第40話

38 静かな屋上での出会い
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2026/06/30 10:29 更新
教室のセカイ
あなた
えっと、こう、だよね?
星野一歌
うん、そうそう。いい感じだよ。
私は教室のセカイで、一歌に基礎からギターの

弾き方を教えてもらっていた。

一歌の言う通りに指を押さえ、コードを鳴らす。

心地の良い和音が教室に響いた。
日野森志歩
きれいな音だよね。いい感じなんじゃない?
志歩が私達のところに歩み寄りながら声をかけてきた。
あなた
うん、少しずつだけど感覚を取り戻して
きたって感じかな。
自分のギターを見つめながらそう言う。
星野一歌
うんうん、きっともう少し練習すれば
曲も弾けるようになると思うよ。
笑顔で一歌はそう応えた。
天馬咲希
ほんとほんと!?早くあなたの下の名前と
合わせたいな〜 ♪
望月穂波
ふふっ、そうだね咲希ちゃん。
私もすっごく楽しみだな。
咲希も穂波も嬉しそうに微笑む。
あなた
みんなありがとう。もう少し練習してみるね!
みんなにそう返して、私は再びギターに視線を落とす。

星野一歌
じゃあ私達も、あなたの下の名前に負けないように
練習しなくちゃね。
天馬咲希
そうだね!よーし、頑張るぞー!
そう言って、一歌達は楽器の準備に取り掛かる。

ここに居たら邪魔になるかと思い、

私は曲のフレーズを口ずさみながら、教室を出た。
屋上



ガチャッ

重い屋上の扉を思いっきり開けた。

そこには一面に広がる星空と、心地の良い夜風が

吹く幻想的な風景が広がっていた。


静まり返った屋上に、私の足音が響いている。

私は屋上のフェンスの前に立ち、イヤホンを片耳に

付けて、曲を再生した。


今回、一歌達と演奏するのは「needLe」。

このセカイが生まれたと同時にできた、

一歌達の想いが詰まった曲。

サビの爽やかな曲調と、前向きな歌詞が心に響いて、

すっかりお気に入りの曲になっていた。
あなた
ここのリズム、複雑だなぁ、
曲を流しながら、運指を確認する。

でも前よりは、かなり弾けるようになってきた。
あなた
〜〜〜〜〜〜 ♪
イヤホンから流れるメロディを口ずさむ。










???
とーってもきれいで素敵な歌声だね!
ふいに、背後から誰かの声が聞こえた。
あなた
ひゃっ!? って、





あなた
リンちゃんに、レンくん、?
そう、そこにはリンちゃんとレンくんが立っていた。

困惑する頭を整理しながら、思考を巡らせる。

おそらく、ミクちゃん達と同じで、このセカイの

バーチャル・シンガーといったところだろう。
鏡音リン(レオニ)
ピンポーン!リン達のこと知ってるんだ!
あなた
えっと、うん。現実世界じゃ
すごく有名だし。
他のセカイにもリンちゃん達がいますなんて

口が裂けても言えない。
鏡音レン(レオニ)
その曲、一歌達の曲だよな、?
レンくんがそう尋ねた瞬間。








ガシャン!

屋上の扉が勢いよく開いた。
天馬咲希
あー!あなたの下の名前いた!
屋上に来たのは、咲希だった。
天馬咲希
あれっ?リンちゃんとレンくんも
一緒だったんだ!
鏡音リン(レオニ)
たまたま会っただけだけどねー ♪
っていうか、あなたの下の名前ちゃんっていうんだね!とっても素敵な名前だねー!
リンちゃんは私に無邪気な笑顔を向ける。
あなた
えっ、そうかな、ありがとう。
照れながらもそう返す。
あなた
ていうか、咲希はどうしてここに、?
天馬咲希
あぁ、そうそう!いっちゃん達と
軽く合わせた後にあなたの下の名前と合わせようと
思ったら、肝心のあなたの下の名前がいなくて、
みんなで探してたんだー!
あなた
えっ、そうだったんだ!ごめん。
早く戻ろっか。
ギターとスマホを手に、屋上の入り口へ向かう。
天馬咲希
うん、そうだね!よかったら、レンくん達も演奏、聞いて行かない?幼馴染揃っての演奏だよー?こんな機会めったにないし!
咲希がいたずらな笑みを浮かべながら、

レンくん達に手招きをしながら私の横を歩く。
鏡音リン(レオニ)
えー!さっきー達とあなたの下の名前ちゃん幼馴染だったのー!5人の演奏、聞いてみたいな ♪
咲希の後を追うように走ってくるリンちゃん。
鏡音レン(レオニ)
たしかに、どんな演奏になるか気になるしな。
朗らかな表情を浮かべて、後に着いてくるレンくん。



そんな私達の声は、澄んだ夜空に溶けていった。

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