第13話

Episode9
215
2024/03/26 01:00
森村愛永(mmntmr)
(殴られる…!)
恐怖で思わず目をつぶった



しばらくしても私が殴られることは無かった
衛門福也(iemn)
や、やめてください…!
衛門福也(iemn)
俺の、大事な友達・・に手を出さないで下さい…!
森村愛永(mmntmr)
(大切な、友達…?)
どうやら福也が私を庇ってくれたようだった 

おそるおそる目を開くと、やはり目の前には私を庇うように立っている福也がいた
看護師さん
んなッッッ…!
看護師さん
なんで、なんでコイツを庇うのよ…!?
看護師さん
あんた、バカなのッ!?殴られたいわけ!?
看護師は頭を掻きむしってそう言った
衛門福也(iemn)
愛永さんを傷つけるのは許しませんから。
衛門福也(iemn)
それに、友達が危険な目に会っていたら助けるのは当然でしょう?
森村愛永(mmntmr)
(福也…)
福也の力強い言葉に思わず涙目になった

けど、「友達」という言葉だけが心に刺さった
森村愛永(mmntmr)
(なんでよ…私は友達が欲しかったんだよ?「友達」って言ってもらえるのなんて、最高に幸せじゃない)
心がモヤッとした
看護師さん
うるさいうるさいうるさいうるさい!ムカつくのよ、アンタみたいな彼氏面するやつ!
衛門福也(iemn)
か、彼氏面…!?
衛門福也(iemn)
お、俺と愛永さんはただの友達でッ…!
森村愛永(mmntmr)
そ、そうですよ!
福也は看護師の言葉に赤面しながらすぐに否定した

私も福也に乗っかるように否定した
森村愛永(mmntmr)
(嘘でも、「俺は愛永さんの彼氏ですから」なーんて言ってほしかったなぁ…)
そう思ってから、恥ずかしくなってしまい、顔が赤くなるのを感じた
看護師さん
お前ら2人、2人まとめて死んじまえ!!
看護師がそう叫び狂い、私たちに殴りかかろうとしてきた



誰かによって止められたようだった
看護師さん
だ、誰よ…!?
看護師は後ろを振り向く。

看護師の後ろに立っていたのは、警察官だった
看護師さん
け、警察…!?
看護師の顔は真っ青になった
森村愛永(mmntmr)
(助かった…でも誰が呼んでくれたんだろう?)
お医者さん
今の貴方みたいな人は、私の病院には要らない。
お医者さん
しっかり罪を償ってきて頂戴。
今まで黙っていたお医者さんが鋭い視線を看護師に向けながらそう言った

口ぶりからして、お医者さんが警察を呼んでくれたのだろう。
警察
看護師さん、署までご同行願います
警察のその一言に、看護師は凍りついた
看護師さん
あぁぁぁ、、もう!なんでうまくいかないのよ!?
看護師は暴れるも警察官に抑えられ、部屋から連れ出されていった
お医者さん
これで一件落着ね…本当にごめんなさい。
看護師が出ていったあと、お医者さんが深く頭をさげてそう言った
森村愛永(mmntmr)
お医者さんが謝ることじゃ…
衛門福也(iemn)
そうですよ、悪いのはあの人です…!
お医者さんはなにも悪くない、そんな思いで言うとお医者さんは微笑んでこう言った
お医者さん
ふふ、優しいわね。けど、こういうのは連帯責任。上司の私にも責任があるものなのよ。
お医者さんにも責任がある、そう聞いてより一層あの看護師への怒りが強くなった
森村愛永(mmntmr)
あの人、許せません…!
衛門福也(iemn)
ホントですよ、愛永さんを殴ろうと…!
お医者さん
2人は本当に仲が良いわね…。
お医者さん
…私は不老不死ではないから、なんとも言えないけれど。
お医者さん
不老不死は、本当に大変だと思うわ。けど、貴方達2人なら、乗り越えていける気がする……。
お医者さん
頑張ってね。私はいつでも2人の味方よ…!
お医者さんの温かい言葉に、思わず涙が溢れた。







※お知らせ※
この小説、そこまで長編ではないので、あと4話ほどで完結予定です。

最後までお楽しみください! by作者

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