第14話

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2020/04/07 05:21
あなた「大変申し訳ありません、
      話を聞いておりませんでした。」

慌てて土下座する。

柱の方々の「こいつアホだろ」

みたいな視線が激痛。

お館様「いいんだよあなた
    疲れているんだろうから。
    もう一度いうからよく聞いてね



    君を柱にしたいんだ」

あなた「…?」

お館様「どうかな?」

何?

あなた「えっ…」

それは…

私はより深く土下座する。

あなた「大変申し訳ありません、お館様
     それだけは出来ません。」

お館様「顔をあげなさい」

私は顔をあげられない。

断ってしまって申し訳ない。

でも、やっぱりできないんだ…

私は、私は――――

お館様「そうかい、それは残念だよ
    無理にとは言わないから。
    そろそろ顔をあげてくれないかい?」

私は静かに顔をあげる。

お館様「しかし、君の階級はもう甲。
    今までに狩った鬼は200近い。
    実力は十分だよ」

鬼殺隊に入って4年。

あのクソ効率の悪い朝日に当てる方法でも

地道にやっていけば、それなりの鬼は狩れる。

それなりに強くもなれた。


それでも私にだって、

守りきれない人は、いるんだから…。

だから

あなた「私に柱になる資格はないのです。」

声が震えないように

落ち着いて落ち着いて話す。

お館様「そうかい、残念だよ」

私は、ギュッと唇を噛み締める。

お館様「では、1つ君にお願いをしてもいいかい?」

あなた「私めに出来ることであれば、なんなりと。」

お館様「柱の皆と手伝いをしてくれないかな?」

あなた「…御意」

お館様「よかった、さてと、
    じゃあ、さっそく明日からね

    明日、杏寿朗の見回りの手伝い
    をしてあげてくれないかい?」

あなた「炎柱様の?」

お館様「そう、明日は炎柱
    その次が音柱 という感じでね
    どこにいけばいいのかはまた烏をとばすからね」

あなた「かしこまりました」

風柱「待ってくださいお館様」

お館様「どうしたんだい実弥」

風柱「あいつは鬼殺隊なんですか?」

お館様「そうだよ」

風柱「失礼しました」

お館様「じゃあ、これで柱合会議は終わりだね。」


そしてお館様様が退室された。

ようやく柱合会議が終わった。

私は、急いで、帰ろうと傘を差し、

柱に背を向ける。

しかし

恋柱「ねぇ、待って!」

呼び止めれた。

あなた「はじめまして、恋柱様。」

私は、仕方なく振り返り、お辞儀をする。

恋柱「いいのいいの!そんなにかしこまらないで
   でもあなたしっかりしてて素敵❤」

この人は恋柱様

めっちゃ可愛い、大好き。 

初めて話すけど。

蛇柱「待て甘露寺、知らないやつにそんなに
   堂々と話しかけるな、」

恋柱「この子はきっと悪い子じゃないわ!」

蛇柱「だいたいお前(あなたのこと)は
   名も名乗らずに甘露寺と話そうなど
   ネチネチネチネチ」

恋柱「伊黒さん相変わらずネチネチしてて素敵❤」

異様にネチネチしてて嫌い。蛇柱。

めんどくさい

あなた「はじめまして蛇柱様。
     東堂あなたといいます。
     鬼殺隊隊士です。」

また頭をさげる。

炎柱「うむ!東間というのだな!」

ちょっと違います炎柱様。東堂です。


音柱「なんだか地味なやつだな」

地味でいいんですよ。

なんでそんなに派手なんですか。


雪柱「こんにちはあなたちゃん
   私は雪柱の鱗滝真菰だよ
   これからよろしくね」

あっ、可愛い、

雪柱の真菰さん

めっちゃ可愛い


錆兎「俺は水柱の一人、鱗滝錆兎だ
   よろしくな!
   あなたは何の呼吸つかうの?」

うん、フレンドリー話しやすい!大好き。


冨岡「………」

何も言わないのかよ。


蟲柱「こんにちはあなたさん
   これからよろしくね」

しのぶ様。

他人の振りしてくれてありがとう、

知り合いだけど、バレると面倒だからね。

察してくれてありがとうございます。

そういうところは大好きです。

お綺麗だし。

岩柱「嗚呼…可哀想に…本当に可哀想に…」

なんか、全部見透かされてそうで嫌だ。

でも、めっちゃ強そうで素敵。


風柱「さっきは悪かったなァ…」

風柱様。


あなた「風柱様。
     私こそ無礼で申し訳ありませんでした。」

私は、一息置く。

あなた「私は、闇の呼吸を使います。
     よろしくお願いします」

そして私は、気付く。

霞柱は…?

ふっと辺りを見渡すと

かなーり離れたところで

空を見上げていらっしゃる。

私は、彼に申し訳ない気持ちで一杯だ。

お兄ちゃんを誘拐したんだし…


音柱「お前、ド派手に耳が悪いな」

あなた「あっ、、」 

どうやら時透さんのこと考えてたから

みんなの質問聞き流してた、みたい。
 


その後私は、軽くみなさんに質問攻めにされ、

甘露寺さんに甘味処に連行され、

伊黒さんにネチネチとお小言を言われ、

宇髄さんに「地味だ地味だ」と言われ続け、

杏寿朗さんにひたすら団子を食わされ、

不死川さんがおはぎ食べてる可愛さに悶えさせられ、

冨岡さんと胡蝶さんの仲良しを見せられ、
(本人たちは否定)

悲鳴嶼さんの可愛さに目覚め(は?)させられ、

真菰さんと錆兎さんにひたすら癒された。

かなーり甘いものを食べさせられた。

好きだからいいんだけど。

私がほぼほぼ喋らないのが悪いし。

だって口開けたら、牙みたいな歯見られちゃうし。


うん、楽しかった。

でも___

これ以上考えるのはやめた。


甘味処で私が気がついたときには

時透さんはもうすでにいなかった。







あなた「それでは、明日は朝から
     お出掛けになられるのですか?」

炎柱「ああ!そういうことだ!」

私は、明日からこの人の元へ行かなければならないらしい。

あなた「では、私は…?」

炎柱「一緒に出掛けよう!」

あなた「…? …御意」

なんで私がこの人と一緒に…?

と思ったけど、

まあ、柱の言うことは聞くしかない。

あなた「それでは、また明日。
     失礼します」

炎柱「ああ!また明日な!」


私が家路につく頃には、

すでに日は西に傾いていた。


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