第4話

4話
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2025/08/15 05:26 更新



イフリート
……っ



銃声の大きさに思わず体が竦む



それとほぼ同時に撃たれた箇所が熱を帯び、身体中に痛みが走った









あなた
……


君は私のことを嫌でも分かってしまうって言ったよね


イフリート
あなたの偽名…



それと同じくらい私も君のことを分かるんだよ










例えば












"君は私を殺せない"とか
















目を覚ました瞬間


カーテンからこぼれ落ちた鋭い日差しが
陰気で暗い部屋に朝を告げるかのように差し込んで



起きたばかりの私の目をくらませた



それから逃げるように暗いリビングに目線を移す



そこにはたくさんの思い出で敷き詰められたその場所を塗りつぶすかのように


真っ赤な血溜まりができていた


あなた




その血溜まりは細く流れ、小さな川のようになっていた


無心にその先へ視線を辿ると


彼が座り込んでいるのが見えた




あなた
イフリートくん…



私は撃たれた箇所を押さえながら駆け寄った


ずきずきと痛むが今はそんなことどうでもよかった



あなた
イフリートくん
イフリート
……あなたの偽名
あなた
…イフリートくん
あなた
ごめんね
イフリート
あなた
2年間無駄にさせてごめんね
あなた
騙してごめんね
あなた
……全部
あなた
全部ごめんね…
イフリート
…君を
イフリート
一生…死ぬまで許さない
あなた
最後に1個いいかな
イフリート
なに
あなた
なんで殺さなかったの?
イフリート
…は
あなた
肩を撃ったって死なないって…知ってたよね
イフリート
……うるさい
あなた
それにトドメも刺さないんだね
イフリート
うるさい
あなた
そういう弱いところ大好きだったよ
イフリート
うるさい!!

イフリート
もう…出ていってくれ
あなた
…うん

あなた
ばいばい
イフリート
……


最後なのに本音で話せない弱い自分が

大嫌いだ…








……ねぇあなた

性格や年齢、立場…いや住む世界そのものが
全て違っていたら僕達はまだ繋がっていられたのかな




…もしも生まれ変わりができるのなら、今度こそ僕と幸せに




イフリート
さすがに我儘すぎかなぁ




煙草に火をつけ咥える


いつもと変わらないはずなのに、なんだか少し味気なく感じた


                                   【バビル】


部下
長期任務お疲れ様でした!
部下
お疲れ様でした!
あなた
カルエゴ
なんだその顔…気色悪い
あなた
…っ!
あなた
カルエゴなんて大嫌い
あなた
一生スパイなんてさせないで!!




部下
あなたさーん!
部下
ど、どうしよう…泣いていたぞ
部下
こ、氷持ってくか?
カルエゴ
ほっとけ
カルエゴ
別に大丈夫だろ








部屋にある鏡を見ると本当に気色悪い顔だった



泣いたせいか目が赤く腫れていて


おまけに顔は浮腫んでいた


あなた
…ひどい顔




イフリート
…君を
イフリート
一生…死ぬまで許さない





あなた
顔も酷ければ性格も最低最悪…




なんだか鏡に映っている私がだんだん憎らしく感じてきた




こんなやつが居なければ



彼は今頃ほかの素敵なパートナーを見つけていたかも知れない



あなた
……う゛〜…



ベッドに勢いよく飛び込むと久しぶりの匂いが全身を包んだ



あなた
…神様

…神様なんて信じたことないけど



もしもいるならどうかお願いです




イフリートくんが素敵なパートナーを見つけて…しわくちゃになるまで笑って過ごせますように



あなた
……


……神様もう1つ







もし…!



もし…来世があるんなら




性格や年齢、立場、関係


全てが違う世界で


彼とどうかもう一度恋をさせてください








……なんて

あなた
我儘だよね














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