第5話

# この愛しさも 、 ぜんぶ 条塚
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2026/01/12 13:00 更新
※ 塚さん誕生日おめでとうございます

  推して5年? ですかね

  もうほんとだいすきです

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一条 side 


飯塚さんは俺の隣で 、 何も言わずに本を読んでいる 。

距離は近いのに 、 触れ合うほどではなくて 、

でも離れてもいない 。

私はその曖昧な距離が 、 少しだけ苦しい 。

飯塚さんはページをめくりながら 、

何度か私の方を見る 。

視線が合うと 、 すぐ逸らす 。

その仕草だけで 、

胸の奥が静かにざわつく 。

" どこにも行かないで欲しい "

そんなこと考えている自分のほうが異常だと分かっている 。
飯塚
... なに
飯塚さんは小さく言う 。
一条
なんでもないです
飯塚
そう
それだけ 。

それ以上は聞かない 。

私も 、 何も言わなかった 。

代わりに 、 飯塚さんの髪にそっと触れる 。

その時 、 飯塚さんがこちらを見た 。

拒まれない 。

受け入れられる 。

閉じ込めたいほど愛しくて 、

壊したいほど大切で 、

それでも壊せないなら 、 何もしない 。

この愛しさも 、

この衝動も 、

この沈黙も 、

ぜんぶ 、 壊さないために隠しているだけだから 。

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