第15話

第15話
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2022/06/09 06:00 更新












日野山先生
おーい。
日野山先生
またスノードーム見てんの?
まり
いえ、ぼーっとしてました。
日野山先生
なんだそれ
日野山先生
せめてスノードーム見ててくれ
まり
なんでですかー?
まり
たまには息抜きも必要ですよ
日野山先生
じゃあお前が息抜きしかしてないせいで俺がテストの採点を手伝うってどういうことか説明してもらっても??
まり
あ、はい。
まり
すみませんでした。
まり
やります。




私は、教師になった。
元々人に教えることが好きだったからだ。
先生に会いたいとかそういう理由ではない。決して。






まり
終わった〜!
日野山先生
はい。おつかれさん。
まり
先生、ご飯は行かないんですか??
日野山先生
行くよ。俺が約束破った覚えないだろ?
まり
でも先生、私が卒業してからすぐに高校変わったじゃないですか。
日野山先生
まあ、それはしょうがないな。
まり
会いにおいでとか言っといて、、
私が不貞腐れると、先生は必ずスノードームを見せてくる。
日野山先生
ほら、これ見て元気出せ
まり
そんなに単純じゃないですー
とは言いつつも、いつも私はこれで機嫌が良くなっている。
私はずっと、単純なままだ。










日野山先生
そういえば、今日はクリスマスか。
まり
そうですね。
イルミネーションでキラキラと照らされた街並みを2人で並んで歩く。
はたから見たらカップルには見えないだろうか、と想像しては、未だに少し照れてしまう自分がいる。
日野山先生
あ、あのJK、昔のまりに似てる
まり
なんですかそれ
まり
セクハラですよ
日野山先生
なんでだよ
日野山先生
褒めてんだぞ
まり
高校生か。戻りたい
日野山先生
今戻ったらまた俺がスノードーム渡すことになるな
まり
そういえば、なんであのスノードームくれたんですか?
まり
大事なものだと思ってたのに。
日野山先生
大事だよ。おばあちゃんがくれたんだ。
まり
え?それホントの話ですか?
ホントなら今すぐ返さなきゃいけない。
だって、自分でおばあちゃんっ子って言っちゃうほどおばあちゃんが大好きな先生が、おばあちゃんに貰ったものを私にくれたなんて、。
まり
い、今すぐ返します。
まり
なんなら、明日持って帰ってください。
日野山先生
いや、いいよ。
まり
良くないです!
まり
大事なものなんですよね?
日野山先生
あれは、お前に渡したかったの。
まり
でも、!
日野山先生
おばあちゃんがさ、小さい頃俺に言ったんだ。
日野山先生
「このスノードームは、将来好きな子にあげなさい」って
まり
え、、?
日野山先生
「そうしたら、絶対にその人と幸せになれるから」とも言ってたな
まり
せ、先生。ちょっと待ってください
まり
それってつまり、、
日野山先生
まあ、つまり
日野山先生
お前が俺の事好きなのも知ってたし、
犯罪になるから言わなかったけど、
俺も好きだった って事。
まり
そう、、なんですね。
好き「だった」とはっきり過去だと主張されたことにモヤモヤした。


でも、今しか言えないと思った。
昔私の事好きだったなら、今の私でもチャンスはあるかもしれない。
その、小さな可能性に賭けた。
まり
私は、














まり
今でも先生が好きです。
日野山先生
え?

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