「「は?」
そう俺らは言ってしまっただって
「いや『は?』じゃねーんだよwwww」
そうして言葉は続く
「だから一般兵と一緒にテロ組織が居る噂がある廃墟を爆破して欲しいんだよ」
「住所に間違いは?」
思わず言ってしまった。
「ないゾ」
「まあですよね、、、」
エーミールの気持ちが痛いほどわかる。ものすごい嫌だ。
俺らがこんなに拒絶しているのは理由がある。それはそこには「悪霊が居る。」だとか、「行ったものは帰ってこない」などの噂だ。よくありがちな噂だが、失踪者などの実害も出ている。
だからこそ国民を守るため、また軍の活動などで幹部が失踪したりして、責任を取ることになったり、、、などを予防するためもあるだろう。勿論テロ組織の基地であることを裏付ける目撃情報もあるので、他のテロの予防にもなる。任務が成功すればそれこそ威圧を出来たりする。まさに一石三鳥だ。しかし、そんな不気味な噂があれば行きたくもなくなる。
さらに追い打ちを掛けるかのように、実害があるのだ。エーミールも、俺も意欲はさほど湧かない、最悪任務が減るのは嬉しいが。
「行くしかないですよね。」
「そりゃ、まあな」
「任務の日は、こちらに。」
そう言われたので、グルッペンが指を指している書類に目を向ける。期限は一週間後だ。
「これまでに準備を終わらすように。」
「「ハイルグルッペン」」
その後自室に戻り必要な準備を済ます。
グルッペンに渡された書類に目を向けると、一般兵の数と、人を確認する。
鬱隊から一人、コネシマ隊、シャオロン隊からそれぞれ一人、しんぺい神隊から一人と解体任務なため最低限のメンバーの名前に、次は目を向けることにした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!