十一月一日。
あんな無様にカッコつけてフラれたのに。
そんな強請るような目で見られたら、
私は随分、あなたに甘いようだ。
手拭いを渡される。
大きくも小さくもない普通の。
白色なのに汚れひとつない。
とある、死体?
それってもしかして
なんだ、思っていたより簡単じゃないか。
いやまてよ。
なんだそれ。意味がわからない。
ほんと、と頷くと私の周りをぐるぐると浮遊する。
4時間ほど経っただろうか。
あなたに在処を聞くが、
あなたも分からないらしい。
そんなのどうやって見つけろと!!?
雰囲気ががらりと変わる。
確証はないけれど、納得してしまいそうだ。
聞きそびれていた事。
んん、それもそうだな。
にへらと笑ってそう言うが、どこか寂しげ。
急に大声を出すあなた。
あまりに急だったもので身体がびくついてしまった。
注文が多いな。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!