第36話

Chapter 35 穏やかな笑みに、覚悟を乗せて
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2026/06/27 10:00 更新




































ノブ
……問


覚悟を決めたノブが、小声で問に声を掛ける。
ノブの意図を理解した問は、すぐに小さく首を振った。


東問
ダメですっ、反動があるんですよ


だが、そんなことで揺らぐノブではない。

ノブ
反動なんて、しばらくすれば元に戻る。
今、自らの意思で『共鳴』を使えるのは俺と問、それと伊沢さんと田村さんの二組だけだ
ノブ
《体力吸収》の特殊能力者を倒すなら、俺たちが協力するのが一番得策だ


問は不服そうに逡巡していたが、一瞬の迷いが勝敗を左右することをよく分かっていた。
それゆえ、彼はすぐに決断する。


東問
……分かりました
その代わり、ちゃんと仕留めてくださいよ?
ノブ
……もちろん


ノブは頷く。
穏やかな笑みに、覚悟を乗せて。









    刹那、2人の間に光の筋が顕現し、2人の目が若草色に光った。
次の瞬間、ノブの姿が消え、突如《体力吸収》の特殊能力者の目の前に現れる。

《体力吸収》の特殊能力者は、何も手を出せないうちにノブに蹴り飛ばされてしまう。
彼が飛ばされた壁は砕け、破片は粉となって宙を舞った。




ノブ
……っ!



それを見届けたノブの視界がぐらりと揺れる。
その隙を、Catastropheたちが狙っていた。


???
へへっ
直井
ノブ!!
直井
《止まれ。その異能力を自らに使用せよ》


直井が咄嗟に特殊能力を発動する。
発動された異能力者は、自身が放った異能力で自分を攻撃し、倒れ伏した。

直後、直井も反動で倒れる。


直井っ!


乾がすぐに人間の姿に戻り、直井を支えた。
それから直井を抱き上げ、問とノブのもとに運ぶ。



























    ノブたちの攻撃を機に、様々なところで戦闘が始まった。

少し前の戦闘で、両者とも《無効化》の異能力は使えなくなっている。




伊沢拓司
( 戦闘力は向こうが圧倒的……か )




伊沢拓司
《マツ、《テレポート》を上手く使ってほしい》
高松慶
《りょーかい!》


伊沢拓司
《こうちゃん、そっちは《幻影》で》
こうちゃん
《ようやく出番来ましたね〜!》


伊沢拓司
《双子のお前らは……心配いらないか》
東言
《こっちは任せてください》
東問
《ノブさんや直井さんたちの分もやってやりますよぉ〜!》









    Catastropheの攻撃を高松の《テレポート》を利用して敵に食らわせ返し、こうちゃんの《幻影》で敵を混乱させている間に須貝が素手で敵を殴り倒す。
双子の方は言が敵を《拘束》で無力化し、問が《透明化》で近づいてから攻撃するなど、完璧な連携を発揮していた。



































    この調子なら勝てる





伊沢がそう思ったときだった。









Catastrophe
あんまり調子に乗らない方がいいと思うなぁ?





ほとんどが床に倒れ伏しているCatastropheメンバーを踏み越え、《催眠》の特殊能力者が姿を現した。


伊沢拓司
な、……!?
Catastrophe
これで終わりだな。実にあっけない


《催眠》の特殊能力者がつまらなそうに指を向けると、Catastropheと戦っていた須貝、高松、志賀、山上、こうちゃん、林、乾、ノブ、直井、問、言が一斉に、声をあげるとなく地面に倒れ込む。


伊沢拓司
……っ!


思わず声をあげそうになった伊沢の口を、田村が素早く塞いだ。


田村正資
今ほかのひとたちの居場所がバレたら、本当に全滅するぞ


小声で田村に諭され、伊沢は小さく頷く。


Catastrophe
さーて
Catastrophe
残りの奴らはどこかなァ〜?


少しずつ、確かに近づいてくる足音。
伊沢は息を殺し、自らの心音が聴こえてくるのを感じながら「その時」を待つしかなかった。



























































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