そう言われ、ノートパソコンを確認する。
そう言いながら、夏梅さんの隣を歩く。
音羽先輩、人が全く違ってたな……。
前はもっと人の命を救いたいって熱かったのに。
なんて思っていると、突然通りかかった会議室のドアが開き、口を誰かの手で塞がれ、会議室に引き摺り込まれる。
ドアの向こうで2人の声がする。
私は目を見開き、目の前の男を見上げる。
音羽先輩……。
久しぶり、でもなく、医師になったんだな、でもなく。
何があった。
確信を得ている言い方に、思わず目を逸らす。
私は音羽先輩の手首を掴んで顔から離す。
先輩から距離を詰められるのは、何気に初めてな気がする。
……学生時代にやって欲しかったな。
私は音羽先輩の手首を離して、隠すように白衣のポケットに手を入れる。
拒絶とも取れる私の行動に、先輩は眉間に皺を寄せた後、少し距離を取った。
私は会議室を出る。
その後を、夏梅さんとミンさんがついてくる。
後ろから刺さる視線に気付かないふりをして、口裏を合わせられるように、聞こえるように言う。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。