夕日が水平線に半分沈み、だるまの形になる現象が起きている夕方
俺はアジトを離れて海に来ていた
涼しい風が俺の髪を優しく揺らし、思い出を蘇らせる
息を一つ漏らして、震える喉を誤魔化す
でももう限界だったのかもしれない
俺の涙腺は崩壊した
首にいつもかけているペンダント
中にはみんなの写真が入っている
みんなのことを殺さなきゃいけない…?!
冗談じゃないわ!!!!
僕も…呪術師の家系やったら…変わったのかな…?
涙ながらに叫んだ俺の本音の訴えは、決して誰かに届くことはない
ただ、綺麗な海の闇に飲まれていく
そして俺は、何もすることができない
アジトにて
夏油の口角はどんどん上がっていく
ハッと笑いを漏らしてカウンターの飲み物に手をつける夏油は恐怖そのものであった
俺は表情を顔には出さなかったし、呪力の揺らぎも制御したが、初めてりうちゃんの現状を知った
殺すわ…夏油傑…
静かに殺意を抱いた
俺は…いれいすが大好きだ











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!