※18話に戻ります。
___________パチッ。
目を開けると、見慣れた天井。
広いベッドであむぎりは大きく伸びをした。
ここは事務所の寝室。
スマホを開き、時間を確認する。
"よしっ起きよっ"
ベッドから降りて、リビングへと向かうあむぎり。
________ペタペタペタペタ。
長い廊下を1人で歩いていると……
ゆうまの驚いた声が響き渡る。
"何に驚いたんだろう"
と不思議に思い、声のした部屋に近づいていく。
予想外の言葉に、思わず声を出しそうになる。
タッタッタッタッ…
その場から逃げるようにあむぎりが立ち去る。
再び寝室に戻ってきたあむぎりは、ただ呆然と立ち尽くす。
確かに、ひゅうがはゆうたをよく甘やかしているし、ゆうたに"かわいい"だの言いながらひっついている。
そうなのだ。
男とは一切そういうことをしたがらないあのひゅうがが、お酒企画とはいえ、自らゆうたを選んでしたのだ。
声を震わせながらあむぎりはそう口にした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。