銃声の大きさに思わず体が竦む
それとほぼ同時に撃たれた箇所が熱を帯び、身体中に痛みが走った
君は私のことを嫌でも分かってしまうって言ったよね
それと同じくらい私も君のことを分かるんだよ
例えば
"君は私を殺せない"とか
目を覚ました瞬間
カーテンからこぼれ落ちた鋭い日差しが
陰気で暗い部屋に朝を告げるかのように差し込んで
起きたばかりの私の目を眩ませた
それから逃げるように暗いリビングに目線を移す
そこにはたくさんの思い出で敷き詰められたその場所を塗りつぶすかのように
真っ赤な血溜まりができていた
その血溜まりは細く流れ、小さな川のようになっていた
無心にその先へ視線を辿ると
彼が座り込んでいるのが見えた
私は撃たれた箇所を押さえながら駆け寄った
ずきずきと痛むが今はそんなことどうでもよかった
最後なのに本音で話せない弱い自分が
大嫌いだ…
……ねぇあなた
性格や年齢、立場…いや住む世界そのものが
全て違っていたら僕達はまだ繋がっていられたのかな
…もしも生まれ変わりができるのなら、今度こそ僕と幸せに
煙草に火をつけ咥える
いつもと変わらないはずなのに、なんだか少し味気なく感じた
【バビル】
部屋にある鏡を見ると本当に気色悪い顔だった
泣いたせいか目が赤く腫れていて
おまけに顔は浮腫んでいた
なんだか鏡に映っている私がだんだん憎らしく感じてきた
こんなやつが居なければ
彼は今頃ほかの素敵なパートナーを見つけていたかも知れない
ベッドに勢いよく飛び込むと久しぶりの匂いが全身を包んだ
…神様なんて信じたことないけど
もしもいるならどうかお願いです
イフリートくんが素敵なパートナーを見つけて…しわくちゃになるまで笑って過ごせますように
……神様もう1つ
もし…!
もし…来世があるんなら
性格や年齢、立場、関係
全てが違う世界で
彼とどうかもう一度恋をさせてください
……なんて












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。