蝋野朱美side
謎の雪が降り頻る
ん…?
この季節にこんなに雪がいきなり降るか…?
よくよく見てみると
…いやこれ弾幕だ
弾が右腕に被弾してようやく気づく
やっぱり妖怪だから手強くて
身体からは血がとめどなく出ている
急所は外れているからまだまだ動けるけど
蝋で無理やり止血して
次のスペルカードを繰り出す
海坊主も痛がっている
やっぱり
この昔から伝わるこの力
チートだ
個性と違って何をしても
キャパがない
私にスペルカードが終わりかけた瞬間
先ほどから虚無になっている彼女…海坊主はスペルカードを宣言
さっきからどんどん威力も速さも密度も上がっている
大きな海坊主でできた弾が襲いかかってくる
私は鳥肌が立っている腕を撫でながら
彼女の顔を睨む
そう聞いてくるバケモノの顔は
無表情に等しく
なのに
私の心に尖った何かで刺してくるようだ
彼女は柄杓を掲げて
攻撃を始めた
まるで私が悪だと決めつけるような
こう問うと
適当そうな返事が返ってくる
は?
その瞬間、
私の中で何かが切れる音がする
その言葉は途中で遮られた














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。