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第3話

5月 想いを繋いで
109
2025/06/28 01:44 更新
白之メルト
⋯あっつ〜
俺は、机に突っ伏した。

机にくっつけば少しは涼しくなると思ったのに、むしろ髪に汗が絡みついて蒸し暑くなるだけだった。

くそ(え、かわいbyうさぷり)

桜木みかさ
まだ朝なのにな〜
隣の席に突っ伏している、俺の幼馴染、みかさ。
やっぱりみかさも暑いらしい。
あれから1ヶ月。

俺が余命宣告されたことは、家族と俺ら6人、そして一定の先生しか知らない。

そして、
赤城ロゼ
どうだ、やりたいこと、見つかったか?
白之メルト
な、ない⋯
思いつきで書いた「死ぬまでにやりたい12のこと」

余命1年なら1ヶ月に1個やればいいかな〜とか思ってたんだけど、いざ12個とか言われるとちょっと決めづらい⋯

だってやりたいこといっぱいあるもん!
例えば、コンビニの商品端から端まで買ってみたりとか(ゑ)、バケツプリン作ってみんなで食べたりとか!
紫宮心音
いっそやりたいこと12個より増やしたらどうだ?
白之メルト
いやそれはなんか⋯
一回決めたことを変えるのはちょっとなぁ⋯
明雷らいと
ま、まだまだ時間はあるしな!
ていうか、メルトはまだまだ生きるし!
白之メルト
っ!?
⋯うん、そうだよね!
らいとの優しい言葉に思わず胸がドキドキした。
水雲ラピス
まぁ、今日決まるんじゃないかな!
白之メルト
え、なんで?
水雲ラピス
だって今日のホームルーム⋯
ラピスが何か言いかけようとしたその時、
鈴木先生
ホームルーム始めるぞ〜!
あ、先生来ちゃった。
水雲ラピス
⋯しょうがない。まぁ、先生の話聞いてたら分かると思うで!
一体何のことだったんだろう⋯

そう思いながら、俺は先生の方を向いた。

鈴木先生。俺らのクラスの担任で、俺の病気⋯余命宣告のことも話してる。

すっごい涙もろくて、俺らが先生の誕生日にサプライズとかしたらすっごい泣いてた。

去年も鈴木先生だった。

でも唯一嫌なところは俺の嫌いな数学の教師っていうことかな(泣)
鈴木先生
えー、今日のホームルームは、体育祭についてだ!
白之メルト
⋯体育祭!
思わず俺の口から声が出る。
みんなも同じようで、「楽しみ〜!」とか「俺どの競技にしようかなっ!」とか言う声が聞こえてくる。

やっぱ体育祭は盛り上がるな。

俺は病気のこともあったしあんまり運動は得意じゃないんだけどね。

まぁ適当に余った競技でもやるかぁ。

俺の学校では、クラスごとに赤・青・黄のチームに分かれる。

そして、3チームが3学年あって、いろいろな競技で対決する!

1人1種目(2種目ある人もいるよ)出るんだ!

借り物競走とか、騎馬戦とか、色々競技はあるけどやっぱり一番盛り上がるのは最後にある大・チーム対抗リレー!!

勝敗が決まるから、やっぱり盛り上がる行事!

男女別で、1クラス6人ずつの3学年18人でやるんだ!

人数と配点が多いから、「大・チーム対抗リレー」って呼ばれてる。

やっぱり、ここは陸上部のラピス⋯体力オバケのらいともいいな。

そんなことをふわふわと考えていると、急にラピスが俺の方を振り向いて小声で言った。
水雲ラピス
なぁ、リレー俺ら6人で出ようぜ!
絶対いい思い出になる!
白之メルト
っ!
リレー⋯!✨️めっちゃいい!

俺はやりたいことノートを取り出すと、2つ目のやりたいことを書き入れた。

2,6人でバトンを繋ぎたい
紫宮心音
いいんじゃねぇの!
明雷らいと
せんせーい!俺らリレーやりまーす!
心音がすぐに賛同してくれて、らいとが先生に言った。
鈴木先生
いやいやまだどんな種目やるかも言ってねぇだろ!www
⋯じゃあ、学級委員長よろしくな。
紫宮心音
分かりましたw
らいとに先生がツッコみ、クラス内が笑顔に包まれた。

心音が教卓の後ろに立ち、ホームルームが始まる。
紫宮心音
えー、という訳で今日は体育祭の種目を決めたいと思います!
心音が指揮を取る後ろでらいとが黒板に種目を書いていっている。

すげー連携(他人事)
紫宮心音
まずは、大・チーム対抗リレーやりたい人!
水雲ラピス
はぁい!
明雷らいと
俺らやります!
赤城ロゼ
お前書記だろ!
とりあえず、黒板書けや!
まずラピスが真っ先に手を挙げ、その次にらいと、そしてロゼが手を挙げながららいとにツッコんだ。

ちなみに、心音が学級委員長、ロゼが副委員長、らいとが書記である。
明雷らいと
べつにいーじゃぁーん。
⋯あ、もしかしてろぜくん、俺がみんなに取られると思って嫉妬しちゃったw?
かっわいー♡(バカにしたような言い方)
赤城ロゼ
⋯///だ、だまれぇっ!
おいおまえら公共の場でいちゃいちゃすんなや。
水雲ラピス
しおんっ!しおんっ!俺たち、リレーやる!
紫宮心音
はいはい、分かってるよラピス。
⋯それとも、俺に構って欲しかったの?(イケボ)
水雲ラピス
⋯はぁっ?///べ、別に違うし⋯///
おいやめろお前ら(2回目)

もうやだなんで俺の周りにはリア充ばっかなんだ(泣)
紫宮心音
はい、ということで、大・チーム対抗リレーは俺、心音と、水雲と、赤城と、明雷と、白之と、桜木です!
じゃあ次は⋯
イチャイチャが終わり瞬く間に次の種目へと移る。
リレー、運動苦手だけど、楽しみ!

そう俺は期待を胸に抱いていた。
桜木みかさ
抱いていた、はずだった、のに⋯
次の日。すぐに練習が始まった。

1年生→3年生→2年生の順に走る。

俺たち6人は最初に足の速い人を走らせる作戦でラピス→心音→ロゼ→らいと→みかさ→俺の順番となった。

まずは学年ごとの練習となり、ラピス先生指導のもと、俺たちを練習を始めた。
水雲ラピス
じゃあ、まずはフォームの確認からするか!
白之メルト
ふぉーむ?
桜木みかさ
走るときの姿勢のことだよ!
白之メルト
なるほど!
聞いたことのない言葉に戸惑っていると、みかさが教えてくれた。

それから、ラピス先生の指導が始まった。

走る時のフォーム、バトンの受け取り方、合図、走り始めるタイミングなどなど、たくさんのことを俺たちに教えてくれた。

さっすが陸上部!

あ、ちなみに心音はサッカー部、ロゼはバスケ部、みかさは吹奏楽部!

俺は病気であんまり学校に行けないから部活に入ってなくて、らいとは飽き性だからって理由で部活に入っていない。

でもらいとは持ち前の運動神経とオバケのような体力を生かして色んな部活の助っ人をしているみたい!

水雲ラピス
じゃ、1回通してみるかっ!
そのラピスの言葉を合図に、ラピスから心音、ロゼ、らいとの順にバトンパスをしながら走り始めた。

ラピスはもちろん、運動系の部活に入っている3人と体力オバケのらいとはすっごく足が速い!

走ってる時も姿勢がめちゃくちゃいいし、バトンパスもうますぎる!

そんなことを考えていると、らいとが全速力で走ってきた。

次の走者はみかさ。

みかさは、少し不安そうに後ろをチラチラ見ていた。

白之メルト
みかさ、がんばれ!
俺がそう叫ぶと、みかさは覚悟を決めたように前を向いた。

でも—

明雷らいと
わっ!?
桜木みかさ
あ⋯
バンッ!

らいととみかさが思い切りぶつかってしまった。

らいとは少しよろけた程度だったが、みかさは地面に倒れこんでしまった。
白之メルト
みかさ!
俺たちはみかさの方に駆け寄った。

幸い、校庭の砂がついているだけでケガはしていなさそうだ。

桜木みかさ
ごめん、らいと⋯俺運動神経悪いから⋯
明雷らいと
全然大丈夫けん!
そういうこともあるぜ!
桜木みかさ
⋯ごめん。
みかさ、落ち込んでるみたい。

俺が元気づけないと!
白之メルト
みかさ、大丈夫だよ!
だって初めてだもん!
みんなでがんばろ!
桜木みかさ
⋯うん。
みかさは笑顔を見せてくれた。

でも、俺にはその笑顔が作り物のように見えた。

自意識過剰かな?と思ってその時は言わなかった。  

でも、今思えば、それは間違った選択だった。

体育祭まで、あと3日。

らいとからみかさ、みかさから俺のバトンパスは、いまだに成功していない。
明雷らいと
みかさっ!
桜木みかさ
っ!?
ガンッ!
明雷らいと
⋯はぁ、はぁ⋯だめ、か⋯
桜木みかさ
⋯はぁ、はぁ⋯ごめん⋯
俺はまぁまぁ走れるようになってきた。

でも、みかさは少し難しいみたい。

そりゃそうだよ!バトンパスって何?やばすぎるでしょ!
桜木みかさ
⋯はぁ⋯はぁ⋯あっ⋯
ドサッ
白之メルト
みかさっ!?
みかさが、その場に倒れ込んだ。

俺の頭の中が真っ白になる。

両親の話によると、俺もこんな感じで倒れて、そのまま⋯ 

だからみかさが心配で、すぐに駆け寄った。
白之メルト
みかさ⋯?⋯みかさっ!?
俺はみかさを抱きしめて、揺さぶる。

でも、みかさは青い顔をするだけで、反応しなかった。
白之メルト
みかっ⋯さぁ⋯
自分の手が震えていくのが分かる。

恐怖に陥る。






















やばい、呼吸が⋯





















赤城ロゼ
おいメルト、一旦落ち着け。
白之メルト
っ!?
俺の肩に、ロゼの優しい声とともにたくましい手が乗せられる。
白之メルト
⋯ろぜ⋯
泣きそうな顔でロゼを見つめた。

すると、
紫宮心音
らいとはみかさを保健室に連れてって!
ロゼとラピスは先生に状況説明!
明雷らいと
りょーかい、行ってくる!
水雲ラピス
任せろ!
赤城ロゼ
いくぞ、ラピス!
心音の指示で、みんなが動き始める。

その時俺は実感した。 

「あぁ⋯仲間がいるって、温かいな。」
紫宮心音
メルトは俺と行こう。
ゆっくりでいい、保健室に行こう。
白之メルト
うん⋯
ごめん心音、みんなに迷惑かけちゃって。
紫宮心音
俺が弱気な表情を見せると、心音は黙り込む。

⋯引かれちゃったかなw

こんなことで取り乱して、冷静な判断できなくて。

もう、自分が嫌だよ⋯  

紫宮心音
みかさはさ⋯
心音が走り去って行った四人の背中を見つめながら口を開いた。
紫宮心音
みかさはさ、運動が苦手な方だろ?
だからさ、やっぱり難しいんだと思う。
白之メルト
でもっ!
反射的に口を開いていた。

心音がどんな気持ちでこの言葉を言っていたか、痛いほど分かるはずなのに。

紫宮心音
でも俺は、みかさを待つよ。
白之メルト
っ!?
その意志の強い言葉に、俺は少し嬉しくなった。
白之メルト
そう、だね。
紫宮心音
それにさ、メルトはやっぱ病気、のこともあっただろうし、こんなことが起きて怖くなるのは当たり前だ。
白之メルト
うん⋯
心音だって怖いはずなのに、心配なはずなのに。

俺のことを心配してくれていた。

ほんっと、心音って⋯
白之メルト
行こう。心音。
紫宮心音
あぁ。
俺たちは、保健室へと歩き出した。
(みかさSide)

桜木みかさ
んっ⋯
身体をゆっくりと起こす。

ゆらゆらと風で揺れるカーテンから、西日が降り注いでいた。
桜木みかさ
もうこんな時間、か⋯
ふと、上を見上げると時計の隣に貼ってある、カレンダーが目に入った。

5月26日、そこには、大きくドクロマークが入っていた。

俺は運動が苦手だ。

だから、体育祭なんてやりたくない。

でも、メルトに「皆でリレーをやろう!」と言われてしまった。

メルトのお願いを叶えないわけにはいかない。

でも⋯

毎日朝と夜は寝る時間を削って走った。

でも、俺は一向に体力はつかない、足は速くならない。

それどころか、体調を崩してみんなに迷惑をかけた。

原因は貧血、熱中症、最近流行りの夏風邪、寝不足だそうだ。

まぁ要するに頑張りすぎってやつらしい。

こんなに頑張ってるのに、なんでなんだろw
そう思って、布団に顔を埋める。

数秒そうしていると、急にスマホの画面が光った。

桜木みかさ
メルト⋯?
それは、メルトからのLINEだった。

めるめる 「みかさ、体調大丈夫?」

みかちゃん 「大丈夫だよ。」

2日も学校を休んで寝ているので、身体は元気になった。

でも、どうせリレーは⋯

めるめる 「ねー、今電話していい?」
桜木みかさ
え?
思わず声が出た。

電話なんてされたら、暗い声なのバレちゃうかな。

そんなことをうっすらと思いながら、返事をする。

みかちゃん 「いいよ」

めるめる 「おけ」

📞⋯プルルル⋯プルルル⋯📞
桜木みかさ
もしもし?
白之メルト
もしもしー?みかさ、体調丈夫?
桜木みかさ
ん、大丈夫だよ。
白之メルト
そっか!よかった!
それでさー⋯
メルトは明るい声で話し続けた。

でも話した内容はほとんど覚えていない。

っていうよりは、聞いていなかったんだと思う。

俺が何を話したのかも覚えていない。

白之メルト
ねぇみかさ。
桜木みかさ
ん?どうしたの?
今日も俺は嘘を付く。

そうすれば、皆「そのまま」の俺のそばにいてくれる。
白之メルト
みかさのお母さんから聞いたんだけど、みかさってさ、毎日朝晩練習してたんだよね。
桜木みかさ
っ!?
あんのくそばばあ(キャラ崩壊)!

あれだけ皆には言うなって言ったのに!
白之メルト
みかさ、無理してない?
桜木みかさ
っ!?
メルトの言葉に、思わず目を開く。

突きつけられた現実。

現実、なんだよ⋯
桜木みかさ
別に?無理なんてしてないし!
明日は学校行くからね!
白之メルト
⋯ほんとに?
桜木みかさ
ほんとだよ!
バレたくない。バレたくない。

俺がこんなどす黒い気持ちを持っていることなんて。

メルトには知ってほしくない。
(メルトSide)

今日は体育祭当日!
白之メルト
行ってきまーす!
体操着に身を包んだ俺は、いつもより少し早い時間に家を飛び出した。

それは、
ピーンポーン
白之メルト
みかさ!迎えに来たよ!
桜木みかさ
ん、おはよ!
みかさの家に俺は迎えに来た。

昨日、みかさと電話した時に「迎えに行くね!」って言った。

みかさが元気なかったから、元気づけようと思ったんだ!
白之メルト
みかさ!見て!さとみくんの人形!
桜木みかさ
え!うそ!
白之メルト
これあげる!
桜木みかさ
い、いいの!?
白之メルト
うん!
俺たち6人が今ハマってるアイドル、「すとぷり」のぬいぐるみ!

ランダムグッズなんだけど、めちゃくちゃビジュが良くて!

金欠だから2個しか買えなかったんだけど、俺の最推し、るぅとくんと、みかさの推し、さとみくんが当たったんだ!
みかさのうれしそうな顔を見て、すっごく嬉しくなる!

この笑顔、ずっと見せてほしいな!
白之メルト
今日の体育祭、頑張ろうね!
桜木みかさ
⋯う、うん!がんばろ!
白之メルト
⋯?
みかさ、大丈夫かな?
大・チーム対抗リレーはお昼休憩と応援合戦を挟んで午後から。

それまでは、開会式から始まり、玉入れ、騎馬戦、大玉転がしなどの盛り上がる競技が行われる。
アナウンス
それでは、3種目目、借り物競争です!
借り物競争には、らいと、心音が参戦する。

2人ともバチバチで、絶対優勝したい!って言ってた。

アナウンス
それでは、よーいスタート!
スタートの合図で、らいとと心音は借り物が書いてあるカードまで走り始める。
水雲ラピス
しーおん!がんばれー!
赤城ロゼ
いけー!らいとー!
2種目目の騎馬戦に出たらぴろぜは元気に応援している。

足速いやつはいいなぁ⋯
 
しかもさっき、騎馬戦のときにいちゃいちゃしやがってよぉ⋯

10分前
水雲ラピス
ロゼ!もうちょい右!
赤城ロゼ
了解!
モブ
そうはいかねぇ!俺らが勝つ!
水雲ラピス
そうはさせんで!
サワ(モブがラピスの腰に触れる。)
水雲ラピス
あう⋯
モブ
あ、ごめ⋯
あ、(バランスを崩してロゼくんのお尻にふれちゃうよ!←きっも)
赤城ロゼ
あっ⋯
明雷らいと
心音⋯
紫宮心音
ああ、らいと、やる準備はできてるぜ。
数分後
モブ
ちーん👼
紫宮心音
なぁらぴすー?
水雲ラピス
な、なに?
紫宮心音
あとで抱いていい?
水雲ラピス
いまそういうこというな!///
明雷らいと
ロゼ、消毒したほうがいいよな、大丈夫か?
赤城ロゼ
いや怖いってほんとに大丈夫だから。
明雷らいと
しょうがないな特別にキスしてやるよ。
赤城ロゼ
はっ?///別にいい!
あー、思い出したら腹が立ってきた(リア充撲滅隊)
ふとみかさの顔を見るとやっぱり浮かない顔をしていた。

みかさに近づいて、話しかける。
白之メルト
みーかさ、ハチマキ取れてるぞ。
桜木みかさ
え?あ、あれ?
みかさの赤色のハチマキを手に取る。
白之メルト
結んであげる!
みかさの頭に、ハチマキを巻き付ける。

白之メルト
ねーみかさ、体育祭のハチマキを交換すると、恋が叶うらしいよ!
桜木みかさ
へ、え?///
白之メルト
⋯?
みかさの顔が急激に赤くなる。
白之メルト
い、いやアイツらの話なんだけど。
そう言って俺はらいしおの方を見やる。
桜木みかさ
あ⋯ご、ごめん!///
みかさの顔がもっと赤くなった。

なんで赤くなったのかは分からないけど。
白之メルト
はい、でーきた!
桜木みかさ
ん、ありがと。
みかさは満足そうに髪に触れる。

その仕草は、とても美しかった。
赤城ロゼ
おいみかめる!見ろよ!
水雲ラピス
あいつら、カードめくってるで!
そうこうしているうちにらいしおがカードをめくった。

2人はカードをめくった瞬間、こちらへと全速力で走ってきた。

みかさと顔を見合わせて、お題はなんだろうと悩む。
紫宮心音
ラピス、来てくれ!
明雷らいと
ロゼ、来い!
水雲ラピス
え?俺?⋯ちょ!///
赤城ロゼ
え?まじ?⋯っておい!///
心音とらいとが連れて行ったのは、なんとロゼとラピス!

なんとお、お姫様抱っこをして!(リア充滅べ!←キャラ崩壊)
そのまま2人は加速して⋯
アナウンス
ゴール!
紫宮さん、明雷さん、同着です!
アナウンスがそう告げると、らいしおは不服そうにしゃべり始めた。
紫宮心音
はー!?絶対今の俺が1位だろ!
明雷らいと
いいや、俺やな。
水雲ラピス
いいからおろしてくれよ⋯///
赤城ロゼ
で、お題はなんだったんだ?
ロゼが聞くと、らいしおは大声で答えた。
紫宮心音
俺は「愛してる人」!
明雷らいと
俺は「パートナー」やな。
あやばいリア充の予感がする(フラグ)
水雲ラピス
お、俺は好きじゃないし!///
紫宮心音
ふーん?
⋯俺は好きだよ(イケボ)
水雲ラピス
ひゃっ///
モブ
きゃー!しおらぴー♡
モブ
吐血しちゃう〜♡
桜木みかさ
うっわ公共の場でイチャイチャし始めたよ⋯
白之メルト
はぁほんとだよマジで◯ね。
やべぇ本音出ちゃった☆(キャラ崩壊しすぎでわ?)
赤城ロゼ
パートナーって、相方とかいう意味じゃねぇのかよ。
明雷らいと
確かにそれもだけど⋯
(ロゼくんの耳元で)
明雷らいと
俺達は一線超えた関係、だろ?
赤城ロゼ
はっ?///
モブ
キャー♡らいロゼさいこぉっ〜♡
モブ
一生見てられるわぁー♡
白之メルト
うーわ、ないわー。
思わず本音が溢れる。

恋人とか好きな人とかと縁のない俺からしたらほんと刑罰だよ!

みかさは好きな人、いるのか分からないけど⋯

あいつら公共の場でイチャイチャしすぎだろ!ってみかさに言おうとして、みかさの方を向く。
白之メルト
みかさ⋯
桜木みかさ
みかさは四人の方を見ていた。

自分の好きな人と重ねているのか。

それともリレーが不安なだけなのか。

俺はみかさじゃないからみかさの気持ちは分からないけど⋯

白之メルト
みーかさ、体育祭、楽しもっ!
桜木みかさ
⋯うん。
みかさを元気づけてみせる!
(みかさSide)
アナウンス
昼休みが終わりました。
これより、午後の部を開始します。
まずは、応援合戦です。
アナウンスが、聞こえる。

午後の部が始まった。

応援合戦が終われば、もう俺の出番リレーだ。 

心臓がどくどくと波打つ。


ラピスたちは笑顔を浮かべているが、何を話しているのかが聞き取れない。

こわい⋯失敗したらどうしよう。

俺のバトンパスは、成功したことがない。

迷惑かけたくない。いやだ。失望されたくない。

白之メルト
みかさ、そろそろだね!
桜木みかさ
⋯メルト。
そんななか、メルトが俺に声をかけてくる。

いつもなら緊張きている時に声をかけてくれて嬉しいが、今日は自分の心にヒビが入るだけだ。

「メルトは、俺とは違う。」

俺、何考えてるんだ?

急に浮かんできたどす黒い感情に、嫌気が差す。

だから、反射的に言ってしまった。
白之メルト
ねぇみかさ⋯
桜木みかさ
うるさいっ!
白之メルト
っ!?
メルトの手を俺がバシッと音を立てて振り払う。
明雷らいと
みかさ⋯?
らいとの声が聞こえる。

皆困惑している。

でも、今更止められない。
桜木みかさ
メルトは何かできないことがあっても、「病気だから」って理由で特別扱いされて!
いつも明るく俺に話しかけてきて!
俺はメルトみたいに言われた事すぐにできないし!
努力してもできないし!
なのにメルトは俺のこと連れ回して!
離れたくても、離れられないじゃん!
もう、俺にこれ以上関わらないでよ⋯
最後の方はメルトの泣きそうな顔で意志がブラつき、言葉が弱くなっていった。

メルトは驚いていた。傷ついていた。

そりゃそうだよね。

俺めちゃくちゃ酷いこと言ったもん。

もう無理だ。取り消せない。

熱くなりすぎて心にもないこと言った。

確かにメルトが病気だからって理由で贔屓されてたかもしれない。

でもメルトだってなりたくて病気になったわけじゃない。

そんなの、分かってるのに⋯
桜木みかさ
もう俺に、関わらないで⋯
赤城ロゼ
みかさっ!
みかさが校舎裏の方へ走っていき、それをロゼが追いかける。

空は曇り始め、今にも雨が降り出しそうだった。
白之メルト
俺は⋯
ポツリと本音が漏れる。

それと同時に、雨が降り出してきた。

みかさに言われた言葉が、脳内で再生される。

俺、みかさに迷惑かけてたのかな⋯?
紫宮心音
メルト。
白之メルト
⋯心音⋯
俺が地面に座り込んでいると、心音が声をかけてくる。
紫宮心音
らいととラピスも、みかさのこと探しに行ったよ。
雨も降り出してきたし。
白之メルト
⋯うん。
静かに淡々と話す心音から、現実の重みを感じ取る。
アナウンス
雨が降り出してきました。
生徒の皆様、ご来場の皆様は、校舎内にお入り下さい。
アナウンスが遠く聞こえる。

それぐらいみかさの言葉は俺にささった。
紫宮心音
みかさはさ、ほんとはあんなこと思ってないと思うよ。
白之メルト
っでも!
ごめん心音。

俺だってみかさにあんなこと言われて怖かった。

だから、心音にあたってしまう。
白之メルト
俺が病気で!何やってもうまくいかなくても!
「病気だから」って理由で特別扱いされてるのはほんとだし!
でも俺だってなりたくてなった訳じゃないし!
俺のことたくさん助けてくれてるみかさに感謝の気持ち伝えたくて!
でも、それがみかさには迷惑だったこと知ってるし!
みかさは運動好きじゃないのにリレーになんか巻き込んじゃって⋯!
みかさがクラスの男子からなんか言われてたのも知ってる!
みかさを傷つけたのは、俺なんだよ⋯
最後の方は語尾が弱まる。
みかさを傷つけていた、苦しめていたことはとっくに分かっていたのに。

どうして手を差し伸べられなかったんだろう⋯
紫宮心音
俺はさ、みかさはこの数週間、楽しんで練習をしてたと思うよ。
白之メルト
え?
心音の的外れな言葉に、驚いて聞き返す。

心音は話を続けた。
紫宮心音
もちろんさ。メルトは病気だからって理由で特別扱いされてるかもしれない。
でもメルトはそこで努力を辞めたことはない。
病気でも、完璧な状態にしようと努力できる。
みかさと同じ、努力型の人間だ。
心音は一息おいてから、また話し始める。
紫宮心音
みかさは運動が嫌いかもしれない。
俺たちに巻き込まれて最初はいやいやだったかもしれない。
でも、俺たちに見せてくれたあの笑顔は、絶対嘘じゃない。
白之メルト
みかさが、たのしんでた?
紫宮心音
あぁ。
俺の問いかけに、心音は力強く頷く。

あぁほんと、心音は頼りになる。
白之メルト
やばい、泣きそう⋯
紫宮心音
泣いてもいいよ。
そんな優しい声で言われたら、我慢できないじゃないか。
白之メルト
おれっ、みかさにあやまる⋯ 
いっしょにりれーやろうって、いってみる⋯
紫宮心音
うん、それでこそメルトだ!
心音は俺の隣に腰掛け、俺の頭を心音の方に抱き寄せ、他の人に顔が見えないようにしてくれた。

雨の空に俺の泣き声だけが響く。

みかさに会いたいな、ふとそう思った。
(みかさSide)
桜木みかさ
はぁ⋯はぁ⋯
皆から逃げてきて、校舎の奥の方へとやってきた。  

気がつけば空から雨が降り注いでいて、俺の頬を濡らした。

俺は木にもたれ、暗い空を見上げる。

まるで、今の俺の心を表しているみたいだ。

ここならもう、誰も来ない。 

そう思っていると、
赤城ロゼ
⋯ばぁっ!
桜木みかさ
わぁっ!?
いきなり木の陰から誰かが飛び出してくる。

お、おばけ?
桜木みかさ
ってロゼか⋯
びっくりした⋯
赤城ロゼ
ははっ驚いただろw
桜木みかさ
うんw
ロゼの笑い声に釣られて、思わず笑みが溢れる。
赤城ロゼ
あっ、それだよそれ!
桜木みかさ
⋯?
ロゼの言葉の意味が分からず、頭の中に疑問符を浮かべる。
赤城ロゼ
いや、笑顔のこと!
最近みかさ、あんまり笑ってなかったろ!
桜木みかさ
⋯まぁ。
体育祭のこともあったしね。

思わず暗い気持ちになる。
ピッ

急に聞こえた電子音に目を向けると、ロゼが自動販売機で飲み物を購入していた。

赤城ロゼ
はい、これ。
桜木みかさ
あ、ありがと。
そう言って渡されたのは、俺の大好きないちごミルク。

ロゼの右手には、ブラックコーヒーがあった。
赤城ロゼ
ちょっと、話さねぇか?
そう言ってロゼは自動販売機の隣にある建物を指差す。

屋根の下に机と椅子があって、お弁当を食べる生徒からは人気のスポットだ。
桜木みかさ
⋯うん。いいよ。
話す内容はもちろんさっきのことについてだ。

逃げ出したい。なかったことにしたい。

でも、俺を見るロゼの瞳は絶対に逃さないとばかりに燃えていた。
桜木みかさ
で、何の話?
椅子に腰掛け、明るく声を発する。
赤城ロゼ
さっきの話。
さっきの話。

抽象的すぎて普段なら聞き返すところだが、今は分かる。

俺がメルトに酷いこと言った話だ。
赤城ロゼ
で、どうしたんだ。
桜木みかさ
っ!?
ロゼの優しい言葉に、思わず涙腺が緩む。
桜木みかさ
だってさ⋯
俺の言い訳本音が始まる。
桜木みかさ
俺はさ、メルトと幼馴染で。
いつもメルトが特別扱いされてるの見てきて。
一緒にいる俺はメルトよりできないって比べられて。
もちろんメルトも病気のせいで苦しいこと辛いことあったと思うんだけどさ。
努力しても努力しても上達しない俺と違ってメルトは努力しちゃえばすぐできて、そんな俺と一緒にいるメルトが虐められたら、なんか言われたら、俺が嫌なんだよ⋯
それは、皆だって同じ⋯
俺には関わっちゃいけないんだ⋯
俺の心の内をロゼに吐露する。

やっぱ俺、嫌な奴。
赤城ロゼ
そんなことないだろ。
桜木みかさ
え?
ロゼの言葉に、思わず聞き返してしまう。
赤城ロゼ
俺は、俺らは、みかさが頑張ってること、知ってるぞ。
桜木みかさ
っ!?
そんなこと言われたら、もうどうしようもないじゃないか。

泣きたく⋯なっちゃうじゃないか⋯
桜木みかさ
おれっめるとにひどいこといった⋯
それを謝りたい⋯!
赤城ロゼ
ん、偉いぞ、みかさ。
そう言って、ロゼは俺の頭を撫でた。

俺は、メルトのいるであろう校舎の方へ走り出す。

まだ雨が降っていて、後ろからロゼの静止の声が聞こえた。

が、俺は歩みを止めずに走り続けた。
(みかさSide)

桜木みかさ
はぁ⋯はぁ⋯
走る、走る、走る。
メルトに向かって走り出す。
メルトに謝らなきゃ!

メルトに⋯メルトに!

そんな思いで、雨の道を走り抜ける。

桜木みかさ
わっ!
焦っていたせいで、木の枝につまずいてしまった。

桜木みかさ
まずっ⋯
怪我を覚悟した、その時、
白之メルト
みかさっ!
ダンッ
桜木みかさ
へ?
怪我すると思い閉じた目を開くとそこにはメルトがいた。
桜木みかさ
⋯なんで?
そんな言葉が思わず漏れる。
白之メルト
⋯迎えに来た。
そう言って笑ったメルトを見て、感情がこみ上げてきた。
桜木みかさ
メルトっ!ごめんメルト!酷いこと言ってほんとにごめん!
ほんとはそんなこと思ってない!思ってないよ!
こんな俺で、ごめん⋯
白之メルト
俺も、ほんとにごめん。
もっとみかさの気持ち考えればよかった。
俺が謝ると、メルトも謝ってくる。
桜木みかさ
でもね、メルト。
俺はこの数週間⋯
白之メルト
ずっと伝えたかったことを、にして言うのは、少し照れくさかったけど。
(メルトSide)
桜木みかさ
俺はこの数週間、めちゃくちゃ楽しかった!
そう言って、俺の幼馴染は笑顔を見せる。

それはそれは、雨が似合わないほどの眩しすぎる笑顔だった。
白之メルト
っ!?
この胸のときめきは、一体なに⋯?
赤城ロゼ
メルトー!
紫宮心音
みかさー!
声のした方を振り向くと、心音たちが、タオルを手に持ち、こちらへ走ってきていた。

俺もみかさもずぶ濡れだ。

ふと空を見上げると、きれいな青色に染まっていた。

雨はやみ、俺たちの個性を照らすように虹が出ていた。
桜木みかさ
メルト、リレー、がんばろっ!
白之メルト
っ!?
⋯うん!
俺たちは抱き合い、喜びを共有した。
(みかさSide)
アナウンス
いちについて、よーい、
パンッ!
銃声が響き、第一走者がスタートする。
1年生なのに、めちゃくちゃ足が速くて不安になってくる。
桜木みかさ
俺、ちゃんとできるのかな?
リレーでは、バトンミスをすると大幅なタイムロスになるし、最悪の場合、失格になる場合もある。
頭の中でぐるぐる考えていると、バトンは第二走者の手に渡る。

怖くなって手が震えていると、肩に手がぽんとおかれる。

その手の硬さ、あたたかさ、優しさで分かる。

メルトの手だ。
桜木みかさ
メルト⋯
白之メルト
がんばるよ!みかさ!
桜木みかさ
⋯うんっ!
やっぱり、メルトの声聞いてると、安心する。
紫宮心音
みんなで円陣組もうぜぇっ〜!
明雷らいと
お、いいなー!
赤城ロゼ
体育祭ってかんじするな。
水雲ラピス
俺らだけでやるのもどうかと思うけどね?
そうこうしていると、仲間安心が駆け寄ってくる。

心のなかに巻かれていた不安が、全てなくなる。
赤城ロゼ
なんか、俺らのチーム名みたいなのほしくね?
白之メルト
たしかに!
水雲ラピス
そうだな⋯
俺らのチーム名を決めることになり、しばし悩む。
そして、ふと思いついた。
桜木みかさ
「めておら」は!
明雷らいと
めておら?
俺の言葉をらいとがそっくりそのまま返す。
桜木みかさ
そう、「めておらいつ」。
略して「めておら」!
いろんな人がいるけれど、その中でも俺ら6人は、輝いていたい!
俺の熱い話に、メルトが賛成する。
白之メルト
めておら、いいんじゃない。
水雲ラピス
なんか前から決まってたみたいにしっくり来るな!
赤城ロゼ
じゃあ、めておらで決定だな。
紫宮心音
よし、行くぞ、めておらぁっー!
明雷らいと
おーっ!
俺も、どこまでも広がる青い青い空へと拳を突き上げる。
桜木みかさ
⋯俺も、できる。
そう言って、俺は仲間の持っている赤色のバトンを見据えた。
水雲ラピス
じゃ、行ってくる!
その言葉とともに、ラピスが走り出す。

さすが、ラピス。

はやい。はやすぎる。

半周以上差がついていたのにも関わらず、一気に抜かしていく。
水雲ラピス
あとはっ、頼んだ!
紫宮心音
任せろ!
そして、心音へとバトンが回る。

心臓がドキドキする。
水雲ラピス
ロゼ、走れ!
赤城ロゼ
あぁ!
ロゼにバトンが渡り、ぐんぐんほかチームと差をつけていく。
赤城ロゼ
らいとっ!
明雷らいと
まかせろまかせろっ!
らいとにバトンが渡る。

次は、俺の番。

スタートラインに並ぶ。

後ろを見ると、らいとが全速力で走ってくる。

ラピスのアドバイスを思い出して、姿勢を正す。

前を向いて、らいとを信じろ!
明雷らいと
みかさっ!
桜木みかさ
っ!?
ガシッ
桜木みかさ
⋯できたっ!
明雷らいと
はしれぇっー!
らいとの叫びに弾かれるように、走り出す。

息が荒い。

自分の心臓の音が、よく聞こえる。

くそっ、くそっ⋯

せっかく皆が差をつけてくれたのにどんどん抜かされていく。

あ、もうダメだ。

俺がコーナーを曲がった時点で他のチームはバトンパスが終わっていた。

だから、そう錯覚せざるを得なかった。
白之メルト
みかさっ!
フラフラする視界に、輝きが差し込む。
白之メルト
あきらめんなっ!
桜木みかさ
っ!?
その言葉に引っ張られ、俺はメルトへと走り出す。
ガシッ
俺がメルトにバトンを渡す瞬間、メルトは俺にだけ聞こえる声で囁いた。
白之メルト
⋯あとは任せて!
桜木みかさ
っ!?
うそっつくなよ⋯

メルトだって運動が得意じゃないの分かってるよ⋯

なのに、俺を安心させるために⋯

ほんっと、メルトはずるい。
(メルトSide)
白之メルト
はっ、はっ、はっ⋯
今のところ、俺たちは最下位。

でも、みかさが頑張って追い上げてくれたから、頑張れば抜かせる!

そんな淡い期待を胸に抱き、俺は走った。


1人、また1人と抜かしていくと、観客席から声援が上がる。

あと、1人。

1位の彼は隣のクラスの陸上部のエース。

運動をしてこなかった俺とは体力も速さも違う。

でも、ここで負けたくない!

汗ばむバトンをぐっと握りしめ、一歩一歩足を踏み出す。

並んだ!

頭の中が真っ白になる。

目の前には白色のゴールテープ。

そして、
桜木みかさ
メルトぉっー!!!がんばれー!!!
全身から、力が抜ける。

抜けて、手を伸ばす。

その伸ばした手を、誰かが、掴む。

ピピピー!!!
アナウンス
優勝は、赤組ぃっー!!!
アナウンスが響く。

白之メルト
俺が、優勝⋯?
思わずそんな声が漏れる。
紫宮心音
メルトー!最高っ!
水雲ラピス
ナイス、メルト!
明雷らいと
めっちゃカッコよかったぞ!
赤城ロゼ
メルト、お前ほんと最高だ!
興奮した皆に手取り足取りされ、撫でられる。

でも俺の右手をずっと握ってくれていたのは。
白之メルト
みかさ!?
桜木みかさ
俺、
みかさは一瞬目を瞑ると、こう言った。
桜木みかさ
楽しかった!
白之メルト
っ!?
にこやかに笑うみかさを見て、泣きそうになった。
白之メルト
俺もだよ、みかさ!
俺は泣きそうな目を誤魔化すように笑った。

そして、俺は無言でハチマキを手渡した。

別にそういう意味じゃない。

ただ、これからも一緒に頑張ろうっていう気持ちを込めただけ。

だけって、分かってるのに。

どうしてだろう。

胸がこんなにドキドキするのは。
(みかさSide)

体育祭が、終わった。

リレーはメルトのおかげで1位。

完全優勝。

皆にもみくちゃにされて、俺たちはずっと笑顔だった。

水を飲もうと、水道へと足を運ぶ。

1人になった瞬間、気持ちが涙となって溢れてきた。

嬉しさ、楽しさ、悔しさ、悲しさ。

色々な感情が混ざりあって1つの色となる。

あぁ、幸せだな。

赤城ロゼ
みかさ⋯?
桜木みかさ
っ!?
急に名前を呼ばれて、振り返る。

そこにはなにかと相談に乗ってくれるおにいちゃん的存在、ロゼが立っていた。
桜木みかさ
ロゼ⋯
赤城ロゼ
なに?
気がつけば俺は、口を開いていた。
桜木みかさ
俺、メルトのこと、好きみたいっ!
メルトからもらったハチマキを握りしめながら、俺は叫んだ。
2,6人でバトンを繋ぎたい
みかさと喧嘩しちゃったり、色々トラブルあったけど、体育祭は大成功。
優勝もできたし、すっごくうれしかった。
みかさにハチマキも渡せたし。
みかさ、ちょっと戸惑ってたけど、笑ってみかさのハチマキをくれた。
一生大切にします。

3,6人でお泊まり会をしたい
みなさんどうもこんにちは!うさぷりです!

過去最高傑作!なんとこの時点で12000文字を超えています!

投稿が遅れたのもそのせいです。(言い訳すんな)

前回の投稿から1ヶ月以上経ってましたすみません!(土下座)

私は基本短く話を分けて書くのですが、今回の小説はこんな風に長くしてる理由があります!

ぜひぜひ最後まで読んでください!

あとあとっ!リア友と交換小説している小説があります!

是非見てください!

プリ小説オーディオドラマ