第8話

6話
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2023/11/28 09:00 更新

お母さんとお父さんにブラックさんを紹介した、その数週間後

「え…?」

お母さんとお父さんが海外に出張する事になった。何の前触れも無く、突然。
内容はあまり詳しく知らないのだが暫く会えないという。
前までの出張は県内や国内だけだった、なのに…何で…

「ごめんな、あなた…」

「でもお母さん達も急な出来事だったから…」

「…全然大丈夫だよ!お仕事頑張って来てね!」

嘘。本当はそんな事思ってない。
寂しいし、辛いよ…
お父さん達が行ってしまった家は凄く静かだった、耳鳴りがする程に。
何もする事が無い…いや何もできない私は自分の部屋に戻り、崩れるように座り込んだ。
外はいつものように子供達がはしゃいでる音がする、でも中は何も音がしなく静寂だった。

「これじゃあ…ほんとに一人じゃん…」

「どうしたんですか?」

ハッとした。見上げるといつも見る、優しく微笑む悪魔さんがいた。

「ブラッ、クさん…」

すると何故か頬に冷たい雫が伝った。
そして、それはどんどん量を増していく。

「っ……すみ、ません…こんな見苦しい、姿っ…」

止めようと手で顔を拭こうとした、しかし。
ギュッと温かくそして優しい感触が私を包んだ。

「ッ…!」

「あなたさん…何か辛い事があったんですね」

「大丈夫です、俺ちゃんが側にいます。」

「…ぅっ…あり、がとう…ございますっ……」

あ〜今のあなたさん、最っ高に可愛い♡
ずっと、永遠に抱きしめてたい。
もっといっぱい、泣いてて欲しい。

「っ、うぅ…」

「落ち着くまでこのままでいいですよ。」

「は、いっ……ぁッ…」

何も音がしない家。
それは私の消えそうな声で満たされた。

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