第12話

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2026/08/14 11:08 更新
jimin side 
朝、出社すると、あなたさんは私の姿を見つけるなり、小さく笑った。
you
you
あ、ジミンオンニ!おはようございます
歓迎会の帰り、少し酔った勢いで初めてそう呼ばれた夜から数日。


最初は少しくすぐったかったその呼び方も、不思議ともう聞き慣れてしまっていた
지민
지민
おはようございます!
返事をすると、あなたさんはどこか嬉しそうに目を細める。


たった呼び方が変わっただけなのに、前より少しだけ距離が近くなった気がした


……気のせいかもしれないけれど。
you
you
今日もよろしくお願いします!
지민
지민
は~い、お願いします
そう言って席へ向かうあなたさんの背中を見送りながら、私も自分の席へ座る



オンニ。



その響きが頭の中で小さく繰り返される


歓迎会の帰り道、照れながら「ずっと呼んでみたかったんです」と笑っていた顔まで思い出してしまい、思わず小さく笑った


あのときは、お酒が入っていたから素直になっただけなんだろう。


きっと本人は、もうあまり覚えてないんだろうな……


それでも、こうして今日も変わらず呼んでくれるのが少しだけ嬉しかった
午前中はいつも通りだった


資料を確認して、電話を取り、会議の準備をする


ゆうきも真剣な表情でパソコンに向かっている。


けれど、いつもより画面を見つめる時間が長い気がしたんだ


何か考え込んでいるようにも見える。
지민
지민
……大丈夫かな?
小さく呟いた自分に、少しだけ首を傾げる


最近は自然とゆうきを目で追ってしまう。


後輩だから?


まだ入社して間もないから?


そう思えば何もおかしくない。





昼前、部署に少し慌ただしい空気が流れた。
社員
……、え?
先輩の声に顔を上げる。


あなたさんが作成した資料の数字に間違いが見つかったらしい


提出前だったのが幸いだったけど、その資料を基に別の部署も準備を進めていたため、修正が必要になった。
you
you
すみません……!
あなたさんは何回も頭を下げる
you
you
本当に申し訳ありません……!!
肩が小さく震えている


誰にでもあるミスだ


新人ならなおさら。


それでも本人にとっては、大きな失敗に感じるんだろう
社員
大丈夫、大丈夫~ㅋ
社員
すぐ訂正できるし!
周りも責める人はいなかった


それでも、あなたさんの表情は晴れない。


昼休みになっても席を立たず、画面を見つめたままだった


私は少し迷ってから立ち上がる。
지민
지민
……あなたさん
顔を上げたあなたさんは、今にも泣きそうな顔をしていた。


胸が少しだけ苦しくなる
지민
지민
少し外、行きませんか?
小さく頷いた


会社の屋上には、昼休みだけど誰もいなかった。


風がゆっくり髪を揺らす


しばらく二人とも黙ったまま景色を眺める
you
you
……すみませんでした
you
you
迷惑、かけてしまって
지민
지민
迷惑だなんて、そんなこと思ってないですよ…?
そう答えても、あなたさんは首を横に振る。
you
you
私向いてないのかなって…
その様子が可愛くて笑ってしまった
you
you
え?
지민
지민
私も新人の頃、もっと大きなミスしましたよ?
지민
지민
データ全部消しちゃいましたㅎ
you
you
…えぇ?
目を丸くするあなたさんがおかしくて、また笑う。
지민
지민
先輩にたくさん謝りました…
でも、その先輩に言われたんです
少しだけ昔を思い出す



『失敗しない新人なんていない。
         次に同じことをしなければいい。』



その言葉に何度も助けられたんだ
지민
지민
だから……
私はあなたさんを見る。


泣くのを我慢しているような顔だった


その表情を見た瞬間、考えるより先に言葉が口から出た。
지민
지민
、…あなた。大丈夫
……あ。


言ったあとで、自分が敬称を付けなかったことに気づく


あなたさんも驚いたように目を見開いていた。


数秒の沈黙
지민
지민
……あ、ごめん
思わず笑ってごまかしてしまった
지민
지민
急に、…ごめん
するとあなたさんは、小さく首を横に振った。
you
you
ううん、
少しだけタメ口が混ざる。
you
you
嬉しかったよ
その笑顔は少し泣きそうで、それでもちゃんと前を向こうとしていた。
you
you
ありがとう、オンニ
その一言を聞いて、胸の奥がふわっと温かくなる。
지민
지민
今日はもう、自分を責めすぎなくていいからね
気づけば少しだけ敬語が抜けていた


でも、不思議と違和感はなかった。


あなたさんも何も言わない


ただ、安心したように笑っている。
지민
지민
次は失敗しないから
you
you
…はい
その返事は、いつもよりずっと柔らかかった


午後、部署へ戻ると、あなたは「お願いします」と頭を下げ、もう一度資料を作り始めた


さっきまでの沈んだ表情は少しだけ消えている。


その姿を見て、私はほっと息をついた


仕事が終わり、会社を出る。
you
you
ジミンオンニ、
隣を歩くあなたさんが私を見る
you
you
今日はありがとうございました
지민
지민
どういたしまして~
you
you
……あと、
少し照れたように笑う
you
you
さっき、名前だけで呼んでくれたのㅎ
胸がどきっとした
you
you
……嬉しかったんだㅋ
そう言って笑うあなたさんを見ていると、私まで笑ってしまう。
지민
지민
……また呼ぶかも?
自分でも驚くくらい自然にそんな言葉が出た
you
you
ほんと、?
지민
지민
うん
また少しだけ敬語を忘れてしまった


でも、それでいい気がした。


隣で嬉しそうに笑うあなたさんを見ながら、私はぼんやり考える。


最近、この子の笑顔を見ると安心する。


落ち込んでいると気になるし、笑っていると私まで嬉しい


きっと、面倒を見たくなる後輩だから。


それだけのこと


そう思い込むように、小さく夜空を見上げた。
you side 
会社を出て駅まで歩く道。


オンニはいつもと変わらない表情で隣を歩いていた。
you
you
今日は本当にありがとうございました!!
そう伝えると、オンニは優しく笑う。
지민
지민
気にしなくて大丈夫だよ
その一言だけでも十分嬉しいのに、私はまた思い出してしまう。
지민
지민
『あなた、大丈夫だよ』
胸がきゅっと締めつけられる


名前。


オンニが、初めて名前だけで呼んでくれた


歩きながら何度も思い返してしまって、気づけばオンニの話が耳に入ってこない。
지민
지민
あなたさん?
you
you
あ、‥はい!
慌てて返事をすると、オンニは少しだけ首を傾げて笑った。
지민
지민
今日は少し疲れました?ㅎ
you
you
えっ……あ、ちょっとだけ?
嘘だった


疲れているんじゃない。


胸がいっぱいで、どう返事をしたらいいのか分からなかっただけ


ホームへ着くと、ちょうど電車が入ってくる。


並んで乗り込み、いつものようにドアの横へ立つ


帰宅ラッシュは少し落ち着いていて、車内にはゆっくりとした空気が流れていた。


窓に映るオンニの横顔を見る。


仕事中とは少し違う、柔らかい表情。


その横顔を見ているだけで、また胸が苦しくなる


どうしてこんなに好きなんだろう
지민
지민
今日はちゃんと寝れそう?
不意に話しかけられて、私は慌てて顔を上げた。
you
you
え?
지민
지민
ずっと考え込んでる顔してたんで
そんなところまで見られていたんだ


恥ずかしくなって笑う。
you
you
大、丈夫です……///
本当は全然大丈夫じゃない


オンニの一言で心臓がうるさいなんて、言えるわけがない。
지민
지민
ほんと?ならよかった……ㅎ
オンニは安心したように微笑む


その笑顔を見た瞬間、また思う


優しい。


本当に優しい。


だから好きになったんだ


電車がゆっくり減速する。


オンニが降りる駅だ。
지민
지민
じゃあ、私はここで
you
you
あ、……はい
ドアが開く。


オンニは一歩外へ出て、振り返った
지민
지민
また、明日ね
その言葉に、私は思わず笑顔になる。
you
you
はい、また明日。ジミンオンニㅎ
ドアが閉まり、電車がゆっくり動き始める


ホームに立つオンニが、小さく手を振ってくれた。


私も慌てて手を振り返す。


姿が少しずつ遠ざかって、やがて見えなくなる


その瞬間、大きく息を吐いた
you
you
はぁ……
だめだ


さっきから頭の中はそればっかり。
지민
지민
『あなた、大丈夫』
あの声


あの呼び方。


何度思い出しても嬉しくて、自然と口元が緩んでしまう


周りから見たら、きっと変な人だ。


それでも止められない


家に帰って、ご飯を食べて、お風呂に入って。


ベッドへ入っても、今日の出来事ばかり思い返していた


仕事では失敗したし、

落ち込んで、情けなくて、泣きそうにもなった。


それなのに、一日の最後に思い出すのは失敗じゃない


屋上で優しく声をかけてくれたこと。
지민
지민
次は失敗しないから
そう言ってくれたこと


そして、何より
지민
지민
『あなた』
たった名前を呼ばれただけ


それだけなのに、こんなにも幸せになれるなんて思わなかった。


枕に顔を埋める


熱くなった頬を隠すようにぎゅっと抱きしめながら、小さく笑ってしまう。
you
you
……、好き
声に出した瞬間、自分でも照れくさくなった


認めたくなくて、何度も誤魔化そうとしてきた気持ち


でも、もう無理だ。


オンニが笑うだけで嬉しくて。


名前を呼ばれるだけで胸が高鳴って。


少しでも隣にいたいと思ってしまう。


こんなの、恋以外に理由なんてない
you
you
…好き、だなぁ
静かな部屋に小さく零れたその言葉は、誰にも届かないまま夜の中へ溶けていった。
今ストック0なので少しお休みします😿💦

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