時間になり、俺は公園まで全力で突っ走る。
もう、昨日の少年はいないかもしれない。
昨日行けなかったことで、嫌われてしまったかもしれない。
それでもいいから
彼に、君に
これだけは渡したかった。
走って高鳴った鼓動を抑えるために、
深く呼吸をする。
落ち着いて、辺りを見渡すと…
俺が、その時1番会いたかった人に出会う。
名前を呼ぶと、フィリックスはこっちを向いた。
顔を見てみると、やっぱり綺麗で。
その君の瞳に、俺はどう映っているのだろう。
そうやって笑う君は、とても眩しくて
まるで俺を照らしてくれる太陽のようだった。
その笑顔に、俺は救われた。
そう言うと、君は眩しかった笑顔から、
だんだんと悲しく顔が曇っていく。
そう言って、君に2つの花を差し出す。
そう言うと、リクスは目に涙を溜めながら、
俺の差し出した花を受け取る。
そうやって、また君は笑顔で俺を照らしてくれる。
でも、もう一つ、伝えなくちゃいけないことがある。
伝えなきゃ。
聞いてくれてる。
明日からここに来れなくなること。
もうしばらく、会えなくなるかもしれないこと。
そしてー
情けなく、涙を流しながら
フィリックスの目をちゃんと見て言葉を口にする。
すると、フィリックスも、目から涙を流しながら
また、あの 眩しい笑顔で言った
それが、俺たちの最後の会話だった。
─あれから数年、出会った。
また、出逢った。君と
そうか、俺…フィリックスに名前教えてないのか。
…結婚を前提に付き合うのは、
まだ当分先になりそうだな。
Next...
スポットライトありがとうございます!💖















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。