閉じたはずの重い瞼が勢いよく開いた。
一瞬病院だと思ったけど、よく見ると其処は社員寮の天井だった。
夢にしちゃ、随分リアルだったな...
唇を思い切り噛み締めた。
片方の手で胸元を思い切り握りしめた。
目から何か、熱いものがこみ上げて来て、そっとシーツにポタポタと音を立てながら落ちていった。
携帯で時間を確認しようと手を伸ばすと
プルルルルルルプルルルルルル
まるで急かす様に電話が鳴った。
開いてみると
「国木田さん」
と書かれていた。
電話に出るや否や開口一番に飛んできたのは
怒っていて、そして少し心配する様な声だった。
不思議に思った僕は耳元から携帯を離し画面の左端を覗くと
其処には僕が出勤した最後の日から4日後の日付が記されていた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!