
あざました!
いつも通りの夏のある日、
教室では…
寧々と普が言い争っていた。
寧々はカーテンにしがみつき、
それを普が引き剥がそうとしている
その様子を見てあなたの生前の名前がつぶやく
それを横目にあなたの生前の名前は自分のプールバックの中を見る
すると突然、寧々が声を張り上げた
それに普は「いやいや」と手を振る
顔がぱあっと明るくなり、
さっきまで泣き喚いていたのが嘘のように、
寧々は教室の外へ走って行った
そして、それを葵が追いかけて行った
2人が仲良くしてたのが気に入らなかったのか、
むっ としながらあなたの生前の名前が普に話しかける
一同はばたばたと教室を去っていった
プールサイド
2人はガシッと手を掴み合い
2人はブンブンと手を振り、
プールサイドの端の方へ歩いて行った
2人はプール掃除そっちのけで情報交換をしていた
光は一瞬迷いを見せながら、話を続ける
しばらく、2人の声は途切れ、静寂が訪れた
が、その時、誰かが2人の後ろから水を掛けた。
2人が振り返ると、そこには普とあなたの生前の名前が立っていて、
水鉄砲を片手に にひっと笑っていた
寧々が自分の腕を見ると、
一切鱗はなく、普通の人間のつるんとした肌だった
これ…、もしかして花子くん達が怪異じゃ
なくなってるのと関係してるの……?
「地味にめんどくさかったのよね」と両手を挙げ、
泣きながら喜ぶ寧々を2人は引いているような目で見つめていた
そこへ葵が声をかけ、
一同は水の抜かれたプールへ走って行った
猛暑日、
生徒達はデッキブラシを掴み、プールの端に一列に並んでいる
カエルが跳ねるとほぼ同時に合図がかかりだす
スタートの合図と同時に、
並んでいた生徒達がプールの端へ向かって走り出す
一部の生徒は水を掛け合い、
プールサイドを走り回り、
「でかいカエル見つけた!」と声をあげている
それぞれが楽しいプール掃除のひと時を送り、
その時間もあっという間に過ぎ去って行った。
光は少し黙りこみ、寧々へ一言
と、言いかけた時
2人の座っているベンチの後ろから、
惣助が顔を出した
騒ぐ惣助の言葉を遮るように、
光が缶ジュースを惣助の頬に当て、
惣助は3本の缶ジュースを両手に
「ダサピからの差し入れでーす」と
横尾と佐藤のもとへ走って行った
光は照れくさそうに頭を掻く
その時、寧々の視界にはあの不思議な塔が映った
寧々が喋りかけた時、
フェンス越しに絵を描く少女が目に入った
寧々の言葉を聞き、光も後ろを振り向く
やはりそこには絵を描く三つ編みの少女がいた
2人が視線を戻した時には、もうその少女はいなかった。
水の張った室内、
キャンバスに絵を描いている少女が1人、
カッターを片手にぽつりと呟いた。
『 描き直しね 。 』
バラッ……
いつも通りの夏、
プールサイド、寧々達と喋っていた2人が砕け散った。
「 いやあ"あ"ぁ"ぁ"あ"!!!!!!!! 」
寧々の悲鳴を聞き、人が集まってくる
光は震えた声で話す
2人を見た生徒達は笑いながら言った
あまね達は何事もなかったのように
掃除に戻って行ってしまった。
惣助は言葉が詰まり、2人のいる反対方向へ逃げて行った
その様子を見て他の生徒は「またやってる」と笑うだけ
ただ1人、柚木普だけが寧々達を見つめていた
え? あなたの生前の名前ちゃん全然出てきてない? 今回だけよ登場少ないのは

































編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。