「 そういやさ、 」
そう言いながら手元のボールをクルクルし始めた
「 タイプ…ですか、 」
そう呟きながら思考を巡らした
及川side
もしかしたらあなたちゃんにこの質問するのは
ミスったかもしれない
その言葉は熱を持たず目に光がなく
背筋が凍った
そうだ あなたちゃんはこういう子だ
最近少し違うからって調子に乗ったんだ
昔も今も 人に対してあまり興味がない
だからタイプとか聞かれても答えない
いや、居ないから答えれない
先程とは違う 優しい視線
柔らかい雰囲気がほんとに好きだ
全部 全部 目の前の人の特徴
彼女は案外まともなんですね
って言い残して水道の方に向かった
ほんとこういう気持ちって腹立つよな
彼女の幸せを願いたいから飛雄ちゃんと
戻ってもいい でも それでも 彼女を幸せに
するのは俺でありたい 俺がいい
1番近くで見守っていたい
それでもどちらかは犠牲になる
それはきっと俺だ
ほんッと……
そこで諦めるやつはそこまで……か
それなら飛雄になんて負けてられない
……残された日は短い
それでもどれだけ彼女の印象に残るか……だな
及川さんの恋……着地先は…
♥️と💬も是非是非👍🏻
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!