前の話
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冷たい雨が降っている。
祓う。祓い続ける。
五条悟。
彼は呪術高専に入学する前から最強に近い存在だった。
御三家の一つ、五条家の生まれ。
何百年ぶりの、六眼と無下限呪術を持ち合わせた存在。
その五条悟は今、たまたま訪れた旅先の呪霊を祓っていた。
この呪術師、きっと自分のことを分かっている。少し様子を見てみるのもありだ。この辺には繁華街もあるので、逃げるのは容易いことだろう。
そして、その呪術師の顔を見てみて…
この特急呪霊は、女子高生がイジメで轢かれて死んでしまった憎しみから、半ばその地を呪うように……里香のように、永遠とその地に漂っている呪霊だった。当然、何年も漂っていれば記憶やらなにやら復活してくる。女子高生にモテる顔面をしている五条にあなたは惚れた。
その近くを通った女子高生。
学校から家までの近道を通っただけの、その若く麗しい女子高生をあなたは見つけた。
ここからは長ったらしいし特に話に滅茶苦茶関わる訳でもないので、読み飛ばしても構わない。
術式「魂昏呪怨」
魂を入れ替える、ただそれだけの術式。1度入れ替わった魂と肉体が交わることは二度と無い。
領域展開も持たない彼女が特級認定されているのは、その術式の特異性からだ。
例えば、他の呪霊と非術師の魂を入れ替えた場合、ただの無害な呪霊と話の通じないアホな呪詛師が発生するわけだが、当然その呪詛師と化した人間は人々を襲い始める。無害だった呪霊はやがて負の感情を蓄積して有害な呪霊と化す。
これが術師と呪霊という組み合わせであれば、どんな地獄となるかは想像できるだろう。
五条は困惑した。
その呪霊の魂……それはどう考えても呪力が滾っていない。
その代わりに、近くを通った女子高生から溢れんばかりの呪力を感じた。恐らく、魂が入れ替わっている。この呪霊を一刻も早く処理してその女子高生を呼び止めなくてはならない。
これで呪霊の肉体は祓うことが出来た。後は、先程の……
あなたは素早く移動し、乗り移った女子高生の体が覚えていた自宅であろう場所まで行っていた。
そして、五条は漠然とした悔しさに襲われたが……まあ、帰る頃には忘れていた。
そして幾月か過ぎ、五条はその悔しさを思い出すことになる。……青く輝かしい、苦い春を体験することになる呪術高専に入学して。
そして、甘く青い春が動き出す。
読んでくださってありがとうございます。あやめです。
呪術廻戦では真人が好きなので、真人との恋愛話を書きたかったのですが、どう考えても弄られてエンドしか思いつかなかったのでやめました。週1度は絶対に更新しますが、不定期でぽんぽんっと1日にまとめて投稿したり、月曜日に投稿して次の週の金曜日にあげるとかザラにあると思うので生ぬるい目で応援していただけるとありがたいです。

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。