第14話

サンキュー M.K.🧡
25
2026/03/02 14:00 更新






Magical2の曲でありますが世界のみです




















あなたside










放課後の校舎は


オレンジ色に染まっていた。


カメラを抱えて走る廊下。


今日も私は写真部の部室へ急ぐ。


ドアを開けると


窓際でフィルムを光にかざす先輩がいた。




M.K.
お、今日も早いな





その声だけで胸がきゅっとする。


康二先輩はいつも太陽みたいに笑う人。


写真を撮るときだけ


少し真剣な顔になるのがずるい。


私はまだ一年生で入部した理由も――


本当は写真が好きだからじゃなくて。


去年の文化祭で


先輩が撮った一枚の写真に心を奪われたから。


夕焼けの校庭で笑う友達の写真。 


ただそれだけなのに


「この瞬間、永遠にしたい」って


思わせる魔法みたいだった。


それが、私の“憧れ”のはじまり。




M.K.
撮ってみるか?




そう言って


先輩は私にカメラを渡す。


まだ重たい一眼レフ。





でも、


今日はちゃんと支えられた。


ファインダー越しに見る世界は


いつもより少し優しくて


少しきらきらしてる。


シャッターを切るたび 


胸の奥で言葉にならない気持ちが弾ける。




‪”‬‪サンキュー‪‬ありがとう‪”‬って


まだ直接は言えないけど。


先輩がくれたこの時間も


写真の撮り方も





M.K.
お前の写真、好きやで




って言ってくれたあの日も。


全部、宝物。


文化祭前日。


部室で二人きり。




M.K.
緊張してる?
You
You
…ちょっとだけ




そう言うと、先輩は笑って。





M.K.
大丈夫。お前ならできる。
M.K.
俺が保証する




その言葉で


涙が出そうになった。


先輩はたぶん知らない。


私がどれだけその一言に救われてるか。


私の世界を広げてくれたのは


間違いなく先輩だから。














展示当日。






私の写真の前で、立ち止まる人たち。




.
きれい
.
この光、好き






胸がいっぱいになる。


隣で先輩が小さく言った。




M.K.
な? お前の写真、最高やろ




その横顔が


いちばん好きだと思った。







でもまだ言えない。









だから心の中で何度も繰り返す。






ありがとう。


憧れさせてくれて、ありがとう。


写真を好きにさせてくれてありがとう。


先輩に出会わせてくれてありがとう。





いつか





“憧れ”じゃなくて


隣に並べる日が来たら。


そのときはちゃんと


笑って言いたい。





You
You
サンキュー
You
You
康二先輩。




そしてその瞬間を、


私が撮るんだ。 📸✨

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