蒸し暑い夏の日_
受験勉強のため、俺は図書館に来ていた。
集中できるし、家から近い。よくバイト終わりや下校途中に寄っていた。
基本的に多くの図書館は5時や7時をきると閉館な所が多いのだが,この図書館は9時半まで空いている。
なおかつ近所で… という学生必見のおすすめ勉強スポットなのだ。
だが,近所といっても流石に夜の9時半は暗い。
だけど,「俺は近所だから。近いから大丈夫」
などということを適当に母親に言ってしまった。
後にこの行動は後悔することになる
ノートに書き込む手をとめ,時計をみる。
針はもう9時15分を指している
もう閉館だし帰るか。と呟きながら片付けをすませ,
図書館をでて数十歩歩いた矢先だった。
キィーーッ!!
という金属と部品が擦れるブレーキ特有の音とともに
俺の体は宙を舞っていた。
ドスン という地面に叩きつけられた音で気づいた。
俺は車に轢かれたのだと。
地面に叩きつけられた衝撃のため頭は真っ白で思考もほぼできない状況だったが,自分が助からないということは分かった。
あたり一面に朱色の液体が広がる_
痛い 苦しい 熱い 寒い
そんな感覚が一斉に襲ってくる。
死にたくない_ 心の中でそう呟きながら俺の意識は暗転していった
人生は一方通行で,一度進めばもう二度と戻れない。
…………そんなこと。俺が一番わかっていたというのに。
もうこの人生には続きはない。俺の…青井和也の人生は
終わりを告げた。
次に目覚める方はない。
さよなら 青井和也。
次に目を覚めた!?のは天井で……って俺の自分が何言ってるのかわからない。確かに俺は高3で死んだはず…
は?え?じゃあ助かった……のか?
でも……そんなはず。あの出血量で…?
俺は神の目も持っていないただの一般男子高校生(★)
だったはず……
いやじゃあここは……












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。