ポンパドゥールのように柔らかな髪をリボンで束ね
陽光を浴びて照り返る桔梗のように華やかなその人物は
見た目とはそぐわない怒気を孕んだ歩みを1歩1歩踏みしめていた
バンッ
と音を荒立て開けた障子の先には
五虎退とその虎に戯れながら思案げな顔をした審神者がいた
五虎退は歌仙が引いた障子戸の音に驚いたようで大きな瞳にうっすらと涙の膜が張っていた
~本丸の畑~
内番服の小夜左文字とジャージの上着を腰に巻きVネックの長袖を着用した鶯丸
目の前には鮮やかなゴーヤのカーテンがあり、どうやら採り方を教えているようだ
小夜左文字と鶯丸は緑のカーテンの近くに居座り、そこから数歩離れた隣には来派の短刀、愛染国俊の姿も見えた
さも当然と吐き捨てる
話しながらも鶯丸は
愛染国俊がたっている側の右側の柱やカーテンの蔦をまじまじと見つめる
確かに蔦は自動修復しようとしたのか変な形で繋がっているし、柱の部分は修繕した箇所だけ妙にカラーリングが明るい
小夜左文字は
本当にその時のことを猛省しているのか
顔を下に向け、眉間に皺を寄せる
そのような空気を切り替えるため愛染国俊は話題を変えた
キーーーッと歯を食いしばる歌仙兼定
本当に悔しいのかなんだかハンカチを噛みちぎりそうな幻覚まで見えてきた
両手に乗る平たい籠一杯に夏野菜を盛り合わせた夏の実りバーゲンセールみたいな感じの小夜左文字が反動で締まりかけの緩い障子の隙間から声をかけた
ピンクブロンドの髪を跳ねるように揺らした
乱藤四郎が小さい小夜の後ろから顔をひょこりと出す
やったー、とはしゃいで颯爽と廊下をかけていく乱
その横で乱の行先を少しの間見つめこちらに視線を戻した
小夜左文字
部屋に一瞬の緊張と沈黙が走る
小夜の語りを引継ぐように五虎退が口を開く
瞳が落ちそうなほどの大きな瞳を上に持ち上げ審神者を
見上げる
あまりにも想像出来えない表現を持ち出され
苦虫を噛み潰したような表情をする3人
五虎退に至っては噛み潰した苦虫のせいで今にも吐きそうな顔になっていた
両手に籠を抱え直しタタタッと軽快に廊下を走り出す、
とある霊剣の名を審神者達が集まる部屋に残して。























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!