といっても、まだシェアハウスが見えるくらいの所。
ただあのシェアハウスを忘れたくて、そう言い聞かせるだけ。
一人になっただけまだマシというべきか。
幸いにもギターは手持ちにある……っていうかギターないとなんもすることねえし
持って来てて良かったーーーッ!!!!!!!!!!!
俺が生涯で一番好きな曲
〝 On-party! 〟
カラフルピーチとして初めて、皆で一緒に歌った曲
それぞれのソロパートや、皆の台詞が相まって
何よりもファンへの気持ちを唄う曲。
それはもちろん、マイヒーローだって好きだ
アップテンポなリズムと話しかけるような歌詞が
何よりもカラフルピーチらしさを唄う曲。
………………ソロパートを任せられるほど、皆に信頼されていたはずなのに
…………いや、もうそんなのも昔の話だ。だって
今の俺はカラフルピーチじゃないんだから
......
......
......
......
......
......
......
......
ポロッ
単に今
俺は何処に居たって一人なのに
「 ど こ に い て も 一 人 じ ゃ な い さ 」
その言葉だけが
ずっと心に乗しかかって
また、抑えていた感情が溢れ出す
情けない
余りにも情けない
あの時、少しでも弁解していれば良かったのに
どうしたって強がりだから
誰にも今の気持ちを分かって貰えないんだ
横目で見れば、それは俺のものでは無いハンカチ。
名前を呼ばれるまでは気付かなかった
この声は間違いなく…………………………
ジリッ…
現状がこんなにも酷いものだとは思わなかった
これじゃ話をすることも出来ないじゃないか
僕が遅かったせいなんだよね
ごめんね
ごめんなさい
そんなに塞ぎ込まないで欲しい
今だってうりさんの帰りを待っている人がいるんだよ
僕はそんな彼らの想いも背負って来たんだ
最年長として
泣いているメンバーは僕からしたらいくら大人のうりさんでも子供のようで
放っておけないんだよ
だから本当に
そして僕は、蒼白な顔をするうりさんに手を差し伸べた
本当に、変わってしまった。
僕も、うりさんも、皆も。
僕はこんな今にも倒れそうな表情をしたうりさんを知らない
とても怯えられている
まるで他人に責め寄られたように
挙句の果て、うりさんが出した答えは───────
もふくんの言った通りだった
もうこれ以上、うりさんに関わるのはやめた方が良いのかもしれない
僕らの心配が……………………今のうりさんを窮地に追い込めてるんだ
それから、僕はシェアハウスに向かって逃げるように走った
こんなんだから
乗っ取りも起こるんだよな
素直になれないから
伝えられないから
手を、伸ばせなかったから
一人になるんだって分かっているのに
諦めようじゃないか
仕方ないさ
全て俺が撒いた種なのだから
自分で解決すればいいだろう?
誰も巻き込まずに
これからも悪人として生きていけばいい
それが、俺の選んだ道であるなら












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!