湊が入部した次の日、教室____
今は二限と三限の間の休み時間。
次の古典の準備をしていた時、
クラスメイトに呼ばれた。
声のする扉の方へ視線を向ける。
そこに居たのは、あの美人ちゃんだった。
急いで席を立って扉まで小走りに移動する。
美人ちゃんは優しく微笑みながら
待っててくれていた。
などと思う。
そう言いながら渡り廊下の方を指さした。
もちろん私もそのつもりだったので
黙って頷く。
歩き出してもやはり無言のままで
私は何かやらかしたのかもしれないと
不安に駆られながらも後ろを歩く。
私が緊張しているのが
伝わってしまったのだろうか。
落ち着いた声と話し方で
事の経緯を説明してくれた。
みんな、いい人達なんだな
男子部員がいい人たちなのは
何となく分かっていた。
でも女子部員も何も言わない私を
否定するでも咎めるでもなく
そっとしておいてくれている。
桐先にいた頃、
何故こんな大事な時期に
弓を置くのだと何十回も言われた。
その事もあってか、
この弓道部の雰囲気はとても
本当にとても、優しく感じる。
その声で我に返ると、
目の前には昨日のお嬢様とおさげちゃん。
どちらも嬉しそうな顔で迎え入れてくれた。
妹尾さん、白菊さん、花沢さんは
少し頭を下げて名乗ってくれた。
私のためにこんな、申し訳ない。
再び声を揃えてよろしくと言う三人。
何故だろう。
全く居心地の悪さを感じない。
何に対してのやっぱりなのかが
分からずに首を傾げていると、
妹尾さんが補足してくれた。
以前の通り名を知られていたらしい。
何も知らないでいた中学の頃は
とんでもない人が居るんだくらいにしか
思っていなかったけど、
まさか自分と知った中三の春は
かなり衝撃を受けた。
ので、
今受ける衝撃もそれと
さして変わらない物だった。
真っ直ぐな言葉と態度に
心が揺れている。
こんなドギマギしているんじゃ
公女様なんて名乗れたもんじゃない。
そう言った妹尾さんは
いつでも話せるようにと
連絡先を教えてくれた。
白菊さんと花沢さんとも交換し、
それぞれにスタンプを送る。
そう言って各々の教室に入る。
たった10分弱だったのに、
起伏の激しい感情のせいで
少し疲れている。
でも、、、
泣き笑いとか、お天気雨とか
心がそんな感じだ。
♥️・⭐️・💬 お気軽に
締め方雑すぎてすみません。
とにかく言いたいことがあって
更新は遅いくせに急いでました。
ででんっ!!
⭐️が200超えました~
本当にありがとうございます。
遅すぎる更新頻度と拙い文章にも関わらず
こんなに沢山の方に読んでいただけて
頭の中で私の分身が小躍りしております。
そして、
スポットライト(?)をして下さっている方
あなたのおかげで沢山見ていただけているはずです。
ありがとうございます。
これらをどうしても伝えたくて
終わり方が雑になりました。
もう少ししたら第一章(仮)の転に入ります。
飽きずにいてくれたら嬉しいです。
ちなみに当方女子部員大好き人間なので
大量捏造します。
ご了承ください。
ではまた次回____
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。