自分で言っておいて、すごく恥ずかしい。
でも、私の覚悟は伝わったのかな?
崇裕先輩は私にキス以上のことをしたことがない。
崇裕先輩の家も、私の家も、行き来したことがはあるけど…
泊まるのは初めて。
だから、今日………だと思ってる。
コ○スを出て、いつも通り手をつないで歩くんだけど…
口数は少ない。
電車に乗って、いつもの駅の一つ先。
付き合い初めてから頻繁に行くようになった駅。
事故に遭ってからあまり出歩かなくなった私が、最初に探検した場所。
駅から10分ちょっとで着く崇裕先輩の家。
大学も家から通える距離だから、会いたくなったら会える…って。
おじゃましてから気づく。
いつも賑やかなのに、今日は静かすぎる。
……誰もいない?
…急に緊張してきた。
自分で言ったくせに、私の覚悟なんてちっぽけだ。
安心半分、戸惑い半分。
覚悟した分、どうしていいかわからず固まる。
私の手を引いて、崇裕先輩の部屋へ。
入ってすぐ、彼は私をお姫さまだっこ。
そのままベッドに座って、私を膝の上に乗せた。
崇裕先輩は私にキスをした。
そして、私の頭をなでた。
もう一度キス。
ふわふわにならくらい、幸せなキス。
目を見開いて、ビックリした顔。
そしてすぐ、キスで口を塞がれた。
初めての、噛みつくようなキス。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。