携帯が鳴り響く。
伸明は布団の上をゴロゴロと転がり、携帯に近づき届いたメールを確認した
半分寝ている目をこすりながらメールを読んだ。
携帯をマナーモードにして床に脱ぎ捨てていた服の上に投げ、もう一度寝ることにした。
次の日、伸明は見慣れた教室のドアを開け、挨拶する。
みんなが席を立っていって、教室がやけに騒がしい。
輪を作ってなにかやっていたから、興味本位でのぞいてみた。
すると横にいる直也が教えてくれる。
直也の横で、秀樹は机に腰を掛けて足をぶらぶらさせている。
真美が手を広げてあおる。
手をメガホンみたいにして秀樹が叫ぶ。
クラスの半分ぐらいが声をそろえた。浩文は困惑気味に、秀樹に近より指を指した。
気が強い美奈子は、腕を組んで左足でコツコツと足踏みしながら待っている。
浩文は投げやりな感じで言う。
それを聞いた秀樹は笑みを浮かべ、右手の指を3本立てた。
浩文は美奈子の肩に手を置き、顔を近づける。
そして、みんなの前で頬にキスをした。
見物していた生徒たちが浩文と美奈子のキスを見て騒ぎ立てる。
美奈子が腕を組んだまま浩文に近づき、バシッと浩文の頬を引っ叩いた。
浩文は叩かれた頬を痛そうに押さえる。
美奈子はそう言って、浩文の前から去っていく。
浩文は今にも泣きそうな顔で秀樹に近よる。
秀樹は机から立ち上がると、浩文の顔をのぞきこみ自分の席へと戻っていった。
伸明の言葉に、
直也は軽くうなずく。
直也は、頬を赤くして喜ぶ。
直也が伸明を追いかけてくる
先生が教室に入ってくる。全員素早く自分の席に座った。
そのとき、伸明の携帯に1件のメールが届いた。
それから、いつもと変わらない1日が始まった。授業を受け、昼ご飯を食べ、また授業を受ける。
休憩時間は友だちと話したり遊んだり。そして、今日1日の授業が終わる。
授業が終わり帰る頃には、朝の王様ゲームのことなど、みんな忘れ去っていた。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。