第7話

どこにいても一人じゃないさ
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2024/05/12 15:00 更新
うり
ふぅ………………大分離れたな
といっても、まだシェアハウスが見えるくらいの所。





ただあのシェアハウスを忘れたくて、そう言い聞かせるだけ。





一人になっただけまだマシというべきか。
うり
綺麗な場所だな……弾き語りしたくなる
幸いにもギターは手持ちにある……っていうかギターないとなんもすることねえし




持って来てて良かったーーーッ!!!!!!!!!!!
うり
曲は…………どうしよう
うり
…………………………………………
俺が生涯で一番好きな曲





〝 On-party! 〟





カラフルピーチとして初めて、皆で一緒に歌った曲





それぞれのソロパートや、皆の台詞が相まって





何よりもファンへの気持ちを唄う曲。





それはもちろん、マイヒーローだって好きだ





アップテンポなリズムと話しかけるような歌詞が





何よりもカラフルピーチらしさを唄う曲。





………………ソロパートを任せられるほど、皆に信頼されていたはずなのに





…………いや、もうそんなのも昔の話だ。だって










今の俺はカラフルピーチじゃないんだから
うり
♬.*゚…………swing swing この胸に揺れ動く音の輪
うり
♬.*゚西に東に広がる 始まるOn-party





うり
♬.*゚日が沈んで登るように 転んでは立ち上がる
うり
♬.*゚僕らの軌跡続いていく
うり
♬.*゚Ring Ding Dong (鳴らして)
うり
………………一人って…こんなに寂しいんだ
うり
あの二人のパートは、今の俺には歌えないな……
うり
♬.*゚……星のCarnival 抱けAmbitious COME WITH ME
うり
♬.*゚(とにかく)ハイテンションでハイタッチ 酸いも甘いも噛み締め
うり
♬.*゚ドーパミンドバっと溢れた人生は素晴らしい
うり
♬.*゚止められない気持ち 奇跡の始まり
うり
(はいせーの……)
......
......
......
......
......
......
......
......
うり
♬.*゚……………どんな夢も叶うんだと
うり
♬.*゚両手叩け……………………………………未来へと響いて
うり
♬.*゚困難包み込むよ……
うり
♬.*゚一つずつ優しく解くように……
うり
♬.*゚踊る、体……踊る、、心
うり
♬.*゚決められたレールからはみ出しちゃってええやんか……
うり
♬.*゚…………さぁ、手をとって…………走り出したら
うり
♬.*゚もう何も怖くない……………………ずっと​─────
うり
♬.*゚(今日も、君に届けるよ)
うり
♬.*゚Swing Swing この胸に揺れ動く音の輪
うり
♬.*゚西に東に広がる
ポロッ
うり
どこにいても…………一人じゃないさ………………………………
うり
ッあ、あれ
うり
なんでだろ…………涙が...w
単に今




俺は何処に居たって一人なのに




「 ど こ に い て も 一 人 じ ゃ な い さ 」




その言葉だけが




ずっと心に乗しかかって




また、抑えていた感情が溢れ出す
うり
ぁぁあああ...……


情けない




余りにも情けない




あの時、少しでも弁解していれば良かったのに




どうしたって強がりだから




誰にも今の気持ちを分かって貰えないんだ

うり
俺はずっと一人なんだ………………ッ






???
あの、落としましたよ











横目で見れば、それは俺のものでは無いハンカチ。





うり
俺のじゃないです………………





























なおきり
貴方の涙ですよ、うりさん









うり
ッは………………!


名前を呼ばれるまでは気付かなかった




この声は間違いなく…………………………






ジリッ…
うり
な、何しに来た………………
うり
なおきりさん……ッ
なおきり
待って!怖がらないで…………
うり
い、嫌だッ!来るな!!!


現状がこんなにも酷いものだとは思わなかった




これじゃ話をすることも出来ないじゃないか




僕が遅かったせいなんだよね




ごめんね




ごめんなさい




そんなに塞ぎ込まないで欲しい




今だってうりさんの帰りを待っている人がいるんだよ




僕はそんな彼らの想いも背負って来たんだ




最年長として




泣いているメンバーは僕からしたらいくら大人のうりさんでも子供のようで




放っておけないんだよ




だから本当に


なおきり
怯えないで欲しい…………ッ
うり
……ッ
うり
何…………………他の奴らから俺の監視でもしてろって?
なおきり
いや……ほんとにちがっ
なおきり
…………その、ごめんなさい
なおきり
謝ったって許してもらえるとは思ってないんですけど、、、
なおきり
あの時…………何も出来なくてごめんなさい
なおきり
僕は……僕たちだけは、うりさんの味方ですから………………
なおきり
僕たちの事だけでも信用してくれませんかッッ



そして僕は、蒼白な顔をするうりさんに手を差し伸べた



うり
ひっ…………………………



本当に、変わってしまった。





僕も、うりさんも、皆も。





僕はこんな今にも倒れそうな表情をしたうりさんを知らない





とても怯えられている





まるで他人に責め寄られたように



挙句の果て、うりさんが出した答えは​───────
うり
……………………いいよ
なおきり
ッ、ほ、本当ですか!?
うり
うん









































うり
俺のことなんか忘れていいよ
なおきり
な…………ッ
うり
なぁ、一人にしてくれないか
うり
お前らのそれ偽善が、俺にとっては酷い苦痛なんだ
うり
誰かの後悔の言葉が聞こえる度
うり
「また俺が誰かを不幸にさせたんだ」
うり
そう悲痛な気持ちが増えていって、また塞ぎ込むだけ
うり
お前らもさ…………俺のこと心配してるなら
うり
もう関わらないでくれ
うり
他の皆も………………それを望んでる
もふくんの言った通りだった





もうこれ以上、うりさんに関わるのはやめた方が良いのかもしれない





僕らの心配が……………………今のうりさんを窮地に追い込めてるんだ
なおきり
……………………すみません、でしたッ……!
それから、僕はシェアハウスに向かって逃げるように走った





























うり
……………………止めて、欲しかったなぁ……ッw
こんなんだから




乗っ取りも起こるんだよな




素直になれないから




伝えられないから




手を、伸ばせなかったから





一人になるんだって分かっているのに
うり
ごめ………………なさい…………
諦めようじゃないか




仕方ないさ




全て俺が撒いた種なのだから




自分で解決すればいいだろう?




誰も巻き込まずに




これからも悪人として生きていけばいい




それが、俺の選んだ道であるなら

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