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第11話

第九話
38
2025/11/15 22:36 更新
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
カルド様は、何を覚えているのですか?
知っているのかもしれない。

知らないのかもしれない。

私にはそれがわからない。

私は、何も思い出せない。
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
前世の記憶ってやつですよ
あまりに嘯くような調子でそう言うものだから、この言葉を信じでいいのかもわからなくなる。
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
前世・・・・
その響きがなんだか苦しかった。
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
はい、前世です。
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
カルド様は前世の記憶という物をお持ちなのですか?
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
まぁそうですね
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
信じられませんか?
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
信じたいなと思います
そういってしまったのは、私も前世がどうだのいっていたからかもしれない。

確証がないのに、こんなの口にしたって意味がない。

そもそも前世なんて曖昧なものあるわけがない。
理性では全てを否定しているのに、感情が否定したくないと騒いでいる。
わかりたくて、わかりたくない。
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
そうですか
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
あなたさんは前世を信じますか?
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
わからないです
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
私は、自分が経験したことと自分が見たものしか信じませんから
カルド様は少し驚いた顔をなさる
あれ?私そんな変なこと言ったっけ?
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
では、自分が前世を見たら前世の記憶を信じるんですか?
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
まぁ、そういうものは存在するんだろうなとは思いますけど
この考えが変わっているとは昔誰かからも言われた。

誰だっけ?

覚えてないしまぁいいか。
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
素敵だと思いますよ。
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
そういう考え方。
(なまえ)・セイレーン
あなた・セイレーン
ああ、アリガトウゴザイマス
なんで急に口説き始めたんだろうこの人。

怖いな・・・・。

いや、口説いてるんじゃないかも・・・?

口説いてるんじゃないとしても急に褒めてくるのも意味わからんわ。

人を褒めるのが趣味だったりするんかな。

あ〜可能性はある。



我ながらバカなことを考えているなと思った。
考えたところでなんの意味もないような気がする。
単純に言って時間の無駄。
それくらいわかってる。
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
暗い顔は似合いませんよ
カルド・ゲヘナ
カルド・ゲヘナ
そうだ、海にもう少し近づきましょうか
私の手を取って、浜辺を歩き出すカルド様を見ていた時、潮風の匂いが鼻をくすぐった。

懐かしい。海の匂いだった。

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