第6話

第4話 遼東の豕な君
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2026/04/18 11:52 更新
遼東の豕ーりょうとうのいのこ
独りよがりでいること。また、自分だけでよいと思いこみ他の考えを聞こうとしないこと。
雨である。
今日の天気は、それはもう荒れに荒れていた。
この前のなんちゃって事件がきっかけで降谷零と景光(特に降谷零)私の周りをうろちょろするようになったのだが、今日はその降谷が休みなのでなんだか静かである。
降谷零はなんか事あるごとに突っかかってくるのだが、景光は休み時間にたまに会話するぐらいで、降谷零がいない今日は殆ど喋っていなかった。

マァ死にたくないし、これくらいの距離感がちょうどよいだろう。
さらっと授業を聞き流しながら、窓の外を眺める。流石に小3の範囲など楽勝すぎるのでまともに聞いてなくても特に問題はないだろう。

…しかし、それにしても凄い量の雨だ。こりゃ帰るとき傘さしてもちょっと濡れるな。

雨の音に誘われて出そうになるあくびをかみ殺して、黒板へと向き直る。寝てしまったら内申に傷がつくから気を付けなくてはいけない。景光でも眺めて気を紛らわそう。

はー、今日も景光は大変ぷりちー。やっぱしこれくらいの距離感で眺めているくらいが安全でいいよねぇ。
帰りの挨拶が終わり、生徒たちが一斉に教室を出る。
私もいつも通りぼっちで帰ろうかと思っていたら、教室のとある場所が目についた。

そう、景光の席である。
いつもなら景光は降谷零と共にいの一番に教室を出ていくと言うのに、何故か今日はいまだ席に座ったままだ。
心なしか顔も暗く見える。心配だ。


あなた
諸伏くん、帰らないの?
諸伏景光
あっうん、帰るよ。ただ…
諸伏景光
いつもはゼロが一緒だから、一人で帰るのってなんか寂しくて。その…僕、少し一人が苦手で
ああ、そういうことね。私は陰キャだしぼっちに慣れてるけど、この頃の歳の子は一人苦手な子が多そうだ。偏見だけど。
できればあまり関わりたくない…しかし、推しの顔を曇らせたまま放置するのはもっとしたくない。景光は曇った顔も可愛いけれど、笑っている顔の方がずっと素敵だ。
あなた
よければ一緒に帰る?ほら、家も隣だし
諸伏景光
!!いいの?
あなた
もちろんだよ。それに…
あなた
寂しそうな顔をしてる諸伏くんのこと放っておけないし
諸伏景光
!あっ、ありがとう…
あなた
いいの、私のただのエゴだから。気にしないで
あなた
それじゃ、行こうか
諸伏景光
うんっ!
そうやって、ランドセルを背負い二人で歩きだした。
諸伏景光
それでゼロがね…
あなた
あははっ、なにそれ面白い!やっぱ二人は凄く仲が良いんだね
諸伏景光
!ぼ、僕は、あなたの苗字さんとも仲良くなりたいと思ってるよ!
あなた
そうなの?私も諸伏くんと仲良くしたいよ
諸伏景光
じゃあ!あなたちゃんって呼んでもいい?
あなた
ん゛っ、勿論いいよ
は?可愛すぎるだろ。可愛すぎて逆にイラついて来た。
景光は名前呼びを許してもらってパッと、花が咲いたように笑顔になった。マジ尊い。
推しから名前呼びされるのって合法かな?一周目世界の景光ファンに殺されない?
あなた
あ、もう家だ
諸伏景光
着いちゃった…まだあなたちゃんと話してたかったな…
あなた
明日学校で話せばいいよ
あなた
それじゃあ諸伏くん、また明日
諸伏景光
うん!また明日!
たしかにまた明日、とは言ったけどさぁ……
諸伏景光
おはようあなたちゃん!一緒に登校しよ!
まさか、朝から押し掛けてくるとは思わないじゃん…
チョロい主人公
あんまり関わりたくないって言ってるのに悩んでそうだったりとかしたら結局関わっちゃうチョロい女。一周目からのお人好し癖が抜けず、人の悲しそうな顔とかに弱い。
将来景光にその性質がバレ付け込まれる。

恋に落ちた少年
一人寂しがっているところに声をかけてくれて自分のことを放っておけないというあなたに恋に落ちた。恋に落ちるきっかけなんて結構何気ないことだったりする。
これからどんどんヤンデレに進化してゆく

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