第4話

騎士に誓う
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2024/03/22 11:00

数日後 、私はウィンターの招待で

騎士の叙勲式を一緒に見に行ったが 、










着いた頃にはウィンターが教会の前の

守衛と…喧嘩していた…










ヨンジュン
ヨンジュン
あっち行け 、あっち行くんだ!
ヨンジュン
ヨンジュン
中にいるのは王室の貴族ばかりなんだぞ。身分不相応だ。外で聞けばいいじゃないか。
ウィンター
ウィンター
まただ 、毎回こうだ!







私はウィンターの怒りのこもった呟きを聞き

彼女が無意識に退くのを見てから

勇気をだして再び前に踏み出した










(なまえ)
あなた
でも 、叙勲式を一般人が見られないというルールはないじゃないですか?
ヨンジュン
ヨンジュン
今まで貴方のようなおべっか使いがいて 、庶民の立ち入りを禁止してきたから
ヨンジュン
ヨンジュン
それが普通になってしまったんですよ







普段は臆病に見える私も、「 余計なお世話 」

をしてあげたいと思った。









(なまえ)
あなた
今回叙勲された騎士は平民上がりだと聞きましたが 、
(なまえ)
あなた
これは英雄への無関心 、王家への裁きれの露骨な挑発ではありませんか?






見物人が増えていくのを見て

額に汗をかいた守衛は口を開こうとしたが

次の瞬間









ヨンジュン
ヨンジュン
叙勲式は厳かな儀式だ。ぬいぐるみは持ち込めないぞ






と言い訳をして勢いを取り戻した。







ウィンター
ウィンター
ちがっ…






ウィンターはどう対応すればいいか分からず

私は突然手を引いた。









(なまえ)
あなた
もう結構です!







教会の裏側まで来たところで

2人は立ち止まった。









(なまえ)
あなた
本当は 、貴方に儀式を見せてあげる方法があるのですが___
(なまえ)
あなた
目を閉じて 、兎のぬいぐるみをしばらく私に預けてくれませんか?






いいの?ウィンターは自分を責めて一瞬

ためらったが 、








ウィンター
ウィンター
わかった。信じてるね





絶好のチャンスだ。

このまま兎の人形を引き裂いて魂を解放し、

それを証拠としてウィンターを捕まらせて










天国に連れて帰ろう。

理性的にはそう思っていたが 、

静かに目を閉じて信頼しきっている

姿を見るとそう出来なかった。










まあいいや 、また今度にしよう…

私は勝手な目くらましを施して 、

ウィンターを連れて番人をかいくぐり









教会のドームの上にやってきた










(なまえ)
あなた
さあ 、目を開けてください






2人はカラス戸の下から、

叙勲式が行われているのを見ていた。









長剣が騎士の肩に置かれると、

ウィンターは腕の中のぬいぐるみのウサギを

そっと持ち上げて 、とても優しい声で言った。









ウィンター
ウィンター
弟はね 、ずっと騎士になりたかったの。騎士の話を聞くといつもやんちゃで騒がしい弟も静かになってね…
(なまえ)
あなた
またお連れしましょうか






そんなにむずかしいことではないから。

しかしウィンターは笑っただけで答えなかった








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