✧─────【障害物競走】
何位までが残れるか明かされていない以上、のんびりしてはいけない。
下位すぎても有名事務所からスカウトが来ない。それは情報収集に影響が出てしまう。
かと言って1位…は流石に目立ちすぎる。
私が最終順位目標を3位に決めたとき、障害物競走開始の音が鳴った。
「悪いな。」
氷結…!
でも、かなりの人に防がれてる。
1回捕まってもね、火を起こせばいいんだから。
───────『核変換』
火は[可燃物][酸素][着火源]が揃うことで発生する。そんなの、空気中にたくさんある。
水素、酸素、核変換によって生じたエネルギー。充分すぎる…!!
─────────────────────
障害物競走の結果は7位。
轟くんの氷結の後も、
0ポイントヴィランは核変換の中でも"核融合"を起こして爆発させ、綱渡りではロープの素材を金属に組み換え、地雷コースは…頑張った。
私は飛べないから。
「さぁ〜て、続いての種目は〜?」
「何かしら……何かしら、!」
「言ったそばからこれよ!!!」
✧─────【騎馬戦】
「ルールは簡単!2人から5人で騎馬をつくってもらうわ!」
…ミッドナイト先生、個性・眠り香。
1年ステージの主任なのか。
私は7位で180ポイント。
なるべくここで便乗し、目立っておきたいな…、
─────────「俺と組まないか?」
『…もちろん、轟くん。』
✧──── 𝘀𝗶𝗱𝗲:轟焦凍
すげぇやつだと思った。
どこまでも判断は冷静で、個性も使い慣れてて、
まるで、
俺みたいな…、
憎しみの目をやどしていたから──────。
✧───── 𝘀𝗶𝗱𝗲:あなたの下の名前
『じゃあ、私は翼を飛ばして八百万さんの創った閃光弾を運べばいいんだね?』
「ああ。」
と、轟くんは返事をする。
他の人も早々に誘い、
結果、轟くんを騎手にして八百万さん、上鳴くん、飯田くんのバランスがとれたチームになった。
その後も作戦を練り、準備時間の15分が過ぎた。
騎馬戦が始まる。
轟くんの、左側に影を残しながら────。
「さァー!残り時間も8分を切ったぞ!!」
「いよいよ騎馬戦も後半戦に突入するー!!」
プレゼントマイクの声が会場に響いたとき、私たちは緑谷くんの騎馬と対峙した。
轟くんは冷静に、私たちに指示を出す。
「八百万、ガードと閃光弾を準備。」
「あなたの名字は、閃光弾を他んとこの騎馬の前まで運んでくれ。」
「上鳴は…、
「分かってるよ!!」
「あなたの名字さん、閃光弾ですわ!」
『ありがと、八百万さん…!』
私は指示通り、剛翼で閃光弾を運ぶ。
「無差別放電!130万ボルトー!!」
「残り6分弱、後には引かねぇ…!」
─────────────────────
「残り時間1分ー!」
「あっちゅーまに1000万奪取ー!とか思ってたよ5分前までは!!」
「緑谷!なんと!この狭い空間を5分間逃げ切っているー!」
轟くんの氷結で緑谷チームとその他のチームを分断し、残り1分となった。
でも、緑谷くんのはちまきは一向に取れない。
轟くんは、使えば有利になる場面でも左側の炎を使わない…。緑谷くんもそれに気づいて逃げている。
私が考えにふけっていたとき、
「みんな、残り1分弱…この後俺は使えなくなる!」
「奪れよ、轟くん!」
────「トルクオーバー!レシプロバースト!!」
轟くんが、1000万を掴んだ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!