任務が終わり、朝から昼に移り変わるあたりの時間、街を歩いていると、急に鎹鴉にクチバシで叩かれた。
突然告げられたことに、衝撃を受ける。
産屋敷邸ってお館様の屋敷のことよね?
なんで私が?
柱じゃないどころか、大して強いわけでもないのに…??
それって、お館様がわざわざ、私に話があるって
こと…!?
そ、それはまずい。急がなきゃ。
鴉が言うように、お館様を待たせるわけにはいかない。風柱様とかに怒られそうだし。
私の言葉を聞いて、返事もなしに、早々と立ち去った鎹鴉。
でも、お館様からなんて、どういったことだろう…?
え、待って、私なんか問題起こしたっけ
いや、そんな考えてもわからないこと考えてないで、急がなきゃね。
呼吸を一度整え、産屋敷邸目指して走った。
こ、ここが…
初めて来たけど…おっきい…
蝶屋敷や、みつりさんの屋敷もすごく広いけど、ここはなんかもう、…規格外。
ていうか、その柱の屋敷のお金も全部お館様が払ってくれたものだものね。
そりゃあ豪邸なわけだ。
立派な門を抜け、広すぎてどこから入るものか分からず、悩んでいると、奥にすらっとした女性がいた。
あ、あれは…
褒められて、照れ隠しに頭をかく。
笑みをかわし、ゆっくり歩き出した。
そのまま長い屋敷の廊下を歩いていると、応接間のような広い場所に着いた。
その扉でしのぶさんは足をとめ、優しくノックしてから入った。
ここってことかな…?
そこには、静かに座ったお館様。
そして、もう一人……
足を踏み入れ、思わず、口から漏れた驚き声。
まるで、時間が止まったかのような感覚を覚えた。
私の運命が変わった日。
地獄の世界が一変した日。
あれから、気づけば一年。
その間、褪せることなく覚えている記憶。
繰り返し思い出す、姿、声、横顔。
汚れを知らない、純白の 剣。
黒から紺、そして何よりも清らかで美しいエメラルドグリーン。その、グラデーションの髪。
冷たくも、心の内に何か熱いものを秘めているような、あの瞳。
教えてもらってから、何度も何度も呟いき、思い返した、あなたの名前。
やっと、やっっっと再会しましたね…!!
ここまで長かった…笑
こっからはいっぱい出てきますよ!たぶん!
👀876!♡11!!⭐︎7!!!
やった!!めっちゃくちゃ嬉しいです!
ほんとにありがとうございます!!
これからもよろしくお願いします!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。