「私、怜我くんが好きで…」
「ええっ!?」
う、うそ…
愛衣が…
怜我くんを!?
「な、なんで…?」
衝撃がデカすぎる…。
「あ、私ね、1年生の時、同じクラスだったの。
それで…よく話すようになって…
部活もさ、男バレと女バレで合同練習したりするしさ。
なんか…気づいたら好きになってた。」
頬を赤くして言う愛衣は、完璧恋する乙女の顔になっていた。
「そっかぁ…怜我くんかぁ…」
この前、初恋もまだとか言ってたし…
あ、でもそれってまだ可能性あるじゃんね!
好きな人に好きな人がいないってことは失恋することはないもんね。
可能性のある恋。
いいなぁ…
って、
ダメダメっ!!
勇我のことはちゃんと諦めるんだから!
もう想いは引きずらない!
「愛衣、告白するの?」
「へっ!?
ま、まさかぁ!
友チョコだよ、告っても多分振られるだろうし、今年はまだ告らない。」
「え、そーなの?」
「うんっ。
怜我くん、私の事恋愛対象として見てないと思うんだぁ。
てか、私の見る限り、今は好きな人すらいないかも?」
お、おぉ〜…
ズバリ、当たってるよそれ。
“今は”って言うか、“1度も”だけど。
「ねぇ、あなた。
怜我くんなんか言ってない??
恋バナとかしないー?」
ぐ。
なんなの、愛衣は超能力者なんですか??
「…愛衣の言うとーり!
好きな人いないみたいだよ?」
「やっぱり!
じゃあ私頑張ろーっと!」
「頑張る?」
「うんっ!
友チョコとはいえ、好きな人にチョコ渡すんだから緊張する…
去年は緊張しすぎて渡せなかったの。
でも今年は、頑張って渡す!」
愛衣の目が輝いてる。
恋に積極的。
すごいなぁ…。
「お互いに、がんばろーねっ?」
「…うんっ。」
頑張ってみる。
私も。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!