第11話

➳𖣠
1,033
2023/12/14 07:00




湊が入部した次の日、教室____




今は二限と三限の間の休み時間。

次の古典の準備をしていた時、

クラスメイトに呼ばれた。


.
 あなたのみょうじさん、呼ばれてるー 
あなた
 はーい 



声のする扉の方へ視線を向ける。

そこに居たのは、あの美人ちゃんだった。



急いで席を立って扉まで小走りに移動する。

美人ちゃんは優しく微笑みながら

待っててくれていた。


あなた
 ( 心まで美しいのか、、 ) 



などと思う。


妹尾梨可
 呼び出してごめん 
妹尾梨可
 昨日の事でちょっといいかな 
あなた
 全然大丈夫だよ 
妹尾梨可
 じゃあここじゃなんだし… 



そう言いながら渡り廊下の方を指さした。

もちろん私もそのつもりだったので

黙って頷く。



歩き出してもやはり無言のままで

私は何かやらかしたのかもしれないと

不安に駆られながらも後ろを歩く。


妹尾梨可
 昨日、私たち女子部員が 
妹尾梨可
 名前も言わないで練習始めたから 
妹尾梨可
 私ともう2人にも来てもらってるんだ 



私が緊張しているのが

伝わってしまったのだろうか。

落ち着いた声と話し方で

事の経緯を説明してくれた。



みんな、いい人達なんだな



男子部員がいい人たちなのは

何となく分かっていた。

でも女子部員も何も言わない私を

否定するでも咎めるでもなく

そっとしておいてくれている。



桐先にいた頃、

何故こんな大事な時期に

弓を置くのだと何十回も言われた。

その事もあってか、

この弓道部の雰囲気はとても

本当にとても、優しく感じる。


妹尾梨可
 お待たせ


  その声で我に返ると、

目の前には昨日のお嬢様とおさげちゃん。

どちらも嬉しそうな顔で迎え入れてくれた。


花沢ゆうな
 急にごめんね  
あなた
 ううん。気にしないで 

妹尾梨可
 もう説明はしてるから、私から。 
妹尾梨可
 妹尾梨可、よろしく 

白菊乃愛
 白菊乃愛です。よろしくお願い致します 

花沢ゆうな
 花沢ゆうなだよ、よろしくね



妹尾さん、白菊さん、花沢さんは

少し頭を下げて名乗ってくれた。

私のためにこんな、申し訳ない。


あなた
 えっと、昨日も言ったけど一応 
あなた
あなたのみょうじあなたの下の名前です よろしく 




再び声を揃えてよろしくと言う三人。
 
何故だろう。



全く居心地の悪さを感じない。


花沢ゆうな
  ねぇあなたのみょうじさんって、中学どこだった? 


あなた
 桐先中学だけど… 


花沢ゆうな
 やっぱり! 

あなた
 、?やっぱり?  



何に対してのやっぱりなのかが

分からずに首を傾げていると、

妹尾さんが補足してくれた。


妹尾梨可
 実は、名前に覚えがあって 
妹尾梨可
 教わってた弓道場に聞いてみたんだ 

あなた
 ほぅ… 

白菊乃愛
 県大会の個人戦で優勝なさっていた、 
白菊乃愛
 桐先の公女様とお聞きしました 

あなた
 !//  
あなた
 それ、恥ずかしいから… 
花沢ゆうな
 え〜かっこいいのに…! 



以前の通り名を知られていたらしい。

何も知らないでいた中学の頃は

とんでもない人が居るんだくらいにしか

思っていなかったけど、

まさか自分と知った中三の春は

かなり衝撃を受けた。



ので、

今受ける衝撃もそれと

さして変わらない物だった。


あなた
 実際言われると恥ずかしいよ? 
白菊乃愛
 でも、素敵です 



真っ直ぐな言葉と態度に

心が揺れている。

こんなドギマギしているんじゃ

公女様なんて名乗れたもんじゃない。


妹尾梨可
 そろそろ時間だ 
妹尾梨可
 また今度ゆっくり話そう 



そう言った妹尾さんは

いつでも話せるようにと

連絡先を教えてくれた。



白菊さんと花沢さんとも交換し、

それぞれにスタンプを送る。


あなた
 じゃあ、またね



そう言って各々の教室に入る。

たった10分弱だったのに、

起伏の激しい感情のせいで

少し疲れている。

でも、、、



あなた
 ( 嬉しい疲れ、かな ) 




泣き笑いとか、お天気雨とか

心がそんな感じだ。










                         ♥️・⭐️・💬  お気軽に







締め方雑すぎてすみません。



とにかく言いたいことがあって



更新は遅いくせに急いでました。




ででんっ!!



⭐️が200超えました~



本当にありがとうございます。


遅すぎる更新頻度と拙い文章にも関わらず


こんなに沢山の方に読んでいただけて


頭の中で私の分身が小躍りしております。


そして、





スポットライト(?)昔こんな機能無かった(;;)をして下さっている方


あなたのおかげで沢山見ていただけているはずです。


ありがとうございます。




これらをどうしても伝えたくて


終わり方が雑になりました。


もう少ししたら第一章(仮)の転に入ります。


飽きずにいてくれたら嬉しいです。


ちなみに当方女子部員大好き人間なので


大量捏造します。


ご了承ください。


ではまた次回____

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