第61話

不和 side 五条 悟
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2024/02/03 06:05 更新
五条悟
五条悟
たっだいまー
僕は手荷物を沢山抱えあなたのところに帰ってくる
珍しく上機嫌で甘いものをついつい沢山買ってきてしまった

あなたが好きだろう物も選んできた
喜んでくれるだろうか
朝帰りになってしまったし
怒ってるかな?なんて考えながらも

上機嫌だったのだ



戸に手をかけるまでは
五条悟
五条悟
..............は?
あなたの様子が何だかオカシイ
僕はバンッと戸をあけ中を確認する

戸が開いた音にあなたが気づきこちらを振り向く
いつものように笑い
僕の名前を呼ぶ

だが、違和感が拭えない
五条悟
五条悟
あなた....だよね...?
そう僕が言うとキョトンした顔をした後
普通に笑い出す
どうしたんですか?と

違和感を残しつつも変わらない様子に
少しホッと胸を撫で下ろす
五条悟
五条悟
そうだ!!お土産あるんだよ!
僕は甘いものをこれでもかとあなたに見せ触れさせたり甘い匂いを披露する

そうするとそれはそれは嬉しそうに笑う彼女に
やった!と僕も嬉しくなる


ココ最近

あなたには酷いことばかりしていた自覚があったので
物でつるみたいだが

笑顔が見れるなら買ってきてよかったと思う
五条悟
五条悟
これなんてどう?イチゴ饅頭
美味しいよ!ほら、あーんしてあげる
僕がイチゴ饅頭をあなたの口に運ぶと恥ずかしそうに顔を赤めるが小さい口でパクっと食べてくれる
五条悟
五条悟
(うん、可愛いなぁ....)
昔だったら
こんな事しなかったかもしれない
でも僕はできる限り彼女には笑っていて欲しいと
傑と決着をつけたあの日から心に決めたんだ


まだ黒く醜い感情が僕を支配してしまう事があるけど....ね
美味しいですねと笑うあなたがあまりにも可愛いので僕はギュッと抱きしめる
五条悟
五条悟
........ッ!
その瞬間


1度目をつぶった違和感を再認識する
五条悟
五条悟
(.........どう、いう....こと...だ?)
僕の雰囲気がガラッと変わった事にあなたは気づいたのか体を震わせる


悟様....?とおそるおそる聞いてくるあなたの声はもう僕の耳には届かない
あなたの脈が心音が永遠に僕とズレている
いつもなら混ざり合うように心地よかったハズなのに

不協和音のようにズレにズレて
いっこうに合う事も混ざる事もなかった
五条悟
五条悟
....っ....ぅ!
その違和感に僕は吐き気を感じあなたと離れる




く、そ!....やられた!やられた!!



誰だっ



いや、1人しかいないだろ.....

五条悟
五条悟
......めぐみぃ.....
ドスの効いた声を僕が出すとあなたは悟ったのか
僕の服をつかみ引き止める
目に涙を浮かべていた
五条悟
五条悟
.....く、そ!....ン
僕は懇願するあなたの頬を両手で掴み
噛み付くように口付けを落とす
あなたの唇から血が出ようとも止めることなく何度も重ねる

このまま息が止まってしまうほど長い長い間唇を繋いでいた


1度息継ぎするとあなたはクタッと気絶してしまった
抱きとめるあなたの心音は確かに僕が上げたけれども
どうしても重なり合うことは無くズレてしまう

また吐き気が込み上げる



がグッと堪える
気絶したあなたを布団の上に寝かせ

僕は元凶の元に瞬間移動して会いに行く



恵が1人訓練している姿を確認する
感情のままに僕は虚式"紫"を構える







打つことが出来なかった













僕の登場を待っていたかのように目を閉じ

憑き物が取れたような表情で笑っていたからだ
伏黒 恵
伏黒 恵
.....五条先生?
いつまでも打たない僕に恵が不思議そうに声をかけてくる
憎い.....


あなたの一部を僕から奪った恵が


憎い.....



憎いはずなのに.....
僕はスっと手を下ろす
五条悟
五条悟
恵.......狂ってるよお前
そう僕が言うとキョトンとした顔をした後
大声で笑い出す
伏黒 恵
伏黒 恵
ちょ、.....ソレをあんたが言うのかよっ
恵を今ここで殺したところで

あなたの一部はきっとかえって来ない
五条悟
五条悟
.....返してもらうよ恵
伏黒 恵
伏黒 恵
上等ですよ.....五条先生
恵は自分の胸に手を当て目をつぶって心音を確かめている
伏黒 恵
伏黒 恵
ここには俺とあの人がいる
絶対渡さない
これは僕の"アイ"と恵の"アイ"のぶつかり合い

あなたの気持ちなど度外視した勝負



この感覚は久しぶりだ


ああ、厄介だ




傑.....




お前以外にあなたを僕から奪う奴がいるとは





思っていなかったよ

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