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第19話

続き
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2024/10/31 13:31 更新
ふと見たら2位だったので!!嬉しくなって下書き載せました!!

続きを書いてなくてまだ載せられていなかったやつなので後先考えてません💦

続き出せなかったら本当に申し訳ないです💦
修学旅行の休日で友達とカラオケでどんちゃん騒ぎしていたとき、ふとバッグの中から振動を感じた。

「……え、、学校から電話、」

私の大きな声に、友達がマジ?と笑い出す。

「梨沙か何やらかしたの」

「……1回電話出てくるね」

そう言って爆音の部屋から廊下に出る。

……え、怒られたらどうしよ

「……はい、3年のしろさ、、じゃなくて、瀬野ですけど、、」

急に苗字が変わって頭が追いつかない中、恐る恐る電話に出る。

すると返答は予想だにしないものだった。

「あ、梨沙ちゃん?弟くん体調悪くて戻しっぱなしだからお迎え来て欲しくて、保護者さんにも繋がらないから、、いいかな、」

「……え?」

……あいつ朝から機嫌悪いと思ったらそういうこと、、

気づけなかった自分に少し罪悪感を感じながら、快くお願いを承諾する。

「今から行きます。弟がすみません」

「ううん、ごめんねーせっかくのお休みに」

私はそのまま通話を切り、事情を話して先に抜けることにした。

……てことは、、ここから学校まで電車か、、

中々遠いところに来てたからちょっと時間かかっちゃうな

スマホの数字は2時半を指していた。

着くのは、、3時45ぐらいかなー、、
保健室までたどり着き、コンコンと扉をノックする。

「湊の姉です。迎えに来ました」

どうぞーと言われるなり、扉をあける。

するとそこにはすやすやと眠っている湊。

「……大丈夫ですかね」

「いま丁度吐き気落ち着いてきて疲れちゃったかな、、」

そう言って保健室の先生が笑う。

「湊くーん、お姉ちゃんきたよー」

そう先生が揺すると、湊の目がうっすら開き私の顔を捉える。

「…ほら、お姉ちゃん優しいから迎えに来たよ」

そう言ってみるが、いつも通り冷たく無視されてしまう。

……なんでいつも無視するのかな、

やっぱり急に家族になった姉は受け入れづらいのかな

そんなことを思いながら私は湊を回収し校舎を出る。

「…ごめんね朝、しんどかったんだね」

『……、、』

会話が続かない。

話題を変えようと口を開きかけるより、湊が先に話す。

『ほんとに最悪』

「……、、え?」

思わず声が漏れる。

『……うちから出てって、他人と一緒に暮らすとかありえない』

「……、、」

他人って、、……私だって馴染めるように一生懸命頑張ってるのに、

てか迎えに来てくれてありがとうが先でしょ。

「……そうだね、ごめんね、」

駅で電車を待ちながら話す。

……あと3分か、ちょっと長いな

「…体調は大丈夫なの?」

そう聞くと、少し迷った後に小さく縦に頭を振る。

……にしては息も上がってるし顔真っ赤だけど

「…学校で吐いたって聞いたけど」

『……、、』

先生によると廊下で友達のを服汚してしまったらしく、涙目で保健室にきたという。

すると向こうから電車が見え、ゆっくりと速度が目の前で落とされる。

「……立てる?」

『ん、……』

あまりにフラフラしていたから手を繋ごうとしたら拒まれる。

……仲良くなれるかな、

時間帯も重なり電車は満員で、すし詰め状態のそれに乗り込む。

家までは30分、、
『……、、』

最悪、、満員電車、

座ることは愚か、吊革にも掴めない状況に思わずため息をつく。

30分体幹トレーニングかと、ぼんやりそんなことを考えながら乗り込んだが、この先がその何倍もしんどいなんて思いもしない。

「……人多いね」

梨沙さんが上のモニターを見ながら言う。

俺はこの人と仲良くする気は無い。

だって他人だから。

どんなに優しい人でも、他人は他人。

この人と仲良くしたら、離れ離れになった兄を裏切ってしまうみたいだから。

…ただの意地っ張りだ。

『……、、』

にしても、人が多い。

足も動かせずにつりそうになりながら、揺れる電車に耐える。

結構揺れるな

ふと思った。

俺はこのまま30分、何事もなく電車に乗れるだろうか。

保健室で飲んだ薬の効果は切れ、また吐き気が俺を襲い始める。

『…………、……』

務めて梨沙さんに気づかれないように、俺は乱れた呼吸音を殺す。

……駅までもたないかも、

すると電車がスピードを落とし、目の前のドアが開く。

電車内にまた人が増え、あんなにぎゅうぎゅうだったにもかかわらず俺らは真ん中まで押し込められた。

ドアが閉じ、再び電車が動き出す。

そのとき、梨沙さんがえ、と小さく声を漏らす。

「湊、汗やばくない?しんどい?」

俺は小さく首を横に振る。

『……、へ、いき』

顔も上げられぬまま、そう呟く。

「……熱上がってきたかな、、」

そう言って梨沙さんが俺の頭を撫でる。

『……あとどれぐらいでつく、』

「…んー、15分ぐらい、」

そのとき、一際大きく電車が揺れる。

足がもつれ、コケそうになったが周りの人に固定される。

『……、、ぅ、』

それが原因だったのかもしれない。

急激に胃の中身が上がってくる感覚がして、俺は思わず口を塞ぐ。

『……、、ん、……ぐ、…』

必死に俯いて飲み下す。

『………………』

……え、やばい、……いま、吐きそうだった、、

でも安心したのもつかの間で、胃がバカになったのか再びそれが襲ってくる。冷や汗が止まらない。

…これ、、いつか吐きそう、

知らずのうちに梨沙さんの袖を握っていたらしい。

しんどいね、電車で来ちゃってごめんね、と言われ頭を撫でられる。

俺がふるふると頭を横に降ると、彼女が俺の頭を胸に寄せた。

彼女が来ていたモカ色のダッフルコートに包まれ、俺は必死にフーッ、フーッ、と呼吸を繰り返す。

『……、は、……ぅ、、』

とっくのとうに限界を迎えていた俺は、顔を埋めたままえずいてしまう。

流石の彼女も嫌がるだろうと必死に抑えるが、ぉえ゛、と汚いえずき声が布越しにこもって聞こえる。

『は、……はぁっ、……っは、……、、やだ、…や、』

「……吐きそう?袋いる?」

……袋、

電車、、しかも満員の中吐くなんて、できるわけが無い。

……でも、、このままだと確実に床を汚してしまう。

運悪く快速で降りる手段も無く、俺はこくりと頷く。

『は、……けほ、っ、……げほ、ごめん、なさ、』

「……、、ううん、気持ち悪かったね、」

彼女が袋を取り出し、顎の下に広げる。

するとすぐ隣のサラリーマンがぎょっとした顔で俺を見詰めた。

もう立ってるのもやっとだったそのとき、再びあの感覚が俺を襲う。

「うん、……大丈夫大丈夫、」

そう言って背中をさすられ、尚更吐き気が誘発される。

『っーー、っぐ、……ぉえ、、え゛、っ!』

唾液と涙がカサ、カサ、とビニールを鳴らす。

とうとう立てなくなった俺を梨沙さんが支えてくれて、吐き気は収まらないまま俺は最寄りの駅で降りた。
『はっ、、はぁ……はぁっ、………はっ、』

袋を握ったまま湊の肩が上下する。顔は青ざめ、肩はふるふると震えていた。

「…嫌だよね、、大丈夫だからね、」

私は湊の目を手で覆い、背中をさすり続ける。

すると耐えきれなくなったのか、湊はおえおえと戻し始めた。

押しつぶされそうなぐらい満員だったにも関わらず、私たちの周りには30cmほど空間ができ、私は湊を座らせた。

「…あ、、ついたよ湊」

やがて電車は停車し、私は湊を引っ張り出すように電車から降りた。

駅から家まではすぐで、特に私達は何も喋らないまま家に着いた。

「……よし、、湊しんどかったねー、今からお風呂沸かすからね」



つづきます

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