第21話

先輩、俺に惚れてよ
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2020/05/28 11:54






Main:目黒蓮 (リクエスト)










目黒side









「ッ…目黒くん、わたし…」




目黒「ごめん、気持ちは嬉しいけど付き合うとかは考えてない…かな。」




「そ、そっか。」




目黒「うん。だからごめんね。」




「いえ…ではこれで失礼します…。」









何人目だろう。









俺は数え切れないほどの女を落としてきた。









学校の女全員俺に惚れたんじゃないかってレベルで。









でも全員断ってるけど。









正直言ってみんなタイプじゃないし









来る者拒まず去る者追わず、的な?









よくわかんないけど。









教室に戻る途中、こんな会話が聞こえた。









「あなたほんとに興味ないね」




『うん、何回も言ってるじゃん?笑』




「いやいや、惚れない方がおかしいって」




『なんでよ。大切な人一人いればよくない?』




「目黒くんかっこいいのに…」




『だってさ、彼氏いるでしょ?』




「ん、まぁいるけどさぁ…」




『浮気してるようなもんでしょ〜笑』




「彼氏と目黒くんは別なの!」




『なんだよそれ、笑』




「…あ、」









やべ。盗み聞きしてたのバレたかな…









ネクタイの色的に先輩、か…









そして名前も知らない先輩が近づいてくる。









「あ、あの、目黒くん…ですよね」




目黒「はい。そうですけど…」




「ほら、あんたも来なさいよ!」




『なんでよ。別にいいって。』




目黒「あれ、僕嫌われてます…?」









先輩の前では態度を変える。









俺から僕にね。









可愛い後輩を演じるんだ。









『嫌ってはないので。ただ私あなたのこと何も知らないから』









へぇ。落ちない女みーつけた。









今までで1番落とし甲斐のある女じゃん?









目黒「ふふ、じゃあこれから知ってもらえれば嬉しいです。」




『はぁ…』




「もう…。なんかごめんね。この子、イケメンに興味ないから…笑」




目黒「いえいえ、大丈夫ですよ。それに僕、イケメンじゃないですし…」









うそ。イケメンに決まってんじゃん。少なくともクラスの奴らよりはな。









「ほら。こんな謙虚なイケメンがいるんだよ?」




『だから興味ないって…』




目黒「ん〜、僕は先輩に興味もってもらいたいですけどね…」









ニコッ









ここで微笑めば落ちるはず。









『いや、遠慮しときます。』









え、ちょ、なんで落ちないの?









絶対落ちるとこでしょ!((必死









キーンコーンカーンコーン









予鈴が鳴った。









「あ、予鈴だ。目黒くん引き止めちゃってごめんね。また、機会があったらお話ししてくれるといいな…」




目黒「僕でよければぜひ!笑」




「じゃあね〜!」




目黒「はい!」









落とし甲斐のある先輩は俺に会釈をするだけ。









おもしろくなりそ…































次の日、俺は昨日の先輩を探すために先輩の階に行った。









向井「誰に会うん〜?」









コイツと一緒に。









目黒「内緒。」




向井「めめきゅん!教えてくれたってええやんか!」









俺のことを気持ち悪い呼び方して関西弁で喋る彼は









隣のクラスで、学年1のムードメーカー向井康二。









しばらく探していると先輩を発見。









目黒「あ…いt 向井「え、あの先輩めっちゃ可愛ない?」









康二が俺の言葉を遮ってまで可愛いと言う先輩は









昨日の先輩だった。









目黒「康二、探してたのあの人だよ。」




向井「え!ほんま!?」









なんてオーバーリアクションも見慣れた。









向井「はやく話しかけに行かな!…男とおるで。」




目黒「え?あ、ほんとだ。誰だろ…」




向井「待って、あれよく見たらふっかさんやん!」









ふっかさ〜ん!なんて元気よく話しかけに行った康二。









俺はその後をついていく。









深澤「ん?康二じゃん!どうしたの?」




向井「や、別にふっかさんに用があったわけやないんすけどね!」




深澤「なんだよそれ!誰に用だよ、わら」←




向井「あ、その…」




深澤「なんだよお前、急に人見知り発揮すんなよ。」









康二が口をパクパクさせながらこっちに助けを求めてくる。









深澤「お、めめじゃん。」




目黒「ふっかさん。康二がすみません。」




深澤「いやいや、いいけどさ。」




目黒「あ、先輩。昨日ぶりですね。」




『あ〜、目黒くん?だっけ』




目黒「名前、覚えててくれたんですね。嬉しい」




向井「え、めめきゅん知り合いなん?」




深澤「あなた、目黒と知り合いだったの?」




『いや全然。昨日初めて会った。』




目黒「そんな否定しなくてもいいじゃないすか(笑)」




『別に事実言っただけなんだけど…』









先輩はやっぱり俺に落ちない。









深澤「おいおい喧嘩すんなって。仲良くしようぜ」




『辰哉うるさい。ただでさえここ狭いんだから…』




深澤「俺の顔がでかいだけだよ!…ちげぇよ!」




向井「ふっかさんキレキレっすね〜」









茶番を繰り広げつつ、雑談をしていた。









『てか目黒くん。』









先輩から話しかけられた。









目黒「なんですか??」




『私に用あったの?』




目黒「ん〜あるとあえばありますけどないといえばないですね。」









曖昧な言葉を投げかける。









これで俺のこと少しは気になるでしょ。









『なにそれ。どういうこと?』




目黒「先輩に会いたくて来たんです。」




深澤「なにそれ、モテる奴はやっぱ違うな〜」




『辰哉だってモテてるじゃん。気付いてないの?』




深澤「え、まじ?でもなんかあなたに言われると嬉しさ増す。」




『きも。』




深澤「なんでだよ!」









なんかふっかさんといい感じなんだぁ。









目黒「…あなた先輩。」




『…え?』




目黒「って呼んでもいいですか?」









康二とふっかさんはニヤニヤしてるけど気にしない









『…好きにすれば。』




目黒「やった。」




深澤「え、なになに。お前らそういう関係?」




『違う。勘違いしないでよ』




深澤「あなたも素直になればいいのに」




『余計なこと言わないで。辰哉嫌い。』




深澤「え、ちょ、嫌わないで!」









とりあえず一歩リードかな((何が?









あなた先輩。絶対落とすから。









俺に惚れてよ___。


































𝑒𝑛𝑑








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