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第11話

第十一話 田舎の恐怖
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2025/12/01 12:40 更新
視点 翼
うーん…眠い…

バスの中、大きなあくびをして伸びをする俺に隣の梓がぺしっとお腹を叩く。
伏水 翼
伏水 翼
ぐふっ
桐谷 梓
桐谷 梓
ったく、あくびしてたら先生に怒られるぞ
伏水 翼
伏水 翼
ごめんごめん
それもそうかと、こっそり笑いあう。

ちらりと先生の様子を見たけど、特に何か気にしている様子は無かった。

ふぅ、と息をついて、梓越しに窓の外を見る。

普段だったら見ない田んぼや畑が広がる風景。

そう、何と言っても、今日は校外学習なのだ!

クラス単位でこの地域の町おこしや、田植えの経験をさせてもらうらしい。

しかもなんと一泊2日!

バスに揺られてはや1時間、車内は賑やかで寝ている人は少なそうだ。

先生
そろそろ村長さんの家に着くから、降りる準備して〜
みんな
はーい
村長
皆さん初めまして。元気な高校生がたくさん来てくれて、とっても嬉しいよ
うんたらかんたら

校長先生並みの長話に、あくびを堪えつつ何処かにいるはずの零の頭を探す。

ちっちゃいから見つけづらいな

あ、いた
瀬戸谷 零
瀬戸谷 零
……
ん?

なんだか顔をしかめて、村長さんの話に耳を傾けている。
伏水 翼
伏水 翼
村長
この村では伝承があってな、それが望遠鏡で白い物体を集中して見てはいけないというものだ。みんなも気をつけるように
伝承…

なるほど、零が反応してるってことは、妖怪関連なんだな

もう一度零を見ると、視線を感じたのか、振り返った。

じっと何か言いたげな顔に、話たいことがあるんだと察する。
伏水 翼
伏水 翼
(またあとで)
瀬戸谷 零
瀬戸谷 零
(うん)
頷いたし、多分伝わったっぽいな

これはもしや同盟の出番では?
場所 旅館の部屋
案の定同盟全員が部屋に集まり、会議が始まった。
瀬戸谷 零
瀬戸谷 零
みんな察してると思うけど、ここの伝承本物かも
一ノ瀬 笑真
一ノ瀬 笑真
やっぱり?なんか零がいるとこに妖怪アリって感じ?
瀬戸谷 零
瀬戸谷 零
そんなことは無いと思うけど……
桐谷 梓
桐谷 梓
なぁ、これって調査する?
朝霧 薫
朝霧 薫
やめておいた方が良いんじゃない?自ら危険な事に首突っ込む必要ないよ
伏水 翼
伏水 翼
そうだな、俺も賛成
どうやら零も同じ事を考えていたらしく、薫の提案に頷いた。

まぁ、危険な事ばかりじゃないだろうし、今日はしっかり楽しもう!
朝霧 薫
朝霧 薫
ふ、翼、顔に出てるよ。楽しみだね
伏水 翼
伏水 翼
うえ?!なんで読まれてるんだ…?
朝霧 薫
朝霧 薫
まあ、友達ですし?
一ノ瀬 笑真
一ノ瀬 笑真
えー、なんかずるい!2人で遊んでないでうちらも混ぜてよー
桐谷 梓
桐谷 梓
そーだそーだー
瀬戸谷 零
瀬戸谷 零
どうせ皆んな同じ班だし、ゆっくり行こう?
伏水 翼
伏水 翼
そうだな。そろそろ時間だし、集合場所に行こう
みんな
おっけー(はーい)
場所 外
先生
それじゃ、さっき説明された手順で組紐を作ってくださーい
みんな
はーい
最初のレクリエーションは、神社の神主さんが教えてくれた組紐作り。

組紐は、ミサンガみたいなやつだけど、特殊な道具を使って作るんだ

そして、ザ・不器用☆な俺は絶賛苦戦中
一ノ瀬 笑真
一ノ瀬 笑真
ぶふっ、翼下手すぎっ
伏水 翼
伏水 翼
う、うるさいな!ちょっと上手くいってないだけだし
桐谷 梓
桐谷 梓
にしても下手すぎだろw
朝霧 薫
朝霧 薫
まぁまぁ、煽るのはそこまでにして、集中しよう
そう言いながら薫は零を指差す。

やけに話さないと思ったら

1人作業に熱中して、無言。

わぁ……めっちゃきれい…
桐谷 梓
桐谷 梓
へー、意外。案外器用なんだな
一ノ瀬 笑真
一ノ瀬 笑真
そりゃそうだよ。あんなに難しい術、たくさん使えるんだし
桐谷 梓
桐谷 梓
確かになー
こそこそ話し合う2人。

なんとも微笑ましい

そんなこんなで始まった一泊2日の郊外学習。

さっきまで晴れていたはずの空に、雲がかかっていた。

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