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第1話

プロローグ📚勉強ではない
75
2026/01/07 14:32 更新
あなた
はぁ……はぁ……
私は路地裏の麦酒(ビール)缶に腰を下ろした。

ここは魔都ヨコハマ……らしい。周りの群衆(モブ)どもが話してたから情報の精度は知らんけど。

そして研究所を襲った炎は「龍頭抗争」というまあ物騒な裏社会の戦いの戦火らしい。これも周りの群衆(モブ)たちの話から知った。
あなた
……おなか……すいたなぁ……
ぽつりと呟いたら麵麭(パン)が降ってくる!……なんていう幸福なことは起こらず(起こるわけがない)私は深い深いため息をついた。
考えてみれば、研究所から抜け出してきた私が悪いわけだ。

私は研究所で実験体として人体実験されてきた普通の十三歳だ。

研究所は割と実験体にもホワイトで(←マジかよ)文字の読み書きと簡単な計算、あと一般常識ぐらいは教えてもらっていた。

ただめちゃくちゃ痛かったし苦しかったけどね。ホワイトとはなんぞや。

竜頭闘争のあの戦火で研究所の民が避難することになり、私だけ勝手に逃げ出し、このヨコハマまで逃げたのが現在の発端だ。

そうだろう。自由なんぞいういかにも責任が伴いそうなものを、たかが十三歳の小娘が背負えるわけがない。
あなた
あー……帰れる家があるなら…帰りたい……よ
寒いし腹も減った。そして地味に尻が痛い!!!!!!!!!麦酒(ビール)瓶なんぞに座らなかったらよかったちきしょー!

よし。研究所に帰ろう。

出鱈目に走ったから道もわからんし、職員さんが「この場所は政府の重要機密だ」とか話してたけど、あれは気にしねーことにしよう。きっと帰れるさ。麵麭屑(パンクズ)撒いておいたから(ヘンゼルとグレーテルかい!)
あなた
うわーーーっ!誰!?
そう決心し立ち上がると、上から男子が降ってきた。

これあれか!?落ちもの系ラブコメってやつか?って思ったのも束の間、ラピュタの「親方!空から女の子が!」のノリで、帽子を押さえたままふわふわ降りてくる。メアリーポピンズかハウルか?
🎩
よお。
あなた
だ……誰ですか!?
🎩
俺はお前の兄、中原中也だ。
あなた
あ……あに?
待って誰々!?研究所の職員?研究所の民にこんな空飛べるやつっていたっけ?

しかも兄?え?にいちゃん?

……私に兄弟っていたんだ……
🎩
兄としてお前を助けにきたぜ!あなた。
おうそれは嬉しい。

なんか奢ってくだせぇ中也兄さん。
あなた
でも……兄って……顔にてませんけど!?!??!??!?!??!
割とイケメンな中也兄さんとは違くて、私はフツメン。百人いたらそのうち十人ぐらいいそうな顔だ。
🎩
いや、そーでもねーぞ?
こわいおにいさんかよ
ということで、私は中也兄さんと住むことになった。

中也兄さんはこわいおにいさんではなかった。いいにいさんだった。

しかし私は知らなかった。

今後「こわいおにいさん」が私の人生にはそこそこ出てくると言うことを……

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