第29話

番 外 編 . 黒 鉄 の 魚 影 2
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2026/04/02 07:00 更新
あなたside


東京・竹芝客船ターミナルと

伊豆諸島を結ぶ大型フェリーは、

白い水尾みおを引きながら大海原を運んでいた。


甲板に出ていた歩美達が手すりから顔を出すと、

進行方向に高い山がそびえる島が見えてきた。

吉 田 歩 美 .
あ!見えた八丈島!

小 嶋 元 太 .
スゲェ!でけぇ山がある!

と二人はつい興奮してしまう

光彦は手すりから顔を引っ込め、

ポケットから地図を取り出して広げた。

円 谷 光 彦 .
確か…八丈富山っていう山なんですよ

地図を取り囲んで盛り上がる三人をよそに、

引率組の毛利小五郎と阿笠博士は近くのデッキで

くつろいでいた。


私はその状況を少し離れたところで見ている

毛 利 小 五 郎 .
なんでも島酒というスゲェうまそうな酒があるんですなぁ

と他愛もない会話をしているのが

此処からでも聞こえてくる

その時にデッキ席のそばの手すりに手をかけ、

海を眺めていた園子、蘭の会話が耳に入ってくる

鈴 木 園 子 .
そーいや蘭、旦那は?

毛 利 蘭 .
え?ああ……新一?
事件で来られないんだって


工藤新一のことか…

調べてみると一次的に元に戻れる薬を開発していたらしい

どうにか盗めないものなのか

それか、梶井さんとかが作ってくれないかな…
 
あなた
……


そんなことを考えながら、

海に目線を移す。

船の中は特段やることもない

暇だ

灰 原 哀 .
あら、あの子達に混ざらないの?

あなた
私は静かに海を眺めたりするのが好きだから!
哀ちゃんはいいの?

無邪気な笑顔を相手に向ける

その笑顔に灰原哀は少し驚き、言葉を返す

灰 原 哀 .
あの子達に今混ざっちゃったら
後々疲れてしまうでしょうし…

あなた
そうなんだ~


と返答をする

灰原哀も幼児化しているという情報もある

私もそろそろバレてしまうのだろうか





あなたside



約十時間の船旅を経て八丈島に到着したあなた達は、

別の貨物船で運んだ阿笠博士のビートルとレンタカーに分かれて、

鈴木財閥が所有するベルツリータワーへ向かった。

ビートルの助手席には元太、後部座席には灰原、コナン、歩美、光彦が座り、子供達は窓から雄大な景色を眺めた。


小 嶋 元 太 .
八丈富山、でっけぇ!

吉 田 歩 美 .
スゴーイ!

と喜んでいる

だが、何故私はトランクに入れられているのだろうか

あなた
なんで私がトランクに…

この車には全員乗れないからとジャンケンをした

そしたら、見事に全て全敗

トランクとなってしまった

でも、トランクは一様会話できる



子供達と反対側の窓際に座っていた灰原は、

景色に目を向けることなく、

イヤホンを耳につけてスマホを見つめている。

江 戸 川 コ ナ ン .
何見てんだ?
 
コナンが尋ねると灰原は顔を上げた。

灰 原 哀 .
此処の近くに、インターポールの
新しい施設ができたんだって


インターポール。

ニュースで見たことが何度かあった

確かに八丈島の海にある

というのを今思い出した

あなた
……





海岸沿いの道路を走り続けると、

やがてベルツリーホテルの看板が現れた。

阿 笠 博 士 .
お!此処じゃ

博士が声を上げる。

もうそろそろ着くことはわかった





脇道に入り、坂を登っていく。

すると、生い茂る木々の隙間から建物が見えた。

其れに子供達が目を輝かせている。

だが、トランクに乗っていたあなたは

少し外を見ようと後ろ側の窓を見る
 
あなた
あれは…


エントランスの柱の横で

白鳥任三郎が電話している姿を目撃した。

何故警視庁が此処まで?

ビートルはエントランス前を横切り、駐車場に向かう。

疑問を持ったまま車を降りることとなった







コナンside



ホテルのエントランスホールに入ると、

巨大なクジラのオブジェが出迎えてくれた。

波しぶきを上げて大きくジャンプするクジラのそばには、

イルカやカメの姿もある。




小 嶋 元 太 .
でっけークジラ!

円 谷 光 彦 .
カメもいますね

吉 田 歩 美 .
イルカさん、かわいい~


子供達がオブジェに夢中になっていると、

チェックインを済ませた園子が戻ってきた。


鈴 木 園 子 .
じゃあみんな、部屋に荷物を置いたら、
1時間後にまた此処に集合ね!

子供達は素直に返事をして、

一同はそれぞれの客室に向かった。













コナンと蘭は同じ部屋だった。

部屋に入ったコナンはホテルのエントランスで

白鳥を見かけたことを伝えた。

毛 利 蘭 .
白鳥警部が?
見間違えじゃないの?

江 戸 川 コ ナ ン .
ううん、確かに白鳥警部だったよ

そう答えた。

警察が此処に来ているということは

何か事件があった、または脅迫状などが届いたのか

だろう。

毛 利 蘭 .
ふうん…何かしらね


蘭は対して気に留めていないようだった。

その時、ポケットに入れたコナンのスマホが震えた。

取り出して画面を見ると

"沖矢昴"

からの着信だと云うことがわかる。

コナンはバルコニーに出て、

通話ボタンに指をかける。

沖 矢 昴 .
そろそろ八丈島に着いた頃だと思ってね

電話の向こうから聞こえてきた声は穏やかだった。

沖 矢 昴 .
ボウヤはドイツのフランクフルトに
〈ユーロポール・防犯カメラ・ネットワークセンター〉
があるのは知っているかな

江 戸 川 コ ナ ン .
うん。それがどうかしたの?

江戸川コナンは何時もより少し低いトーンで

沖矢昴へ問い掛ける

沖 矢 昴 .
其処に最近、何者かが侵入してね。
その侵入者を目撃した
ユーロポールの職員が、ジンに殺された

江 戸 川 コ ナ ン .
ジンに?!

コナンがその名前を口にした途端、

バルコニーに風が吹き抜けた。

沖 矢 昴 .
奴等の組織に潜入している
キールからの情報だ。

江 戸 川 コ ナ ン .
じゃあ、侵入者って黒ずくめの……

沖 矢 昴 .
あぁ。髪をコーンロウに編み上げた奴で、
コードネームは〈ピンガ〉。
ラムに気に入られていると聞いたことある。

ピンガ__

初めて聞くコードネームだ。

情報を貰った容姿を頭に思い浮かべる

江 戸 川 コ ナ ン .
…どうして其れを僕に?

沖 矢 昴 .
今日、そのセンターと回線を繋いで
本格始動するのが、其処の近くにある
〈パシフィック・ブイ〉だ。
君なら気になると思ってね

其処で突然、通話は切れた。

江 戸 川 コ ナ ン .
あ、赤井さん?!







あなたside


同時刻。あなたの電話が震え出す。

あなた
歩美ちゃん達は先に出てて、後で行くから。

そう云い、部屋で電話に向き合う。

表示されているの"太宰治"。

その名前を見た彼女は

少し嫌そうな顔をしてしまう

だが、仕方なく通話ボタンを押す。

太 宰 治 .
やぁ、あなた

あなた
…何

君に良い情報がある、欲しくないかい?

そう太宰は云ってきた。

此奴から貰うのは何か癪だが、情報は欲しい。

太 宰 治 .
パシフィック・ブイ…
今日、其処が本格始動する為に
先日、黒の組織が侵入したセンターと接続をするらしい。


淡々と話し始める。

真剣に話すので此方も思わず、聞いてしまう。


太 宰 治 .
其処で武装探偵社が護衛するということに、
其れで私と敦くんが駆り出された…
という訳だ。

あなた
…はぁ?!

思わず大きい声を出してしまった。

外に聞こえてないだろうか…

太 宰 治 .
私も行きたくなかったのだよ~
だけど、海があるって聞いたから
少し入水をしようと…
 
あなた
貴方アンタは新人に迷惑をかけるな!!

はぁ…此奴の自殺癖は今でも治っていない…

探偵社に同情するよ

太 宰 治 .
私の入水を邪魔する方が悪いんだ~
私は誰にも迷惑をかけない
クリーンな自殺をしているというのに…
 
あなた
はぁ…其れで何故その情報を私に?


一様、今は一次的に休戦をしていて、同盟を組んでいる。

そのための情報共有だが、私には関係ないはず…

太 宰 治 .
君もそっちの探偵も気になると思って
あと、君の反応見たかったから!

あなた
殆ど後半が理由でしょ!


そう云い、私は通話を切った。

これ以上彼奴と話すと無駄に体力を消費する

それならもう切っても良いぐらいだ。






















見ていただきありがとうございます!!

今回は驚異の2800文字…いつも2倍以上。

小説版はちゃんと区切られているので

それに従って書いてます!

なので、文字量が多くなってしまう時があるので

時間がある時とかに見てください~

おつはづです!!
















ちなみに書き終わった日は4月1日です

エイプリルフールですね~ニコライおたおめ!!


























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