第6話

❀ 6
699
2018/06/21 10:23
あなた

ただいま~

誰もいない部屋にこう声をかける

時計を見ると,針は「0:30」を指していた。


うちわやらペンライトやら色々なグッズが入った

カバンを置こうとしたその時…
あなた

ん…,なにこれ?

私の手に握られていたのは紙。

開いてみると,丁寧な字で

「あなたちゃんへ

君とは仲良くなれそうだから,

カトクのID教えとくね!

ID:〇〇△□kimtehyong

連絡待ってます!」

って書かれている。

カトクのIDからして,

この手紙を書いたのはテテさんだろう。

日本語上手だな~って,日本人の私も感心しちゃう。



私はスマホに電源を入れた。

居間の時間は0:35。

周りは真っ暗だから,スマホの光がすごく強く感じた。

次に渡された紙に目を通す。

ここで大事な事に気づく。
あなた

……カトクなんて入れてない( ˙-˙ )

普段なら,

「設定とか難しそうだし後でやろ…」

とか思っちゃう私は面倒くさがり屋。


でも,今は違う。

私は迷うことなく「インストール」を選択し

電話番号や名前を登録していく。


設定がおわると,

もう一度渡された手紙に目を通す。

IDを間違わないよう,気をつけて入力。

検索結果に表示されたのは

김 태형 って名前の人。

アイコンは設定してないから,

やっぱりばれたくないのかな?とか

一人で妄想してにやけてる。


さっそくなんか送ってみよ…
あなた (カトク)
あなた (カトク)
こんばんは!
さっそく追加しちゃいました(¯∇¯٥)
今日はありがとうございました!
明日もペンミですよね!
頑張ってください!
うわー,ついに送っちゃった~

って思って上を向く。


次に下を向いたときには
あなた

既読…ついてる…

そして秒で帰ってくる返信。
きむてひょん (カトク)
きむてひょん (カトク)
あなたちゃん!!
メッセージありがとう!
これからよろしくね!
あなた (カトク)
あなた (カトク)
はい!よろしくお願いします!
きむてひょん (カトク)
きむてひょん (カトク)
あと,全然タメで平気だからね!
あと呼び名はてひょんくんで!

なにか相談あったら聞くからね!
あなた (カトク)
あなた (カトク)
うん(*´˘`*)
てひょんくん…ㅋㅋ
きむてひょん (カトク)
きむてひょん (カトク)
ああ嬉しい♡

おやすみなさい(๑˘ ˘๑)*.。
あなた (カトク)
あなた (カトク)
おやすみ~‼











































ピヨピヨ ピヨピヨ

目を開けると,周りはすでに明るくなっていた


そうだ,昨日あのまま寝ちゃったんだ。


時刻は…
あなた

は,8時ぃ~⁉

遅刻だぁ~…

プリ小説オーディオドラマ