこいい...//
よほど緊張しているのが伝わってくる
僕らの結婚式は、少し遅めになっている。
さとみくんとか僕の仕事が忙しくて、中々式を挙げられないでいたら、
いつの間にか、どちらも30歳近くになっていた。
今は、指輪交換のために指輪が外された薬指を触る。
コイツ、絶対に僕の反応見て笑ってやがる。
ちょっとからかってやるつもりが、真面目に返してきた。
わかってるように聞こえないんだよな...
ガチャ( 🚪
さとみくんが先に入場する段取りとなっているため、ここで一旦お別れだ。
スタッフさんににこやかに笑われ、今更だけれど、結婚しているんだなと実感が湧く。
どちらも新郎で、どちらも桃枝のため、特別に名前で呼んでいただいている。
なぜだか、無性に緊張する。
よくよく見てみるとスタッフさんの薬指には、綺麗な指輪が輝いていた。
笑顔が眩しかった。
今までうまく描けずにいた、結婚式のあとの生活が、鮮明に見えた気がした。
ガチャッ...( 🚪
タイミングよく扉が開いた。
ガラスの窓からたくさんの光が差し込んでいて、遠くに、さとみくんがいる。
僕の、旦那さん...!!
これからきっと、たくさんたくさん思い出を積み重ねていくんだ。
時には笑い合ったり、時には喜んだり、時には悲しんだり、時には喧嘩したり。
嫌いになることもあるかもしれないけれど、
それ以上に、君が大大大大好きだ。
入籍したっていう記録が残らなくても、
結婚指輪がなくても、
結婚式を挙げなくても、
君と結婚したっていう記憶は、僕の中に残り続ける。
この日、僕たちの式は無事に終わった。
けれど、
僕たちの結婚生活は、まだまだ始まったばかりだ。
あとがき
ここまで見てくださり、本当にありがとうございます!!
お久しぶりです、ちぇるこです。
初めはこんなに長く書くつもりはなかったんですが、
思ったよりたくさんの方に見てくださり、こんなに続けることができました!
本当に、みなさんのおかげです!!
最後の告知ですが、この作品のアナザーサイドストーリーを書きたいと思っています
私の都合により、投稿するのはだいぶ後になるかもしれません。
いつかは絶対に投稿したいと思いますので、
投稿されるまで、待っていてくださると嬉しいです!
皆さんが気になっているであろう、あの人のお話です....✨
最後になってしまいますが、
この作品を知ってくださった皆様、見てくださった皆様、
いいねをしてくださった皆様、
お気に入りをしてくださった皆様、
コメントをしてくださった皆様、
本当の本当に、ありがとうございます!!
この作品が続けられたのは、皆様のおかげです!
また、お会いしましょう!











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!